ワインパミスとはブドウからワインの製造過程によって出来る成分であり、ブドウの果皮に含まれます。
このブドウの果皮は以前廃棄されるのが当たり前でしたが、一般的なワインよりポリフェノール含有量が2~6倍多く配合されることから注目を集められるようになりました。
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ワインパミスの栄養
ワインパミスにはアントシアニン、レスベラトロール等のポリフェノールが含まれており、ワインに含まれないオレアノール酸も含まれていることが知られるようになりました。
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循環器疾患予防
ワインパミスにはアントシアニンをはじめとするポリフェノールが含まれ、抗酸化作用があると言われます。
また、ワインに含まれないオレアノール酸にも抗酸化作用があると言われています。
活性酸素から血液中のコレステロールや中性脂肪を酸化から守り、血管壁がもろくなることを防いで血管壁に傷が出来ることを予防するとされています。
傷の修復がアテローム形成の原因となり、血管が硬くなって動脈硬化を起こしやすくなります。
更にアテローム形成は血管内を狭窄させてしまい、脳出血や心筋梗塞のリスクを高めてしまいます。
アントシアニンには血管拡張、毛細血管の保護、血小板凝固抑制の働きもあり、ワインパミスには循環器疾患予防に役立てることが言えます。
癌予防
ワインパミスの持つ抗酸化作用は、活性酸素が体内にて細胞を酸化することを抑制すると言われます。
抗酸化作用は細胞の酸化を抑制することから、癌予防に役立てる食材であることが言えます。
レスベラトロールは、乳癌細胞のMHC(主要組織低合遺伝子複合体)クラスI関連蛋白質であるMICA及びMICBの発現を高めると言われます。
MICA及びMICBは、癌細胞を攻撃する免疫細胞が癌細胞を見つける時の目印となるものです。
MICAとMICBが上昇するとNK細胞により癌細胞の殺傷を促進します。
レスベラトロールは、MICAとMICBの発現を抑制するマイクロRNA(遺伝子発現を抑制するRNA)のmiR-17を抑制することによって、MICAとMICBの発現を上昇させます。
レスベラトロールのこのような作用が知られていることから、ワインパミスにも乳がん予防効果があることに期待があります。
老化予防
抗酸化作用には肌を紫外線から守ることによってシミやシワ、たるみを予防すると言われています。
その為、ワインパミスは老化防止に役立つ食品であることが言えます。
アントシアニンにはコラーゲン合成作用があると言われます。
コラーゲンは皮膚の弾力を安定させると言われます。
また、コラーゲンには傷の修復を早める働きがあると言われます。
ワインパミスにはこのような美肌効果に期待があると言っても良いでしょう。
目のトラブル予防
アントシアニンにはロドプシンの再合成を助ける働きがあると言われます。
ロドプシンは光にあたると一旦ビタミンAに変換され、再度ロドプシンを再合成します。この働きによって眼精疲労から眼を守ると言われています。
アントシアニンには毛細血管を保護し、コラーゲン合成作用によって角膜や網膜にあるコラーゲンを安定させると言われます。
また、血管トラブルから守ることによって糖尿病合併症による網膜症や網膜剥離から眼を守ることに期待があります。
認知症予防
ワインパミスに含まれるレスベラトロールはサーチュイン遺伝子の活性化する働きがあると言われます。
細胞は死滅後、アポトーシスによる新陳代謝によって細胞が入れ替わり再生しますが、脳や心臓では細胞の再生が行われにくく老化を早める原因となっています。
サーチュイン遺伝子の活性化によってアポトーシスを抑制し、老化を遅らせることが可能であると言えます。
また、近年ではレスベラトロールによって、脳細胞が成長した後にも新たに細胞が生まれ続けていることが知られるようになり、認知症予防の可能性があると見られています。
脂肪燃焼促進
レスベラトロールには細胞を増やす働きがあることが知られています。
細胞が増えることによってミトコンドリアが増え、全身の脂肪燃焼効果が増強されることに期待があります。
糖尿病、肥満、脂質異常症予防
レスベラトロールにはサーチュイン遺伝子の活性化によってインスリンの効きを良くすることも知られています。
レスベラトロールは食後の血糖値が急激に上昇することを抑える上にインスリンの過剰分泌を抑えることによって、肥満や脂質異常症、糖尿病の予防に役立つと言われます。
また、インスリン感受性の促進にはアディポネクチンが関わっており、アディポネクチンには動脈硬化を予防する働きがあると言われています。
頭皮のトラブル予防
ワインパミスに含まれるオレアノール酸とは、ブドウの皮の白い粉っぽいものを言います。
オレアノール酸には男性型脱毛症を引き起こすAGAの原因となるジヒドロテストステロンを産生する5αリダクターゼを阻害すると言われます。
また、オレアノール酸にも抗酸化作用があることから、頭皮を紫外線から守り、頭髪のトラブル予防にワインパミスが役に立つことが言えます。
感染症予防他
オレアノール酸には抗炎症作用や感染症予防、虫歯菌の増殖を抑制することから、ワインパミスには病原菌やウィルスから守る働きがあることが言えます。
この他にもオレアノール酸には肝臓の解毒機能を高めたり、血糖値の上昇を抑制することが知られています。
まとめ
ワインパミスについてまとめます。
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ポリフェノールと言えばワインが注目されていましたが、ポリフェノール含有量やオレアノール酸の観点からすると、ワインパミスの方が健康効果に優れていることに期待があるでしょう。
ただ、加熱料理として用いると風味が変わったり、変色することがあるので、加熱しない方法で活用すると良いでしょう。