抗酸化作用のあるマクロビオティックの甘味料の一つ「デーツ」

デーツはマクロビオティックの甘味料の一つとして活用されています。

砂糖より低GIであり、食後血糖値の上昇も砂糖ほど激しくなく、ミネラルも含まれる上に抗酸化作用があることから、健康的な甘味料であると言えます。

ビタミン類や食物繊維も含まれるので、甘味料として様々なメリットに期待があります。





 

デーツについて

デーツはナツメヤシの実であることから「ナツメヤシ」と呼ばれています。

日本においてはナツメが古くから生薬や果物として利用されており、その姿がナツメに似ていることからナツメヤシと名付けられています。

一方欧米ではチャイニーズデーツと呼ばれていました。

ナツメとデーツは見た目が似ているものの、ナツメはクロウメモドキ目である一方デーツはヤシ目の為、植物分類上は異なるものです。

デーツは、メソポタミアやエジプトなど古代文明において紀元前6000年には既に栽培が行われていたそうです。ただ、原産地は不明とのことです。

デーツはイスラム業の聖典コーランにおいて「神の与えた食物」と記されており、旧誓約書では「生命の木」と呼ばれる植物がナツメヤシと考えられています。

現在では欧米セレブがデーツを取り入れたことや、「クレオパトラの美容食」「奇跡の果実」と呼ばれるようになったことから、日本においての知名度が上がり、注目されています。

デーツにはねっとりした食感と強い甘味があり、ローフードやマクロビオティックの甘味料として注目されています。

そして天然甘味料としてお菓子や料理に使用されている場合があります。

 

デーツの栄養

デーツにはビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンE、葉酸、βカロテン、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、食物繊維が含まれています。

  • 肥満、糖尿病予防
  • エネルギー代謝
  • 脳や神経機能の維持
  • リラクゼーション
  • 腸内環境改善
  • 循環器疾患予防
  • 皮膚の形成
  • 風邪予防
  • 目のトラブル予防
  • 骨形成
  • 貧血予防
  • 二日酔い予防…等


 

低GIで肥満や糖尿病予防に良い

天然甘味料として使用されるデーツはエネルギー源として活用されるものの低GI食品です。

デーツの7割は炭水化物が占めており、二糖類であるブドウ糖と果糖が主成分となっております。

デーツに含まれる炭水化物はエネルギー源としてすぐに利用されますが、GI値が47と低く、一般の甘味料と違って食後血糖値を急激に上げません。

このGI値が低い理由は二糖類のブドウ糖と果糖が含まれているものの単糖類のショ糖が含まれていないからなのです。

その為、白砂糖のようにショ糖を主に含む甘味料に比べて糖の吸収が緩やかな為、食後の血糖上昇も緩やかになり、インスリンの過剰分泌を抑えられます。

インスリンは血糖値を下げるホルモンですが、その一方太るホルモンである為、過剰分泌されることによって肥満に繋がります。

また、インスリン抵抗性が弱まると、インスリンが効かなくなる上に更にインスリン分泌を促進させる為、糖尿病や肥満等の生活習慣病を引き起こしてしまいます。

デーツは低GI食品の為、肥満や糖尿病予防の為の甘味料として活用出来る上、栄養源としても利用出来ます。

また、糖尿病で血糖コントロールが困難な方にも甘味料としてお勧めです。

デーツにはビタミンB群が含まれ、糖質や脂質の代謝に関わります。

ビタミンB1、マグネシウムは解糖系にて補酵素として活用され、その後、有酸素運動下においてビタミンB群や亜鉛によってエネルギー代謝が行われます。

エネルギーを効率的に利用する為、運動することによる疲労を抑制し、効率の良いダイエットにも役立てる上に肥満予防に繋げられることが言えます。

デーツの食物繊維は8割ほどが不溶性食物繊維であり、食物繊維によって腸管からの余分な糖分の吸収を抑えます。

 

脳機能やメンタルヘルスに有効

デーツには脳の栄養源となるブドウ糖と糖質の代謝に関わるビタミンB1が含まれ、脳機能や神経機能の維持を図ります。

その為、鬱や怒りの感情を抑制するうえに、記憶力や学習力の向上にも役立てます。

デーツにはトリプトファンの材料となるナイアシンやビタミンB6、マグネシウム、鉄分が含まれ、これらの栄養成分はセロトニン生成に関わります。

カルシウムには興奮抑制や苛立ちを抑える働きがあると言われます。

マグネシウムには興奮抑制作用、筋肉の緊張緩和、GABAの持続といった働きがあります。

デーツにはパントテン酸が比較的多く含まれます。

パントテン酸には副腎皮質ホルモンの合成に関わり、神経細胞の合成を促すことからストレスへの抵抗力を付ける働きがあります。

デーツは甘味料でありながら砂糖と違ってメンタル面で健康的であることが言えます。

 

