デトックス効果の高い食物繊維が豊富な「タイガーナッツ」

タイガーナッツはチュファとも呼ばれています。

名前に「ナッツ」付いていますが、実際は小さい塊茎で、野菜の一種です。塊茎とは、地下茎の一部が肥大し、栄養分を蓄えて塊になったものをいいます。

タイガーナッツは約4000年前に発見され、アフリカでは何世紀に渡って重要な食物として使用されてきました。





 

タイガーナッツの栄養

タイガーナッツには不溶性食物繊維、オレイン酸、蛋白質、アルギニン、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、レジスタントプロテインが含まれています。

タイガーナッツの脂質は100gあたり25gです。その組成は、飽和脂肪酸が約18%、一価不飽和脂肪酸が約72%、多価不飽和脂肪酸は約10%です。

食物繊維も豊富なことから低GI食品であることが言えます。

タイガーナッツには以下の健康効果に期待があります。

  • デトックス
  • 食欲抑制
  • 美肌効果
  • 食欲抑制
  • 生活習慣病予防
  • 骨形成をサポート
  • 抗ストレス
  • 免疫力強化



 

食物繊維によるデトックス

タイガーナッツには食物繊維が豊富に含まれおり、100gあたり30g含まれています。

タイガーナッツに含まれる食物繊維は主に不溶性食物繊維です。

タイガーナッツにはレジスタントプロテインも含まれるので、水溶性食物繊維としての働きもあると言えます。

レジスタントプロテインの水溶性食物繊維様作用は、短鎖脂肪酸を増やすことによって腸管愛を弱アルカリに傾け、善玉菌優位にします。

水溶性食物繊維は善玉菌の餌となり、不溶性食物繊維は腸内細菌を増やすことを手助けして、腸内を善玉菌優位にさせます。

タイガーナッツにはマグネシウムが含まれ、マグネシウムと水溶性食物繊維様作用によって便に水分を含み、便を適度に柔らかくします。

不溶性食物繊維は水分と摂ることによって便のかさを増やし、腸の蠕動運動を促して排便を促進します。

タイガーナッツにはオレイン酸が含まれ、オレイン酸は便の排泄がスムーズになるようにサポートします。

そして便を排泄させることによって、体内に溜まった有害物質のダイオキシンや水銀を排出出来るので、デトックス効果に期待があります。


 

食欲抑制

不溶性食物繊維が多いと、自然と噛む回数も増えてきます。

咀嚼回数が増えることで食事に時間をかけられるので、食事中に満腹中枢が働いて満腹感を得られます。

食物繊維が多いので、お腹の中で膨らみやすく、食欲の抑制にも繋がります。

アルギニンには成長ホルモン分泌促進作用があいr、成長ホルモンの働きの一つに、食抑制があります。

また、ゆっくり食べることによって、インスリンの分泌を緩やかにするので、肥満防止にも繋がります。

 

美肌効果

タイガーナッツにはビタミンEも多く含まれています。

ビタミンEの主な作用は抗酸化作用です。

活性酸素が体内で過剰に発生すると、老化促進によってシミやしわ、たるみといった美容面におけるダメージを受けやすくなります。

ビタミンCにはビタミンEの働きを再生すると言われます。

ビタミンCにも抗酸化作用があり、メラニンの生成を抑えたり、コラーゲンの生成に関与します。

アルギニンは、皮膚の修復に関わります。

タイガーナッツは食物繊維が豊富なことから腸内閑居改善に期待があり、腸内環境改善によって老廃物が排泄されることによって美肌効果が得られることに期待があります。

 

生活習慣病予防

タイガーナッツには、カリウムが豊富に含まれます。

カリウムは体内に余分となったナトリウムを排泄する働きがあります。

オレイン酸には血液中のLDLコレステロールを低下し、HDLコレステロールを増やす働きがあると言われます。

タイガーナッツには不溶性食物繊維やレジスタントプロテインが含まれることから、腸管からの糖分や中性脂肪の吸収を抑制する上に、血液中の余分な糖分や中性脂肪、LDLコレステロールを排出する働きがあると言われます。

