コーヒーやチョコレートと相性抜群な世界三大ナッツの一つ「ヘーゼルナッツ」

ヘーゼルナッツはお菓子作りによく使われており、コーヒーやチョコレート、アイスクリームに混ぜて香りづけにするのによく使われています。

ヘーゼルナッツには沢山の栄養素が含まれており、主に炭水化物、蛋白質、ビタミン類が含まれ、食物繊維と脂肪が特異的な組み合わせで統合されています。

その為、GI値の低く、食後の血糖を急激に上げない為、健康的な食品であることが言えます。




 

ヘーゼルナッツの歴史

ヘーゼルナッツはカバノキ科ハシバミ属の果実の一種であり、2300年位前からトルコで栽培されている歴史の長い食物です。

見た目はどんぐりをふっくらさせたような形をしており、世界で流通が盛んです。

ヘーゼルナッツはアーモンド、カシューナッツと並んで「世界三大ナッツ」の一つであります。

ヘーゼルナッツの栽培条件としてトルコは最適な土地であり、その生産量は95%を占めています。

 

ヘーゼルナッツの栄養

ヘーゼルナッツにはオレイン酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビオチン、ビタミンB6、パントテン酸、葉酸、ビタミンE、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛、銅、モリブデン、不溶性食物繊維が含まれています。

ヘーゼルナッツには以下のような健康効果に期待があります。

  • 循環器疾患予防
  • 老廃物排泄
  • 糖尿病予防
  • 骨形成
  • 疲労抑制
  • 筋蛋白合成
  • 造血作用
  • 胎児の成長
  • アルコール代謝…等



 

循環器疾患予防

ヘーゼルナッツに含まれる脂質は主にオレイン酸が含まれます。

オレイン酸には生活習慣病予防効果があると言われ、LDLコレステロールを除去し、HDLコレステロールの維持を図る働きがあることから、脂質異常症予防や抗血栓作用及び血圧降下作用があると言われます。

ビタミンEも含まれ、ビタミンEにもオレイン酸にも抗酸化作用があることから、血液中の脂質が酸化することを防止して、血管内に傷を作ることを防止します。

その為、血管内のアテローム形成を予防する働きがある為、動脈硬化や脳梗塞等の循環器系疾患予防に効果的であることが言えます。

ヘーゼルナッツにはカリウムが含まれ、カリウムは血液中の余分なナトリウムを排泄することによって高血圧予防効果に期待があります。


 

老廃物排泄

ヘーゼルナッツには不溶性食物繊維が豊富に含まれています。

不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促し、水分を多めに摂取することによって排便を促す為、腸内溜まった老廃物を排泄する働きがあります。

マグネシウムには便に水分を含ませることによって便を軟らかくして排泄を促す働きがあります。

オレイン酸は腸管の滑りをよくすることによって、排便を円滑にします。

 

食後血糖の上昇抑制

不溶性食物繊維は腸管から余計な糖分の吸収を抑制する為、糖尿病や脂質異常症の予防に役立てます。

また、糖の吸収を抑える上に低GI食品の為、糖尿病に罹っている人でも安心して食べられます。

 

骨形成

ヘーゼルナッツにはカルシウムとマグネシウムの両方を含みます。

カルシウムは骨や歯の成分となり、マグネシウムによってカルシウムを骨に定着することにより、骨を丈夫にする働きがあると言われます。

また、骨粗鬆症予防にも良いとされています。




 

三大栄養素の代謝

ヘーゼルナッツにはビタミンB群が含まれていることから三大栄養素の代謝に関わります。

解糖系で糖質が代謝されるにはビタミンB1とマグネシウムが必要となります。

有酸素運動において乳酸を発生させないためには、糖分から変換されたピルビン酸をアセチルCoAに変換させる必要があり、その為には補酵素としてビタミンB1が働きます。

アセチルCoAはクエン酸回路にてビタミンB2やナイアシン、パントテン酸が補酵素として利用されることによってエネルギーが代謝されます。

ビタミンB群の働きによって運動時の疲労を抑制し、有酸素運動を効率的に行います。

ビタミンB6が豊富に含まれている為、蛋白質と一緒に摂取すると蛋白質の代謝を促すことによって筋肉を形成します。

更に糖質や脂質がエネルギーとして利用される為、疲労を抑制して有酸素運動を効率的に行い、アミノ酸を摂取した状態で運動をすると、筋肉の形成を促し、体脂肪率の減少効果が期待出来ることが考えられます。

