コラーゲン同士を統合させ、弾力を与える「エラスチン」

エラスチンはコラーゲン同士を結合させる働きを持つ繊維状の蛋白質で、皮膚の真皮や靭帯、血管に存在しています。

エラスチンはコラーゲンと束ねることによって皮膚にハリや弾力を与え、血管や靭帯でや柔軟性や伸縮性を維持することに関わっています。

エラスチンは真皮の2%程度、靭帯が80%位、動脈が50%、肺が20%という割合で存在しています。真皮においては量が少なくても、アンチエイジング効果に大切な役割があります。

エラスチンは20代をピークにその後は年齢を重ねるごとに減少します。40歳を過ぎると更に減少スピードが速まり、シミやしわなどの老化に繋がります。


 

エラスチンの構造

エラスチンは800個以上のアミノ酸が連なって構成され、その8~9割はロイシン、アラニン、グリシン、プロリン、バリンが占めています。

エラスチンは弱アルカリや弱酸には安定していますが、エラスターゼ等の蛋白分解酵素のよって分解されます。

エラスチンはコラーゲンやヒアルロン酸とともに線維芽細胞の新陳代謝によって作られます。

エラスチンは真皮にてコラーゲンを束ね、弾力性や伸縮性を発揮します。このエラスチンの束を弾力繊維や弾性繊維と呼んでいます。



 

エラスチンの働き

エラスチンには肌に弾力をつける働きがある為、不足すると血管の老化を早めてしまいます。

エラスチンは紫外線や煙草等の活性酸素の影響やAGEsによって変性して効果が減少します。

糖化もエラスチンの効果を減少させ、エラスチンと糖が結び付くことによって焦げた状態となり、エラスチンが劣化してしまいます。

酸化も同様にエラスチンを劣化させ、効能を失います。エラスチンは一度失ったものは再生されません。

肌の弾力が守られていることによって、血管壁の弾性も保たれ、動脈硬化や脳血管疾患等の循環器系疾患予防に携わり、靭帯の損傷も防止しています。

 

化粧品として

エラスチンは化粧品としても使用されております。

皮膚におけるエラスチンの作用と化粧品の作用は異なり、化粧品においては肌に潤いをもたらす働きがあると言われます。

 

エラスチンの効能を維持するには?

エラスチンの効能を得るにはサプリメントを適切な量から摂り、抗酸化作用のあるビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、ファイトケミカルを摂取することを心がけ、紫外線対策を行います。

そしてストレスを溜め込まないようにします。また、喫煙はエラスチンの作用を阻害する為、禁煙することです。

 
栄養相談、サポート詳細
 

関連記事

最近の記事

  1. 大豆の大量摂取が甲状腺に影響を及ぼす…ゴイトロゲンとは?

  2. 強い抗酸化作用が秘められる「チコリ酸」

  3. いくら食べても太らない…隠れ肥満とサルコペニアのリスクの低減を図るには?