ブロッコリーが食卓に出されるようになったのは1980年代からのこと。
今では野菜の野菜の王様と呼ばれるほど、栄養価の高い身近な食品として注目されるようになりました。
ブロッコリーの調理方法は幅広く、サラダや炒め物、パスタ、焼き料理、天ぷら等に用いられ、シンプルに茹でても美味しく召し上がれます。
ブロッコリーは野菜の中でも比較的蛋白質が多く含まれています。
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ブロッコリーの栄養
ブロッコリーには、蛋白質、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンE、ビタミンK、カリウム、鉄分、クロロフィル、ルテイン、ゼアキサンチン、ミロシナーゼ、スルフォラファン、ケルセチン、グルタチオンが含まれます。
ブロッコリーによって得られる健康効果には次のものが挙げられます。
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抗酸化作用
ブロッコリーにはビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、クロロフィル、ルテイン、ゼアキサンチン、ケルセチン、グルタチオン等の抗酸化成分が含まれています。
肌の老化防止
抗酸化作用には紫外線による肌の老化から守り、シミやしわを予防する働きがあります。
ビタミンA、ナイアシン、ビタミンC、鉄分、亜鉛は、コラーゲン生成に関与します。
ビタミンB2は髪や爪を健やかに保つ働きがあります。
ビタミンCには一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあります。
ルテイン、ゼアキサンチンの抗酸化作用は、活性酸素から水晶体を守ることにより、目からの紫外線の侵入を防ぎ、紫外線による老化を防止します。
循環器疾患予防
抗酸化作用の働きは、老化防止以外に、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが活性酸素によって酸化することから守る働きもあります。
中性脂肪やLDLコレステロールが酸化することによって血栓症や動脈硬化を予防し、脳血管疾患や心疾患から守ります。
癌予防
抗酸化作用は細胞の損傷から守る働きもあります。
ビタミンCのNK細胞を活性擦る働きがあることからも、ブロッコリーは癌予防に期待のある食品であると言えます。
骨形成をサポート
ブロッコリーに含まれるビタミンKには骨形成を促す働きがあるとともに、コラーゲンを骨に沈着させる働きがあります。
ビタミンA、ナイアシン、ビタミンCはコラーゲン合成に関わります。
骨形成に関する栄養素は他にもあるため、栄養バランスの整った食事が基本となります。
止血作用
ブロッコリーにはビタミンKが含まれており、ビタミンKには血液凝固作用があります。
血液凝固作用は、怪我や鼻血等の出血の時に血液を凝固させて、出血過多にならないように働きかけます。
その為、大量出血による貧血から守ると言えます。
目を健康に保つ
ブロッコリーはビタミンA、ビタミンCが豊富に含まれます。
ビタミンAは光刺激反応において重要な役割を果たします。
アントシアニンと一緒に摂ることによって、光刺激反応が円滑に行われます。
また、ビタミンAは粘膜を強化させる働きもあることから、ドライアイから目を守ります。
ビタミンCには加齢性黄斑変性症の進行を遅らせたり、白内障を予防する働きがあると言われます。
ビタミンB2は、粘膜生成に関わることから、ドライアイや涙目、目の充血、眼精疲労等の目のトラブルから守ります。
ルテイン、ゼアキサンチンには活性酸素による水晶体の酸化を抑える働きがあります。
グルタチオンは水晶体や角膜に存在し、白内障や角膜疾患の進行を防ぐと言われます。
腸内環境改善
ブロッコリーには食物繊維が含まれます。
食物繊維の摂取源としては全粒穀物や芋類の方が優れているので、食物繊維を摂るのであれば栄養バランスをとることが必須です。
ブロッコリーにはクロロフィルが含まれています。
クロロフィルは強いデトックス作用があり、有害物質や重金属を排出すると言われています。
また、クロロフィルには悪臭分子を分解する働きがあることから消臭効果を発揮します。
グルタチオンはアセドアルデヒドやアンモニアの分解を促進し、肝機能や腎機能を正常に保ちます。
腎機能を正常に保つことによって、尿からの老廃物排泄を促します。
ケルセチンには不要なものの排泄を促進させる働きがあります。
更に腸内環境を図るのであれば、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を摂ることが必要です。
胎児の正常な成長
ブロッコリーに含まれる葉酸は、核酸の合成に関与します。
細胞分裂が正常に行われることによって、胎児の成長をサポートします。
三大栄養素の代謝
ブロッコリーはビタミンB群が含まれ、糖質、脂質、蛋白質の代謝をサポートします。
ビタミンB群が補酵素として利用されることによって、糖や脂質の燃焼が行われる為、乳酸の生成を抑え、疲労を抑制します。
また、糖や脂質が利用されれば燃焼することにもなるので、糖尿病や肥満予防に良いと言えます。
ブロッコリーにはビタミンB6が含まれていることから、蛋白質の代謝に関わり、皮膚の形成や筋肉の生成、神経伝達物質の生成等にも関与します。
免疫力アップ
ブロッコリーに豊富に含まれているビタミンCは、好中球の活性に関わります。
そして、粘膜の生成に関わることから、風邪等の感染症予防効果があると言われます。
亜鉛はT細胞に、亜鉛とビタミンCはNK細胞の働きとの関わりがあります。
そして、亜鉛は細胞性免疫機能に重要な役割があり、この働きによって風邪にかかりにくくなると言われています。
抗炎症作用
ケルセチンには抗炎症作用があると言われています。
抗炎症作用によって関節痛の緩和、アレルギー症状の緩和があるとされています。
解毒作用
スルフォラファンには解毒機能に関わる酵素の働きを活性化させます。
また、スルフォラファンにはアセドアルデヒドの分解を促進させる働きがあります。
その為、肝臓の解毒作用を高め、抗酸化作用や抗炎症作用を働かせることに期待があります。
注意点
ブロッコリーはビタミンKが豊富に含まれる為、ワーファリン等の抗血栓薬を処方されている場合は、一度に大量摂取をすることを避けておきましょう。
まとめ
ブロッコリーの健康効果についてまとめます。
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ブロッコリーは比較的手に入りやすい野菜です。
茎の部分は特にビタミンCが多いため、捨てずに活用すると無駄も省ける上に栄養補給と言う点でもメリットになります。