甘味の強いマンゴーの果肉は、まるでデザートのようですね。
熱帯地域で育つマンゴーは暑い季節のスタミナ源として役立つ上に、女性にとって嬉しい働きも数多くあります。
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マンゴーの歴史
マンゴーはウルシ科マンゴー属に分類され、その果実を指します。
インドからインドシナ半島周辺が原産と推定されており、その歴史は4000年以上前から栽培されていると言われています。
現在インド、メキシコ、フィリピン、タイ等で沢山生産され、オーストラリアや台湾でも作られています。日本では沖縄や宮崎で造られています。
その種類は500種類以上に渡りますが、アーウィン種は主に日本、グリーンマンゴーはアメリカ、マハチャノ種及びナンクドマイ種はタイ、カラバオ種はフィリピンというように、生産させる国によって品種がことなります。
マンゴーの栄養
マンゴーにはビタミンA、βカロテン、ゼアキサンチン、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、カリウム、食物繊維が豊富に含まれています。
マンゴーは次の健康効果に期待があります。
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高血圧、浮腫み、循環器疾患予防
マンゴーに含まれるβカロテン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEには抗酸化作用があり、コレステロールの酸化を抑制することによって血液中LDLコレステロールや中性脂肪の産生を抑制します。
この働きによって中性脂肪やLDLコレステロールによって血管が傷つくことを防止し、傷口からアテロームが形成されることを防ぎます。
マンゴーにはカリウムが豊富に含まれます。食物繊維は便からの排泄を促す一方、カリウムは体内に溜まった余分なナトリウムを尿から排泄させる働きがります。
余分なナトリウムが排泄されることによって血圧を正常に保つと言われます。
このように排泄効果があることから、浮腫みの解消に繋がります。
これによって高血圧や動脈硬化、血栓症、心筋梗塞、脳血管疾患の予防効果があると言われます。
目の健康を保つ
マンゴーにはビタミンAも含まれている上、βカロテンが体内に入るとビタミンAに変換される為、視力低下や夜盲症及びドライアイの予防に役立てることが言えます。
ファイトケミカルであるゼアキサンチンにはブルーライトから目を守る働きがある為、白内障や加齢性黄斑変性症の予防に良いとのことです。
ビタミンCには加齢性黄斑変性症の進行を抑制する働きがあると言われます。
これらの栄養成分の働きによって、マンゴーは目の健康に良い食品であることが言えます。
美肌効果
ビタミンAは皮膚や粘膜の強化による作用によって免疫力を高める上、コラーゲン生成に関わりシミを目立たなくする効能のあるビタミンCが含まれます。
ビタミンCの効能を高めるビタミンPの働きと、抗酸化作用によるシミやシワの防止効果があるアンチエイジング作用によって、美肌効果に期待があります。
便秘解消
マンゴーには食物繊維が含まれおり、水溶性と不溶性の比率がほぼ同等となっています。
不溶性食物繊維は善玉菌の餌となり、水溶性食物繊維は短鎖脂肪酸を増やして大腸内のphを弱酸性にすることによって腸内を善玉菌優位にします。
不溶性食物繊維により腸の蠕動運動を促進し、水溶性食物繊維によって便を軟らかくすることによって、腸内に溜まった老廃物の排泄を促進します。
マンゴーには水分も多く含まれる為、腸内のデトックスに適していることが考えられます。このデトックス効果によっても美肌効果を得られることに期待があります。
癌予防
マンゴーには抗酸化作用によって細胞を損傷から守る働きがあると言えます。
ビタミンCにはNK細胞を活性化する働きがると言われています。
その為、マンゴーは癌予防に役立つでしょう。
夏バテ予防
マンゴーは、熱帯地域で育つ果実であり、身体を冷やすことによって熱中症や夏バテから身を守ります。
水分が体温を下げ、糖分はエネルギーを補給します。
