冬が旬のアブラナ科の高菜は、殺菌作用や免疫力アップをはじめ、沢山の健康効果に期待がある

高菜は漬物に使われるからし菜の一種であり、少し辛味があるのが特徴です。

高菜漬けは日本の三大漬物の一つとして位置づけられています。

高菜は株が大きく成長する冬に収穫されます。





 

高菜の栄養

高菜には、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸、ビオチン、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、カルシウム、カリウム、鉄分、食物繊維、βカロテン、イソチオシアネート、クロロフィルが含まれます。

高菜には次のような健康効果に期待があります。

  • 老化防止
  • 癌予防
  • 生活習慣病予防
  • 高血圧予防
  • 腸内環境改善
  • 消臭作用
  • 殺菌作用
  • 免疫力アップ
  • 食欲増進
  • 三大栄養素の代謝
  • 胎児の正常な成長の促進
  • 貧血予防
  • 止血作用
  • 目を健康に保つ
  • 二日酔い予防

 

老化防止

高菜には抗酸化ビタミンであるビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが含まれます。

また、体内でビタミンAに変換するβカロテンが豊富に含まれます。

その為、抗酸化作用によって紫外線から皮膚へのダメージが軽減され、シミやしわを予防することに期待があります。

ビタミンCはメラニンを作る酵素を抑制したり、メラミンに直接働きかけてシミを薄くすることから、美白効果があると言われます。

ビタミンAはエラスチンやムコ多糖類の生成に関わり、ビタミンA、ナイアシン、ビタミンC、鉄分はコラーゲン生成に関わります。

その為、高菜は美肌をサポートする食品であると言えます。

 

癌予防

高菜には抗酸化作用があることから、抗酸化作用は細胞の損傷から守ります。

イソチオシアネートには白血球を増やす作用があります。

そして、癌を抑制する作用も持っています。

その為、癌予防効果があると言えます。

 

生活習慣病予防

高菜には抗酸化作用があることから、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールの酸化を抑制し、動脈硬化や血栓症予防に期待があると言えます。

高菜には、カリウムが豊富に含まれ、カリウムは体内のナトリウムが過剰になると排出を促し、血圧を正常に調節します。

高菜には水溶性と不溶性の食物繊維が含まれます。

水溶性食物繊維は体内の余分な糖や中性脂肪、LDLコレステロールの排出を促し、不溶性食物繊維は腸管からの余分な糖分の吸収を抑えます。

また、エネルギー代謝に関わるビタミンB群が含まれていることからも、運動時に糖や脂質がエネルギーとして利用されることによって、体脂肪が蓄積することを防ぎます。

その為、糖尿病、肥満、高血圧、脂質異常症、動脈硬化、血栓症、心疾患、脳血管疾患、胆石症、脂肪肝等の予防に期待があります。

 

腸内環境改善、消臭作用

高菜の食物繊維は、水溶性と不溶性の割合が1:2で含まれています。

水溶性食物繊維は善玉菌の餌となり、不溶性食物繊維と協力することによって腸内を善玉菌優位にさせます。

水溶性食物繊維は短鎖脂肪酸の餌となることから、腸管内のphを弱酸性にすることによっても腸内環境を改善させます。

不溶性食物繊維が腸の蠕動運動を促進し、水溶性食物繊維は老廃物に水分を含ませることによって、腸管内の老廃物の排泄を促し、腸内環境を整えます

高菜は緑色の野菜であることから、クロロフィルが含まれます。

クロロフィルには強いデトックス作用があり、有害物質や重金属を排出するほど強力と言われます。

また、クロロフィルは、その強いデトックス効果と悪臭因子を分解する働きがあることから、消臭効果もあります。

高菜は漬物として販売されている事が多く、高菜の栄養価は漬物にすると水分が排出されることによって高くなります。

食物繊維の含有量も増えますが、漬物にすれば発酵食品となるので、善玉菌そのものを摂り入れることが出来、シンバイオティクスとしての効能を享受出来ることに期待があります。

腸内環境が整うと、肌荒れの改善、脳機能向上、便秘の解消、太りにくくなる等、体質の向上を図れるでしょう。




 

