蛋白質と食物繊維のダブル効果「レジスタントプロテイン」

レジスタントプロテインとは蛋白質の一種であり、「レジスタント」とは「消化されない」を意味します。

レジスタントスターチが「小腸で消化吸収されない食物繊維と似た働きをする澱粉」であるのに対し、レジスタントプロテインは「小腸で消化吸収されない食物繊維と似た働きをする蛋白質」ということになるのです。

蛋白質でありながら食物繊維の様な作用を持つと言っても良いでしょう。

レジスタントプロテインを含む食品には高野豆腐、酒粕、いんげん、大豆などが挙げられます。







 

腸内環境を整える

レジスタントプロテインはレジスタントスターチ同様に大腸に行き届いた後、大腸内で腸内細菌の働きによって発酵され、酢酸、酪酸、プロピオン酸等の短鎖脂肪酸を産生します。

短鎖脂肪酸には腸内のPHを弱酸性に傾ける働きがあります。

腸内が弱酸性に傾くと善玉菌が優位になり、日和見菌が善玉菌をサポートすることによって腸内環境が改善されてきます。

 

腸内環境改善によるメリットと生活習慣病予防

腸内環境が改善されると、排便コントロールが正常に働く上に免疫機能も高まり、血中コレステロールや血糖値の上昇を抑えることによって肥満体質を解消する効能に期待があります。

レジスタントプロテインには不溶性食物繊維同様の働きがあることから、腸の蠕動運動を促進し、腸内の善玉菌を増やし、便のかさを増やして排便を促します。

その為、腸管に溜まっていた老廃物を排泄します。

レジスタントプロテインの不溶性食物繊維様作用によって腸管からの糖分の吸収を抑える為、食後の血糖上昇を緩やかにする上、血液中に中性脂肪が増えるのを抑制します。

 

注意点

レジスタントプロテインは腸疾患に罹っている場合は摂取を控えます。

腸閉塞に罹っている場合は、腸管の狭窄が見られたり、腸管の神経障害によって腸管の動きが鈍くなります。

このような症状がある時に食物繊維を摂ると、腸管を詰まらせてしまう恐れがあります。

また、腸管内に炎症が出来ている場合も摂取を注意が必要です。

 
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