れんこんは風邪予防効果のある食べ物と言われています。
れんこんはビタミンCが豊富であり、そのビタミンCは熱で壊れません。
れんこんはこれから寒くなる時期に生産されることから、風邪等の感染症予防に備える食品であると言えます。
れんこんは縄文時代から日本で自生し、10世紀頃から食されてきたそうです。れんこんの原産地はインドや中国と言われています。
れんこんは日本や中国等アジアを中心とした一部の国のみが食材として用いています。
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れんこんの栄養
れんこんにはビタミンC、食物繊維、カリウムが豊富であり、このほかにタンニン、プロアントシアニジンが含まれています。
れんこんには次のような健康効果に期待があります。
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豊富なビタミンC
れんこんにはビタミンCが含まれ、その含有量はビタミンCを沢山含むと言われているいちごと同等の量が含有されています。
れんこんにはプロアントシアニジンが含まれており、ビタミンCとともに抗酸化作用があります。その為、生活習慣病予防や癌予防、老化防止効果に期待があります。
ビタミンCはコラーゲン生成に欠かせない栄養素である上に、シミやそばかすを目立たなくする働きもある為、美肌効果があると言われます。
ビタミンCはこの他にも鉄分を吸収しやすい形にする働きや感染症予防、その他沢山の効能を持っています。
ビタミンCは水に溶けだしやすく、熱や光に弱い為、通常加熱してしまうと壊れてしまいます。
ビタミンCを多く含む食品は生で食べられるものが多い一方、れんこんはアクが強く硬くて、とても生では食べられません。
ところが、れんこんのビタミンCは芋類と同様に澱粉質で守られています。澱粉質で守られているビタミンCは熱による影響を受けにくい為、加熱してもビタミンCがそのまま残っています。
つまり、れんこんのビタミンCは加熱しても壊れない為、そのままの含有量のビタミンCが残っています。
風邪の引きはじめにれんこんが良いと言われるのは、この豊富なビタミンCのおかげなのです。
腸内環境改善、生活習慣病予防
根菜類の食物繊維は不溶性のものが大半を占めていると思われますが、れんこんの食物繊維は水溶性と不溶性の両方をバランス良く含みます。
不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促し、排便を促します。
そして善玉菌の餌となることによって善玉菌の数を増やし、腸内環境を改善します。
その為、腸内に溜まった老廃物を排泄する働きや排便コントロール効果、腸内環境改善による太りやすい体質の改善や免疫力アップ等の効果に期待があります。
不溶性食物繊維には腸管からの余分な糖の吸収を抑える働きがあります。
糖の吸収が抑えられると血糖値の上昇抑制効果や中性脂肪の蓄積予防に繋がり、糖の吸収阻害により肥満予防効果等、様々な効用が得られることが言えます。
水溶性食物繊維は、腸管からの糖の吸収抑制及び、体内の余分なLDLコレステロールや中性脂肪を排出する働きがある為、生活習慣病予防効果に期待が出来ます。
水溶性食物繊維にも不溶性食物繊維同様に腸内環境改善効果作用があると言われています。
浮腫み解消
れんこんにはカリウムが豊富に含まれます。カリウムはナトリウムと共に電解質の均衡を図り、細胞を正常に保つ働きがあります。
れんこんに含まれるカリウムとタンニンには体内に余分に溜まったナトリウムを排泄する働きがある為、血圧を正常値に調整する働きがあると言われています。
このほかにも浮腫み改善効果や血流促進作用に良いとされています。
胃腸トラブルの予防
れんこんに含まれるタンニンには消炎作用や収斂作用があると言われています。
タンニンとはれんこんの黒ずみ作用であり、真水で茹でたり空気に触れたりすると変色するのはタンニンの働きによるものです。
この黒ずみ作用のタンニンには胃腸のトラブルに良いと言われています。
注意点
れんこんを食べる際には、腎機能の弱っている方や貧血の方には注意点があります。
腎機能低下
れんこんにはカリウムが豊富に含まれています。
腎機能が低下し、尿からの排泄が困難となると、通常尿中に排泄される筈のカリウムが排泄量低下により体内に蓄積されやすくなります。
血中カリウム濃度が上がり過ぎてしまうと、不整脈を起こし、最悪の場合は心不全を起こして死に至る危険性があります。
但し、れんこんは加熱が必要な食材なので、腎機能が心配な場合は、れんこんをよく茹でてカリウムを流出してから調理をします。
これによってカリウムの摂取量を抑えることが可能となります。
貧血
タンニンには鉄の吸収を妨げるという欠点があります。貧血症状が見られる方、鉄剤を服用している方は摂取量を少量に留めておくと良いでしょう。
胃腸トラブル
れんこんは胃腸トラブルに良いと言われますが、これは胃腸が健康な場合に言えることです。
れんこんは食物繊維が多く、硬い食品です。
胃腸トラブルを起こしている場合は少量に留めておく等、摂取を控えます。
不溶性食物繊維は腸管トラブルにおいてデメリットであり、腸閉塞を起している場合は腸管に食物繊維を詰まらせてしまう危険性があります。
腸が炎症性の疾患に罹っている場合は、症状の悪化が懸念されます。
胃の消化機能が弱っている場合も、消化が十分に行われないことによって残渣となります。
もし、召し上がるのであれば、しっかり噛んで十分に軟らかくしてから飲み込むか、圧力鍋や酵素を用いて調理することによって軟化させてから召し上がりましょう。
便秘
タンニンは過剰摂取すると、腸粘膜を刺激して排便効果を鈍らせてしまいます。
また、水分摂取量が少ないと却って排便しづらくなってしまいます。
食物繊維が豊富だからといって大量摂取は禁物です。
まとめ
蓮根についてまとめます。
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れんこんはビタミンCが豊富で、これから寒くなる時期の風予防に適しており、風邪による不快な症状を未然に防いだり、免疫力を高めることに期待があります。
また、れんこんは冬野菜で根菜類であることから、身体を温めるという点においても、寒い冬を乗り越えるのに役立つ食品であると言えます。