殺菌作用

イソチオシアネートには殺菌作用があります。

殺菌作用があることから、腸炎ビブリオやサルモレラ、大腸菌、ヘリコバクターピロリ等の食中毒菌から守ると言えます。

 

免疫力アップ

高菜にはビタミンCが含まれています。

ビタミンCは、好中球の活性維持や増強に関わります。

高ウィルス蛋白質での細胞強化やNK細胞の活性化にもビタミンCが関与します。

また、ビタミンCは粘膜の生成にも関わっています。

その為、風邪やインフルエンザ等の感染症予防に期待があります。

 

食欲増進

イソチオシアネートには消化液や消化酵素の分泌を促進し、胃腸の働きを活発にさせるとのことです。

胃酸の分泌を抑えて、胸やけを抑えることから、食欲増進効果があると言えます。

 

三大栄養素の代謝

高菜にはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸等のビタミンB群が含まれ、多種類のミネラルが含まれます。

その為、三大栄養素の代謝をサポートします。

エネルギー源となる糖や脂質の代謝をサポートすることから、糖が利用されて脳や全身のエネルギー源として利用されたり、クエン酸回路を正常に機能することによって、有酸素運動下における疲労を抑制します。

ビタミンB6は主に蛋白質の代謝に関与し、両者が連携することによって体組織を形成することから、筋肉生成を促し、脂肪燃焼しやすい身体を作ることに関与します。

 

胎児の成長

高菜には葉酸が含まれ、葉酸は核酸の合成に必要な栄養素です。

その為、胎児が正常に成長することをサポートしています。




 

貧血予防

高菜には鉄分が豊富に含まれる上に、緑の血液と呼ばれるクロロフィルも含まれます。

クロロフィルは体内に入ると、血液中の鉄と結合してヘモグロビンの色素となります。

高菜に含まれるビタミンCは、鉄を還元して鉄の吸収を促します。

その為、鉄欠乏性貧血予防に良いと言えるでしょう。

 

止血作用

高菜にはビタミンKが含まれます。

ビタミンKは出血した時に血液凝固を促進し、大量出血から身を守ります

 

目を健康に保つ

高菜は、ビタミンA、βカロテンが豊富に含まれています。

ビタミンAは網膜の光刺激反応に欠かせない栄養成分である上に、細胞の形成にも欠かせません。

ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCは粘膜生成に関与します。

ビタミンAは皮膚の表皮を若返らせて目の粘膜を保護し、ビタミンB2はドライアイ、疲れ目、涙目、眼精疲労の予防や改善、ビタミンCには加齢性黄斑変性症の遅延、白内障を予防する働きがあるとのことです。

 

二日酔い予防

ビタミンB1、ビタミンCにはアセドアルデヒドの分解を促進する働きがあります。

その為、高菜は二日酔いを予防すると言えます。

 

注意点

高菜は栄養豊富な野菜ですが、以下の点に注意しておきます。

腎不全

高菜は漬物として摂ることが多く、生で食べる機会が多いものです。

塩分の観点からも腎不全を患っている場合は摂取を控えていただきたいものですが、腎不全が進行してしまうと、排泄機能が衰えてしまうことから、カリウムの制限が必要とされます。

カリウムが蓄積されると腎性心不全により不整脈を起こすリスクがあります。

その為、腎不全が進行している場合は、摂取を控えるようにしましょう。

ワーファリン服用

高菜はビタミンKが多く含まれています。

抗血栓薬を服用していると、ビタミンKによって薬の作用が抑えられてしまうので、一度に大量摂取をすることは避けましょう。

 

まとめ

高菜の栄養についてまとめます。

  • 老化防止
  • 癌予防
  • 生活習慣病予防
  • 高血圧予防
  • 腸内環境改善
  • 消臭作用
  • 殺菌作用
  • 免疫力アップ
  • 食欲増進
  • 胎児の正常な成長の促進
  • 貧血予防
  • 止血作用
  • 目を健康に保つ
  • 二日酔い予防

高菜は沢山の健康効果が期待出来る食品です。

漬物として販売されていることが多いですが、市販の漬物の多くは、保存料や着色料が用いられている上に、精製塩やアミノ酸で味付けされています。

高菜漬から健康効果を享受するには、これらの材料が使われていない、なるべく自然なものを購入しましょう。

 
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