マカは男性の滋養強壮に良いと言われる上に、女性ホルモンのバランスを整えることから、男性にも女性にも嬉しい働きのある食品です。
マカには蛋白質やアミノ酸が豊富に含まれ、ビタミンやミネラルが含まれています。
ビタミンB群が含まれ、疲労抑制に良いことから、精力を付ける働きに期待があります。
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マカの概要
マカは海抜4000mのアンデスの高地を原産とするアブラナ科の根菜植物です。
昼間はほぼ赤道直下の強い日差しに照らされ、夜間は0度以下の気候の中で、マカは大地の栄養を沢山吸収しながら育ちます。
一度栽培した土地は数年間育成出来なくなるほど土地が痩せてしまいます。
古来より健康食材としてマカを食してきた現地住民は、過酷な環境にも関わらず子沢山で長生きです。
マカは収穫後、約3ヶ月間、天日乾燥されます。
マカの栄養
天日乾燥されたマカにはグルコシノレートというファイトケミカルやアミノ酸が豊富に含まれております。
マカには蛋白質、必須アミノ酸、アルギニン、アスパラギン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、銅、亜鉛、マンガン、セレン、グルコシノレートが含まれています。
乾燥されたマカには蛋白質及び鉄やカルシウムなどのミネラルが多く含まれております。
マカには以下のような健康効果に期待があります。
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ホルモンバランスの調整
蛋白質を構成しているアミノ酸の中にはアルギニンやアスパラギン酸が含まれ、ホルモンバランスを整えるには、アミノ酸や自律神経が関与しています。
マカにはセロトニンの材料となるトリプトファン、ビタミンB6、鉄分、マグネシウムが含まれています。
マグネシウムには興奮抑制作用がある上に、筋肉の緊張緩和、GABAの作用の維持といった働きがあるとのことです。
カルシウムにも興奮抑制作用があると言われています。
リジンには集中力を高める働きがあると言われます。
ビタミンB1は脳の栄養源であるブドウ糖代謝に関わり、脳や神経機能の維持や向上を図ります。
アルコール代謝
マカには肝機能を強化する成分が複数含まれています。
ビタミンB1や亜鉛にはアルコール代謝を促進する働きがあるとのことです。
アルギニンにはオルニチン回路に関与し、アンモニアを解毒すると言われます。
男性の滋養強壮
アスパラギン酸には精子の質を表す精子数と活動量を増やす効力があり、これが男性の精力滋養に良いと言われるところです。
マカには亜鉛とセレンが含まれ、亜鉛やセレンは精巣に多く存在しています。
亜鉛やセレンは、精子や精液、男性ホルモンの生成に関与しています。
また、亜鉛やリジンは男性の悩みの薄毛や円形脱毛症の予防や改善効果に期待のあるミネラルです。
女性ホルモンのバランス調整
ファイトケミカルのグルコシノレートは自然の植物に含まれるものでは132種類が知られています。
マカに含まれるグルコシノレートはこのうちのベンジルグルコシノレートというものです。
ベンジルグルコシノレートにはホルモンバランスと整える働きがあります。
月経リズムを整える、更年期障害を緩和する、妊娠しやすい身体を作ることに期待されています。
アルギニンにはホルモンバランス調整効果があり、アルギニンは脳下垂体や視床下部に作用してホルモン分泌を促すと言われます。
ホルモンバランスが整うとホルモンバランスの乱れによって引きおこされる頭痛や肩こり、冷え性などの不調の改善効果に期待があります。
ダイエットサポート
アルギニン、ベンジルグルコシノレートには成長ホルモンの分泌を促す働きがあると言われます。
ベンジルグルコシノレート特にダイエット効果に有効です。
マカには三大栄養素の代謝に関わる成分が含まれています。
ビタミンB1とマグネシウムは糖質がピルビン酸に変換される時に補酵素として利用されます。
