日本では殆ど知られないレジスタントスターチを含むスーパーフード「テフ」

テフはエチオピア以外では殆ど栽培さらず、供給不足によって輸出が禁止されている為、日本では殆ど知名度がありません。

しかし、全粒粉でレジスタントスターチが含まれていることから、腸活にも役立てる上に肥満予防や腸内環境改善に期待のあるスーパーフードと言えるでしょう。





 

テフの歴史

テフは、アフリカ原産のイネ科の植物で穀物の一種です。

テフは5000年程前からエチオピアで栽培されていたと言われています。

2000年代から国際的に注目を浴びはじめ、スーパーフードとして生活に取り入れられ始めました。

テフは非常に生命力のある植物であり、海抜3000mまでの高さであれば栽培可能であり、厳しい環境においても、水浸しの土壌でも、干ばつの時でも育ちます。

現在アメリカやオーストラリア、インド等エチオピア以外の国での栽培が始まりつつあります。

 

テフの栄養

テフは非常に小さな穀物なので精白が難しく、基本的には全てが全粒粉です。

全粒粉のため、胚芽やふすまも残っているため栄養が豊富で、全ての必須アミノ酸を含んでいます。

テフには蛋白質、アミノ酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸、カルシウム、マグネシウム、鉄分、マンガン、食物繊維、レジスタントスターチ、オメガ3脂肪酸が含まれています。

そしてグルテンフリーなのも魅力的なところです。

テフには以下のような健康効果に期待があります。

  • 腸内環境改善
  • 生活習慣病予防
  • 疲労抑制
  • 脳や神経機能の維持や向上
  • 貧血予防
  • 体組織を作る
  • 骨形成に関与



 

腸内環境改善

テフには食物繊維が含まれている上に、難消化性のレジスタントスターチというでんぷんが含まれています。

レジスタントスターチは消化されにくい糖質であり、小腸まで消化されずに大腸まで届き、腸内細菌の餌となって腸内環境を整えるプレバイオティクスとしての働きがあります。

レジスタントスターチには水溶性食物繊維様作用もあり、短鎖脂肪酸を増やして大腸内のphを弱酸性にすることによって善玉菌を優位にさせます。

水溶性食物繊維様作用やマグネシウムは、水分を適度に摂ることによって腸管内の便に水分を含ませて排泄を促します。

その為、乳酸菌を含む発酵食品と一緒に摂る事によって、腸内環境改善による免疫力強化や体質改善、脳腸相関等シンバイオティクスとしての効果が期待されます。

 

生活習慣病予防

食物繊維は腸管からの糖分や脂肪の吸収を抑制するし、水溶性食物繊維様作用によって血液中の余分な糖分や中止脂肪、LDLコレステロールの排出を促す為、肥満、糖尿病、脂質異常症、脂肪肝などの生活習慣病予防に役立てます。

テフにはオメガ3脂肪酸が含まれています。

オメガ3脂肪酸は脂質の中でも特に良質なものであり、血液中の中性脂肪低下作用やオメガ6脂肪酸の過剰な働きを抑制して動脈硬化を予防、更に認知症予防にも良いとされています。

オメガ3脂肪酸には代謝を高める作用があります。

食物繊維による腸内環境改善効果とともに、脂肪を溜め込みにくい身体を作りダイエットをサポートします。

 

エネルギー代謝

テフにはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、マグネシウムが含まれ、解糖系やクエン酸回路にて、これらの栄養成分が補酵素としてサポートします。

クエン酸回路にて体脂肪が燃焼するには、まず解糖系にて糖分がピルビン酸に変換されるのに、マグネシウムとビタミンB1が必要となります。

そしてピルビン酸がミトコンドリア内に侵入するには、ビタミンB1によってピルビン酸がアセチルCoAに変換する必要があります。

アセチルCoAに変換後、好気的条件下においてクエン酸回路でエネルギーを代謝する際に、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸が補酵素として利用されます。

これによって疲労抑制しながらエネルギー代謝が効率よく行われ、炭水化物や脂質が利用されます。




 

脳機能や神経機能の向上

テフはビタミンB1を含む穀物であり、ビタミンB1は糖質の代謝に関わることから、脳のエネルギー源であるブドウ糖を代謝します。

ブドウ糖が代謝されることによって脳や神経機能を維持し、鬱や怒りの感情を抑制したり、記憶力や学習力の向上を図ります。

テフにはセロトニンの材料となるトリプトファンやビタミンB6、マグネシウム、鉄分が含まれています。

マグネシウムは興奮抑制作用筋肉の緊張緩和作用があり、GABAの働きを持続すると言われます。

カルシウムにも興奮や緊張を緩和する働きがあると言われます。

オメガ3脂肪酸は認知症予防に良いとのことです。

 

貧血予防

テフはミネラルが豊富で特に鉄分を多く含みます。

鉄が不足すると、鉄欠乏性貧血予防の他にも頭痛や眠気の症状が見られてしまいます。

鉄分は赤血球とともに血管を介して酸素を運搬する働きがあり、鉄分不足によって全身に酸素が行き渡らなくなります。

全身に酸素が行き渡らないと頭痛や眠気の症状を起こす他、集中力や判断力の低下、深い症状からイライラしやすくなります。

テフには鉄分が豊富なので、このような症状を防ぐことに期待されています。

 

身体の組織を作る

鉄分不足によりヘモグロビンが生成されないと、爪がもろくなってしまいます。更に爪が平らにならずに反り返ってしまうこともあります。

テフには鉄分が含まれる上に体組織を作る蛋白質や、皮膚や髪、爪等の形成に関わるビタミンB2も含まれています。

テフにはビタミンB6が蛋白質の代謝をサポートすることから、これらの栄養素の働きによって皮膚や粘膜、爪や髪を健康に保つと言えます。

 

骨形成に関与

テフはカルシウム、マグネシウム、マンガンが含まれ、ビタミンKも含まれることから骨形成をサポートします。

カルシウムは骨や歯の成分となり、マグネシウムは骨や歯にカルシウムを定着させます。

ビタミンKは骨芽細胞の形成や、骨にコラーゲンを沈着させる働きがあります。

 

摂取方法

テフは白米1合に対してテフ大匙1杯と水大匙1杯を加えて炊くのが一般的です。

サラダーやスープに使ってみるのも良いですし、クッキーやパンなどの焼きものの生地に加えて使うのも良いでしょう。

 

注意点

テフは以下の症状が見られる場合は沢山摂取しない方が無難です。

腸閉塞や炎症性の腸疾患を起こしている場合は、食物繊維の摂取によって腸管を詰まらせたり、炎症を悪化させる場合があります。

テフはミネラルの中でも鉄分が多く含まれます。

C型肝炎やNASH(非アルコール性肝硬変)に罹っている場合は、鉄のコントロール機構が正常に機能せず、鉄の摂取が肝臓への鉄の蓄積へと繋がり、鉄が酸化することによって肝機能を悪化させてしまいます。

 

まとめ

テフについてまとめます。

  • 腸内環境改善
  • 生活習慣病予防
  • 疲労抑制
  • 脳や神経機能の維持や向上
  • 貧血予防
  • 体組織を作る
  • 骨形成に関与

テフは食物繊維が豊富であり、低GIというところが魅力的ですが、現代人に不足しがちなビタミンB群の補給源ともなります。


 
栄養相談、サポート詳細
 

関連記事

最近の記事

  1. ロザビン類とサリドロサイドの二大成分を唯一含む岩弁慶と呼ばれるハーブ「ロディオラ」

  2. 長時間残業による心疾患のリスク

  3. 牛乳を加えると果汁がゲル化するのは「ペクチン」による