蛋白質とビタミンB6の働きによって筋蛋白合成以外にも免疫機能の強化、神経伝達、酵素やホルモンとしての代謝の調節等にも関わります。

 

造血作用

ヘーゼルナッツには鉄代謝に関わる銅と鉄分を含む為、赤血球の生成によって血液が作られます。

その為、貧血予防効果があると言われます。また、モリブデンも含まれていることから鉄の働きを促進させます。

葉酸はヘモグロビンの核酸合成として、造血作用を支えています。

ヘーゼルナッツの抗酸化作用によって脂質異常症予防や抗血栓作用があることから、血流を促す効果があるとされ、血液によって栄養や酸素が全身に行き渡りやすくなります。

 

胎児の成長

ヘーゼルナッツは葉酸が含まれていることから、胎児を正常に成長させる働きがあると言われています。

ヘーゼルナッツには亜鉛が含まれ、亜鉛や精子や精液の材料となります。

その為、妊娠成立に役立つでしょう。

 

アルコール代謝

ヘーゼルナッツに含まれるビタミンB1はアセトアルデヒドの分解を促し、亜鉛はアルコール脱水酵素の補酵素として働きます。

ナイアシンはアセドアルデヒド分解時に補酵素として働きます。

モリブデンにはアセトアルデヒドを無害する酵素の補酵素として働く役割があります。

その為、アルコール代謝に関わり、二日酔いを予防する効果があると言われます。

 

その他期待できる効果

この他にも、抗酸化作用による免疫作用によって癌予防効果に期待がある上、紫外線から肌を守る働きもある為、シミやシワを防ぎ、老化防止に役立つと言われます。

脳や神経機能の向上、皮膚や粘膜等の組織の形成、薄毛対策、味覚障害予防、免疫力強化等、ビタミン類やミネラルによる健康効果に期待があります。

 

注意点

ヘーゼルナッツを食べる際には以下の点に注意しましょう。

腎不全末期

ヘーゼルナッツはカリウム含有量が多い食品です。

腎不全を患っていると、カリウムが十分排泄されず体内に蓄積し、高カリウム血症を起こしてしまうことがあります。

高カリウム血症になると胃腸症状、知覚過敏、不整脈による心臓拍動異常等を呈し、最悪の場合、不整脈による心臓停止のリスクがあります。

腸疾患

ヘーゼルナッツは脂肪分や不溶性食物繊維が多く含まれています。

その為、腸管トラブルを起している場合は摂取を控えましょう。

腸閉塞に罹っている場合は、腸管の神経機能が正常に働かないことや腸管の閉塞によって腸管を詰まらせやすい状態となっています。

不溶性食物繊維の摂取によって腸管を詰まらせてしまうと、腹部膨満や嘔吐等の症状を引き起こす場合があります。

腸に炎症を起こしていたりお腹を壊している場合も、腸管を傷つけたり、お腹を下してしまうことがある為、摂取は控えておきましょう。

脂肪制限

ヘーゼルナッツは脂肪分の多い食品です。

膵炎や胆石症等の理由で、医師から脂肪制限の指示を受けている場合は量を控えておきましょう。

食べ過ぎは太る

ヘーゼルナッツは低GI食品で食物繊維が豊富ですが、脂肪分の多い為、高カロリーです。

食べ過ぎは肥満に繋がります。

 

まとめ

ヘーゼルナッツについてまとめます。

  • 循環器疾患予防
  • 老廃物排泄
  • 糖尿病予防
  • 骨形成
  • 疲労抑制
  • 筋蛋白合成
  • 造血作用
  • 胎児の成長
  • アルコール代謝…等

ヘーゼルナッツは1日あたり20粒が目安となります。

他のナッツ類同様に食物繊維が豊富で低GI、ミネラルの摂取源として活用出来ます。

摂りすぎによるデメリットや病状によっては合わない場合があることも理解しておきましょう。


 
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