そして、大量の汗によって失われたカリウムを補給してくれます。
免疫力アップ
マンゴーにはビタミンA、ビタミンC、抗酸化作用によって皮膚や粘膜を強化することによって免疫力を高める上、腸内環境改善によっても免疫力を上げる働きがあると言えます。
その為、風邪やインフルエンザ等の感染症から身を守る働きがあることが言えます。
免疫力の弱っている高齢者においては、MRSAやクロストリジウムが陽性となっているケースが多く、抗生物質の投与により耐性菌が発生することが却ってデメリットになっています。
このようなケースにおいて腸内環境改善を図り、免疫力を強化することによって悪玉菌の増殖を抑制し、感染症の治癒に至ったというケースも見られます。
マンゴーに限ったことではありませんが、腸内環境改善は人の身体を根本から本来持っている健康な身体を取り戻すと言っても良い位でしょう。
胎児の成長をサポート
マンゴーは他の野菜や果実に比べて葉酸の含有量が豊富に含まれます。
葉酸には血液を作る事に関わり、細胞を正常に成長させる働きがあり、女性にとって必要な成分です。
特に妊娠期においては胎児の成長に必要不可欠となります。
注意点
マンゴーを食べる際は、以下の点に注意しましょう。
アレルギー
マンゴーはウルシ科の植物であることから、人によってはアレルギー症状を起こすことがあります。
腫れや痒み、発疹、ただれの症状が見られ、症状も進行する為、身体に合わない場合は摂取を避けましょう。
妊娠中
マンゴーは葉酸に含まれている為、妊娠中の方に適した食品ではありますが、食べ過ぎてしまうと身体を冷やしてしまい、ホルモンバランスを崩し、母体・胎児とともに悪影響を及ぼしてしまいます。
このホルモンバランスの崩れは妊娠糖尿病や高血圧、腰痛、子宮筋腫、免疫力低下を起こし、胎児の低体重も懸念されます。
ビタミンAの過剰摂取は胎児が奇形児として生まれるリスクが高まり、特に妊娠初期においてはそのリスクが高まります。
プロビタミンからビタミンAに変換される場合は調節によって過剰症状が特に現れませんが、サプリメントの併用や動物性食品(特にレバー)の過剰摂取はビタミンAの過剰摂取障害を起こす原因ともなります。
レバーは鉄分や葉酸が豊富ですが、摂り過ぎは禁物です。
腎機能低下
腎機能が低下していて排尿困難に陥っている時も、マンゴーの摂取量は控えることをお勧めします。
カリウムはナトリウム排泄や浮腫み改善の効果がありますが、血液中にカリウム量が増えてしまうと不整脈を起こし心不全のリスクを高めてしまいます。
特に腎不全が進行しているとこのようなリスク高く、カリウムの摂取が命取りになる場合もあります。
脂肪肝や糖化の原因に
マンゴーは低カロリーだからダイエットに良いとも言われますが、食べ過ぎればカロリー過多を招いてしまいます。
食べ過ぎてよくないのはそれだけではありません。
マンゴーには果糖が含まれています。
果糖は体内に入るとその9割が肝臓で代謝されます。
しかし、食べ過ぎによって肝臓のキャパシティーを超えてしまうと、肝臓に脂肪が付き、中性脂肪が増えてしまいます。
これによって脂肪肝を招いてしまい、肝機能低下によって三大栄養素が正常に利用されることを妨げたり、解毒作用や胆汁生成、造血作用等の肝機能が正常に働かなくなり、下手すれば肝臓癌に至ってしまいます。
更に、中性脂肪の蓄積は糖化を招いてしまい、体内にAGEsを蓄積させてしまいます。
体内にAGEsが増えると、身体の外側内側共に老化を深刻させ、骨粗鬆症を招いたり、臓器の機能の悪化、免疫力低下、肌や髪がダメージを受ける等の症状を呈します。
更に糖化は白内障や腎機能の低下を招き、糖尿病の合併症まで引き起こしてしまいます。
お腹を壊す
マンゴーの食べ過ぎは身体を冷やすことによってお腹を壊してしまう為、下痢をひきおこしやすくなります。
まとめ
マンゴーについてまとめます。
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マンゴーはデザート感覚で食べられ、美容効果に期待のある果物ですが、摂りすぎれば糖化を起してしまうことがあります。
1日あたり100gまでに留めておき
ましょう。