セロリはセリ科の植物で、原産は地中海沿岸地域です。
セロリは独特の香りがすることから、苦手な人も結構多いかと思います。
しかし、香りが強いからこそ、芳香成分によって得られるものも沢山あるのです。
セロリは茎の部分をスープや煮込み料理の具材として用いられることが多いのですが、食べるのであれば葉っぱを含めて召し上がりましょう。
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セロリの栄養
セロリの茎の部分には、葉酸、ビタミンU、食物繊維、カリウムが豊富に含まれ、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウムも含まれています。
葉っぱの部分となると、これらに加えてβカロテン、ビタミンKも含まれています。
セロリに含まれる食物繊維は主に不溶性食物繊維です。
栄養素だけで見るとそれほど栄養価が高いように見えませんが、セロリには約40種類もの芳香成分が含まれています。
その芳香成分には、アピイン、テルペン、アピオール、セネリン等が含まれています。
この芳香成分の中でも、セネリンはセロリ独特の香りを放っています。
セロリに期待する健康効果には次のものが挙げられます。
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余計なナトリウムを排泄する
セロリに含まれるカリウムは、血液中の余分なナトリウムを排泄して血圧を正常に維持する働きがあります。
また、余分なナトリウムと一緒に水分と老廃物を排泄するため、浮腫みを解消します。
腸内環境改善
セロリに含まれる主な食物繊維は不溶性食物繊維です。
不溶性食物繊維は善玉菌の餌となります。
そして腸管の蠕動運動を促して、老廃物を排泄させる働きがあります。
腸内環境改善を図るのであれば、セロリ単独で摂るより水溶性食物繊維を含むものや発
酵食品と一緒に摂ると、更に腸内環境改善を図れます。
目のトラブル予防
セロリの葉に含まれるβカロテンは、体内に入るとプロビタミンAに変換します。
体内でビタミンAは光刺激反応としての役割を担います。
また、表皮の粘膜生成にビタミンAが利用されることから、ドライアイから目を守ります。
皮膚を若返らせる
食物繊維の摂取は腸内環境改善に必要です。
腸内環境改善を図ることによって皮膚トラブルも改善し、栄養吸収率がアップすることから、美肌効果を得られることに期待があります。
ビタミンAには抗酸化作用があることから、紫外線による肌トラブルを予防して、シミやしわが出来ることを防ぎます。
ビタミンAは、コラーゲンやエラスチンの合成に関わる上に、粘膜の生成や皮膚の角質化を予防します。
その為、魚の目やイボ、肌荒れの改善に期待があります。
また、ビタミンAは肌の新陳代謝を高めることから、感染症予防にも良いと言えるのです。
止血作用
セロリに含まれるビタミンKには、血液凝固作用があります。
ビタミンKによる血液凝固作用は、怪我等による傷口からの出血量を抑えるために血液の凝固を促進させ、大量出血に至らないようにします。
胃腸を修復する
セロリにはビタミンUも含まれています。
ビタミンUは体内合成出来ることから、ビタミン様物質として位置づけられています。
ビタミンUは胃酸過多を抑えたり、消化管粘膜を修復する作用があります。
ビタミンUと蛋白質は協力関係を持って消化管粘膜の修復に働きます。
また、蛋白質の合成にはビタミンUが必要となります。
消化管内に潰瘍が出来てしまった場合、蛋白質とビタミンUが修復に働きかけます。
抗ストレス作用
セロリに含まれるアピインは、芳香成分として精神的な症状に働きかけます。
その為、イライラを抑える、情緒不安定や精神の不安定を抑制、不眠症の改善、ノイローゼの症状軽減等に有効と言われます。
セロリの芳香成分として知られているセネリンには鎮静作用があり、心を落ち着かせます。
殺菌作用
セロリに含まれているアピオールには腸内細菌の繁殖を抑え、食中毒を予防します。
アピオールには口臭を抑制する働きがあると言われます。
まとめ
セロリの健康効果についてまとめます。
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セロリはセロリに含まれる栄養とともに、芳香成分による効能を享受することにも期待があります。
特に葉っぱは栄養価が高いので、茎から葉っぱまでの全体を召し上がりましょう。