エネルギーが好気的条件下において利用されるためには、ピルビン酸がアセチルCoAに変換される必要があり、この時ビタミンB1が必要不可欠となります。
有酸素運動に切り替わると体脂肪がエネルギーとして利用されます。
マカには体脂肪がエネルギーとして利用される時に必要なビタミンB2、ナイアシンが含まれ、運動による疲労抑制やダイエットをサポートしています。
ベンジルグルコシノレートは脂質の代謝を促進し、脂肪をエネルギーとして優先的に消費させる働きがあるのです
アスパラギン酸にはエネルギーを生成するのに不可欠なミネラルを体中に送り込み、吸収を促進する働きがあります。
マカはこのように疲労を抑制しながらダイエットをサポートする働きがあると言えるのです。
マカには蛋白質も含まれ、筋蛋白合成に必要なBCAAが含まれています。
蛋白質の代謝に必要なビタミンB6、成長ホルモンの分泌促進作用があると言われるアスパラギン酸も含まれるので、これらの栄養成分によって筋肉が作られることによって体脂肪率低下にも繋がります。
隠れ肥満の改善に良い上に、体脂肪率を減らすことによって運動によるダイエット効果が現れやすい身体作りに役立てるのです。
セレンにはヨウ素に似たような作用もある為、基礎代謝を増やすことによって脂肪燃焼をサポートします。
美白、美肌
ベンジルグルコシノレートは強い抗酸化作用も持っています。
マカにはビタミンEも含まれています。
抗酸化作用には紫外線による肌のダメージ抑制や細胞の損傷を抑制する働きがあると言われます。
マカには蛋白質やアミノ酸、亜鉛、鉄分、ビタミンB2、ビタミンB6が含まれ、これらの栄養成分が相互的に働きかけることによって、皮膚の形成をはじめ、粘膜や爪、髪等の形成に関わります。
アスパラギン酸は角質層に存在し、コラーゲン産生を促進させるとのことです。
アルギニンによる成長ホルモン分泌促進作用によって肌の新陳代謝を促す為、皮膚を若返らせたり、傷口の修復を早める働きがあると言えます。
免疫力強化
粘膜生成に関わることは、感染症から守ることにも繋がります。
アルギニンや亜鉛、リジンには免疫力を強化することから、風邪やウィルスからの感染予防効果に期待があります。
循環器疾患予防
マカにはカリウムが含まれていることから、血中ナトリウム量を調整して高血圧予防に寄与していることが言えます。
マカには抗酸化作用があり、抗酸化作用によって血液中の中性脂肪やLDLコレステロールを酸化から守ります。
その為、酸化した中性脂肪やコレステロールにより血管が傷つけられることを予防したり、血管壁を硬くしたり、血栓を防いだりすると言われます。
マカは高血圧症、動脈硬化、血栓症、心疾患、脳血管疾患等の予防に役立つ食品であることが言えます。
骨形成に関与
マカには骨の栄養に関わるカルシウム、マグネシウム、マンガンが含まれます。
カルシウムは骨や歯の栄養となり、マグネシウムはカルシウムを骨や歯に定着させる働きがあります。
鉄欠乏性貧血予防
マカには造血作用に関わる鉄分や銅が含まれます。
鉄分は赤血球の材料となります。
銅は鉄代謝に関わり、鉄を吸収を促します。
マカの摂り方、注意点、1日あたりの目安摂取量
マカはきな粉や切り干し大根のような甘味とコクがあります。
コーヒーやココア、汁物に混ぜて摂取すると良いですが、水に溶けにくい性質があるので少量の水分で少しずつ溶かしてから混ぜます。
加熱調理に用いても特に問題ありません。唐揚などの衣に用いることも出来ます。
ただ、摂りすぎてしまうと、下痢を起こしたり皮脂の分泌量が増えてニキビが出来るなどのトラブルを起こしてしまう恐れがあります。
粉末なら1日2~20gが1日あたりの目安量となります。
まとめ
マカについてまとめます。
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マカはアミノ酸、ビタミン、ミネラルが含まれることから、ほぼ完全栄養食と言えます。
しかし、100%完全ではないため、普段の食事の他に栄養を補助的に摂ることに活用すると良いでしょう。
その為には普段から栄養バランスの取れた食事を心がけることです。