アルギニンには一酸化窒素生成による血圧コントロール及び血流促進効果があるとのことです。

タイガーナッツには抗酸化作用があり、中性脂肪やLDLコレステロールの酸化を防ぐことから、血管が傷つくことを未然に防ぎます。

タイガーナッツのこれらの栄養成分によって、高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、脂肪肝、動脈硬化、心疾患、脳血管疾患等の生活習慣病予防に期待があります。

 

骨形成

タイガーナッツには骨や歯の材料となるカルシウムが含まれます。

そして、骨や歯にカルシウムを定着させるマグネシウムも含まれています。

タイガーナッツは骨形成をサポートする食品であることが言えます。

 

抗ストレス効果

タイガーナッツには抗ストレス効果があると言われるビタミンCが含まれています。

カルシウムやマグネシウムには興奮抑制作用があると言われます。

マグネシウムはGABAの働きを持続させたり、筋肉の緊張を緩和する働きがあるとのことです。

タイガーナッツは抗ストレス効果があると言えます。




 

免疫力強化

タイガーナッツは植物性でありながら、蛋白質が豊富で、特にアルギニンという条件付き必須アミノ酸を豊富に含みます。

アルギニンには免疫機能を活性させる働きがあると言われます。

ビタミンCは白血球の働きを強化し、免疫力を高めます

ビタミンCは粘膜生成によって感染から身を守ります。

 

ドリンクとして

タイガーナッツを摂取する方法はスナック菓子を食べる感覚でそのまま食べるのも良いですが、高齢の方は咀嚼力が低下されている方も多いので、オルチャータというドリンクにして摂取すると、必要な栄養成分を安全に摂ることが出来ます(但し、嚥下機能が低下している場合はトロミ剤が必要)。

また、蛋白質やカルシウム、マグネシウムが多いことから牛乳感覚で飲むことが出来ますし、脂肪組成も牛乳より優れているので尚更良いでしょう。

 

注意点

タイガーナッツを食べる際は、以下の点に注意しましょう。

腎不全末期

腎不全を患っていると、カリウムが十分排泄されず体内に蓄積し、高カリウム血症を起こしてしまうことがあります。

高カリウム血症になると胃腸症状、知覚過敏、不整脈による心臓拍動異常等を呈し、最悪の場合、不整脈による心臓停止のリスクもあるので、摂取量に注意が必要です。

腸疾患

タイガーナッツは脂肪分や不溶性食物繊維が多く含まれています。

その為、腸管トラブルを起している場合は摂取を控えましょう。

腸閉塞に罹っている場合は、腸管の神経機能が正常に働かないことや腸管の閉塞によって腸管を詰まらせやすい状態となっています。

不溶性食物繊維の摂取によって腸管を詰まらせてしまうと、腹部膨満や嘔吐等の症状を引き起こす場合があります。

腸に炎症を起こしていたりお腹を壊している場合も、腸管を傷つけたり、お腹を下してしまうことがある為、摂取は控えておきましょう。

脂肪制限

タイガーナッツは脂肪分の多い食品です。

膵炎や胆石症等の理由で、医師から脂肪制限の指示を受けている場合は量を控えておきましょう。

食べ過ぎは太る

タイガーナッツは低GI食品で食物繊維が豊富ですが、脂肪分の多い食品です。

脂肪分が多いことからカロリーが高く、必要以上に多く食べてしまうと肥満に繋がります。

 

まとめ

タイガーナッツについてまとめます。

  • デトックス
  • 食欲抑制
  • 美肌効果
  • 食欲抑制
  • 生活習慣病予防
  • 骨形成をサポート
  • 抗ストレス
  • 免疫力強化

タイガーナッツは他のスーパーフードより含まれている栄養成分の数が少ないものの、食物繊維が豊富でレジスタントプロテインが含まれていることから、腸内環境改善によって得られるメリットも沢山あると言えます。


 

 
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