エラグ酸とは多くの植物に含まれ、特にイチゴやブドウなどの「ベリー」が付く果物類に含まれています。
エラグ酸は生活習慣病予防や抗酸化作用や抗菌作用等の効能が知られており、抗酸化作用による肌のダメージ防止や美白効果等が期待されています。
また、エラグ酸は化粧品としても活用されています。
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エラグ酸の働き
エラグ酸には以下の働きがあると言われます。
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糖尿病、肥満予防
エラグ酸はレジスチンの分泌を抑えると言われます。
レジスチンとはアディポサイトカインの一つであり、インスリン抵抗性を上昇させると言われています。
インスリン抵抗性とはメタボリックシンドロームや生活習慣病の悪化と関わりがあります。
インスリンは膵臓のランゲルハンス島のβ細胞から分泌され、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
食後は血糖値が上がり、食べる食品によって上昇具合が異なりますが、食後の血糖値が極端に上がることを抑え、血糖値がピークに達した時に少しずつ下がります。
この状態はインスリンが正常に働いていることによって、食後の急激な血糖上昇による弊害から身体を守っています。
Ⅰ型糖尿病では、先天的な要因からインスリン分泌が正常に行われなく、食事療法だけでの血糖コントロールが困難な為、医師の総合的な判断及び定期的なモニタリングによって血糖コントロールを図ります。
一方、インスリンが正常に分泌されているにも関わらず、血糖値が下がらないことがあります。
このような状態をインスリン抵抗性と言い、食後血糖値が上昇される中、インスリンが次々と分泌されるので、糖尿病や肥満をはじめとする生活習慣病のリスクを高めてしまいます。
抗酸化作用
エラグ酸には抗酸化作用があります。
循環器疾患予防
抗酸化作用は血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが活性酸素によって過酸化脂質になることを防ぐと言われます。
過酸化脂質は血管壁を傷つける原因となり、血管壁が傷つくと修復によってアテロームが形成されます。
血管内の狭窄が進行すると、動脈硬化を起こし、脳梗塞や心疾患を起こすリスクが高まります。
抗酸化作用によって循環胃疾患予防に役立つことが言えるのです。
癌予防
エラグ酸の抗酸化作用は、細胞を過酸化脂質から守ることによって細胞が傷つくことを抑制し、癌を予防すると言われています。
老化防止
エラグ酸は抗酸化作用によって紫外線から肌を守ると言われます。
紫外線のダメージから守る事によってシミやしわ、たるみを予防することから、老化予防に良いとされています。
美白効果
エラグ酸にはメラニン色素の生成を抑えると言われます。
肌の基底部にはメラノサイトという部分があります。
メラノサイトは紫外線に当たると活性化します。
メラノサイトにはチロシンが存在し、紫外線が当たることによってチロシナーゼという酵素がメラノサイトを刺激し、チロシナーゼとチロシンが結合してメラニン色素に変換させます。言い換えれば、肌における日焼けのメカニズムとなるのです。
メラニンは通常、紫外線を吸収することによって肌を守るという役割がありますが、紫外線を過剰に浴びてしまうとメラミンが過剰生成されてしまいます。
過剰生成されたメラミンはシミやそばかすの原因となります。
エラグ酸にはチロシナーゼの働きを抑制すると言われ、チロシナーゼが抑制することによってメラニン色素の産生を抑制するという結果、美白効果に期待があると言えます。
抗菌作用
エラグ酸には抗菌作用があることが知られています。
エラグ酸の抗菌作用は、菌の侵入を防止することに寄与すると言われます。
菌は体内に入ると次々と増殖しますが、エラグ酸によって菌の侵入が妨げられることから、ウィルス等の感染症予防に役立ち、抗菌作用があると言われます。
エラグ酸を含む食品
エラグ酸を含む食品や、イチゴ、ブドウ、ザクロ、ラズベリー、クランベリー、くるみ、ペカンナッツ、ブラックベリー、クコ等があります。
この中でも果実類にはビタミンCが含まれています。
ビタミンCにはシミやそばかすを目立たなくする働きがあると言われることから、エラグ酸の美白効果を更に高めることに期待があります。
ビタミンCは粘膜生成にも関与する為、感染症予防の観点からもエラグ酸はビタミンCと組み合わせて摂ると良いことが言えるでしょう。
まとめ
エラグ酸についてまとめます。
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エラグ酸は美肌効果に期待が大きいですが、風邪等の感染症予防効果にも期待のある成分です。
エラグ酸を摂ることを意識するよりも、普段からナッツ類や野菜に含まれる色素成分を出来るだけ種類多く取り入れることを心がけて、自身の美容へ健康に努めましょう。