食物繊維が豊富

デーツには食物繊維が豊富に含まれています。デーツ3粒分の食物繊維はバナナ1本分に該当します。

デーツの食物繊維は主に不溶性食物繊維が含まれます。

不溶性食物繊維は善玉菌の餌となり、腸管内を善玉菌優位にするというプレバイオティクスとしての働きがあります。

デーツにはマグネシウムも含まれ、水分を適度に摂ることによって便に適度に水分を含ませて排出しやすくします。

不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促進するため、腸管内の老廃物の排泄に繋がり、腸内環境改善によって美肌効果や免疫力強化等のメリットを得られることにも期待があります。




 

循環器疾患予防

デーツは、カリウム、マグネシウム、カルシウムが含まれており、体内の電解質の均衡を図る役割があると言えます。

カリウムには血液中の余分なナトリウムを排泄することから、血圧を調整することによって高血圧予防に役立つと言えます。

デーツにはビタミンEやβカロテンも含まれており、抗酸化作用があります。

抗酸化作用によって血中コレステロールの過剰な産生を抑制して、動脈硬化の予防、脳血管疾患、心筋梗塞の予防に役立ちます。

 

肌を健康的にする

抗酸化作用には紫外線から皮膚を守る働きがあることから、シミやしわ、たるみから肌を守ると言われます。

デーツにはパントテン酸も含まれている為、抗酸化作用に加えてコラーゲン生成に関わるビタミンCをサポートする働きや皮脂の分泌を調整する働きがあります。

ただ、この美肌効果を得られるためには、ビタミンCを含む食品と併せて摂る事が条件です。

デーツには亜鉛も含まれます。

亜鉛は皮膚の形成にも関わる為、傷の治療を早めることに期待があります。

 

風邪の予防

デーツには粘膜生成に関わるビタミンB2、ナイアシンが含まれています。

亜鉛には免疫機能を高める作用があると言われます。

その為、デーツには風邪等の感染から守る働きがあると言えます。

 

目のトラブル予防

ビタミンB2の粘膜生成作用は目のトラブル予防にも役立ち、目の痒み、涙目、ドライアイ、白内障の予防に良いとされています。

ビタミンCには加齢性黄斑変性症の進行を抑える働きがあると言われます。

ビタミンAは網膜細胞の保護光刺激反応に重要な働きがあります。

 

その他デーツの健康効果

カルシウムやマグネシウムは骨粗鬆症予防にも役立ちます。

デーツには鉄分や葉酸も比較的含まれています。妊娠中や貧血対策の為の栄養補給として適しています。

デーツに含まれるビタミンB1、ナイアシン、ビタミンC、亜鉛はアルコールの分解を促進する働きがあります。

その為二日酔い予防に効果的であることが言えます。

また、亜鉛不足による味覚異常の予防にも役立ちます。

亜鉛にはこの他にも皮膚の形成や酵素の関わり、性ホルモンのバランス調整など様々な作用があります。

デーツには抗酸化作用があり、細胞の損傷から守ることから癌予防に期待があります。

 

1日あたりの目安摂取量及び注意点

デーツは1日あたり3粒が適度です。

そして以下の場合は注意が必要です。

摂りすぎは血糖値を上げる

デーツはGI値が低く、食後の血糖値を急激に上げにくいとは言うものの、7割が淡水化A物である以上、食べ過ぎは血糖値を上げてしまいます。

沢山摂取すればカロリーも沢山摂ってしまう為、却って肥満に繋がってしまいます。

水分摂取量が少ないと…

デーツは食物繊維やマグネシウム多い為、水分摂取量が少ないと逆に便秘を起こしてしまったり、下痢を起こすこともあります。

腎不全末期

カリウムを多く含んでいる為、腎不全末期の場合、血中カリウム濃度を高めてしまい、腎性心不全を起こすリスクにも繋がります。

腸管トラブル

食物繊維の摂取は場合によってデメリットとなることがあります。

例えば炎症性の腸疾患に罹っている場合は、更に腸管を傷つけるリスクがあります。

腸閉塞に罹っている場合、神経障害によって腸が正常に機能しない場合や腸管の閉塞によって、食物繊維の摂取が腸管を詰まらせることとなり、腹部膨満や嘔吐等の症状を引き起こす場合があります。

 

まとめ

デーツについてまとめます。

  • 肥満、糖尿病予防
  • エネルギー代謝
  • 脳や神経機能の維持
  • リラクゼーション
  • 腸内環境改善
  • 循環器疾患予防
  • 皮膚の形成
  • 風邪予防
  • 目のトラブル予防
  • 骨形成
  • 貧血予防
  • 二日酔い予防…等

デーツは甘味料として活用出来る上にこれだけの健康効果に期待があります。

でも、摂りすぎも良くありません。

1日あたり摂取量を守って、ビタミンやミネラルの補給源として活用しましょう。


 
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