肝機能の維持や改善に大きく寄与する遊離アミノ酸「オルニチン」

オルニチンは二日酔いに良いことで知られているアミノ酸の一種であり、非必須アミノ酸です。

アミノ酸は通常、筋肉や臓器、血管、骨の構成成分として存在していますが、オルニチンはアミノ酸として存在し、遊離アミノ酸として全身を循環しています。





 

オルニチンの主な働き

オルニチンの働きには次のものが挙げられます。

  • オルニチン回路の活性
  • 解毒
  • 肝機能維持
  • 疲労抑制
  • コレステロール値の上昇抑制
  • 胆石症予防
  • 二日酔い予防
  • 筋蛋白合成
  • 皮膚の形成
  • 子供の成長

 

オルニチン回路の活性

オルニチンには肝臓にて行われる解毒作用においてオルニチン回路の活性に関わります。


(拡大図は上の画像又は青文字をクリック…オルニチン回路pdf

 

蛋白質は摂取量の約15~16%の窒素を排出し、最終産物として尿素に変換されます。

蛋白質から排出された窒素はアンモニアを発生します。

二酸化炭素とアンモニアから2分子のATPを消費してカルバミルリン酸を生成します。

カルバミルリン酸はオルニチンと結合してシトルリンとなり、シトルリンはATPを消費してアスパラギン酸と結合してアルギノコハク酸に変化し、フマール酸を遊離した後にアルギニンを生成します。

アルギニンはアルギナーゼによって尿素を遊離し、オルニチンを再生します。

このような行程によって、オルニチン回路は有害なアンモニアを無害な尿素に変換する役目があります。

そしてオルニチン回路を正常に動かすことによって肝機能が維持できるようにサポートします。

 

疲労抑制

疲労回復には肝臓で行われているTCAサイクル(クエン酸回路)が関係しています。

アルコールはTCA回路を阻害することによってエネルギー産生を抑制され、エネルギー代謝が正しく行われなくなります。

オルニチンを摂取することによって体内のアンモニア解毒作用が高くなると、エネルギーの代謝が促進され、疲労回復が早くなります。

アルコールによる疲労の原因は「NADH(ニコチンアミドアデニンヌクレオチド)」によるものもあります。

このNADHが脳のエネルギー源であるブドウ糖やケトン体の産生を抑えることによって脳機能に支障をきたします。

オルニチンによるアンモニア解毒解毒の過程においてNADHが消費されるため、オルニチンは脳の疲労抑制にも携わっているのです。

 

コレステロール値を正常に保つ

肝機能が正常に働くと三大栄養素の代謝も正常に行われます。三大栄養素の代謝にはビタミンB群と運動が関わりつつ、エネルギー代謝において糖分や体脂肪がエネルギーとして利用されることによって疲労を抑制する効果があることが考えられます。

肝臓には脂質代謝にも関与し、胆汁を作る臓器でもあります。

コレステロールは実は7~8割が体内で肝臓で合成された胆汁に利用され、残りの2~3割は食事から摂取されると言われます。肝臓には血液中のコレステロール値が正常に保つように調整しています。

しかし、肝機能が衰えると正常に機能しないことによって脂質代謝や胆汁生成が上手く行えなくなります。

オルニチンには肝機能改善機能があると言われ、これによって肝機能低下が見られる方への脂質異常症の改善効果に期待があると言えます。

 

二日酔い予防

オルニチンにはアセドアルデヒド分解を促進する働きがある為、二日酔いの予防や改善を早める働きがあると言われます。

しじみの味噌汁が二日酔いに良いと言われるのはオルチニンによるものであり、オルニチンは汁に溶けだす為、汁を飲むだけでも効能が得られることに期待があります。

また、しじみにはアラニンというアセドアルデヒド分解物質も含んでおります。

 

成長ホルモンの分泌促進

オルニチンには成長ホルモンの分泌を促進すると言われています。

成長ホルモンは筋肉の合成や皮膚の形成に関わります。

筋蛋白合成

オルニチンは肝機能を正常にすることによって三大栄養素の代謝を正常に行うことに関わり、肝臓における蛋白質の代謝においてもその役割の一つとなっています。

更に成長ホルモンの分泌によって筋蛋白の合成を促進し、脂肪燃焼しやすい身体を作る働きがあることが言えます。

皮膚の形成

オルニチンにはアルギニンやグルタミン同様に皮膚の形成に関わり、傷を早く治す働きがあると言われます。

オルニチンにはコラーゲン合成を促進する働き及び皮膚のターンオーバーを早める効果があると言われています。

褥瘡の栄養管理において一般的にはアルギニンを投与することが多いですが、オルニチンやグルタミンには侵襲に起因する筋蛋白質の異化を抑制することが知られています。

一方、アルギニンは炎症反応がありCRP値が高くなると、相反することによってその効能を抑制されてしまいます。

CRP値が高いと血清アルブミン値が低くなり、栄養状態も悪くなる為、褥瘡を作りやすく且つ治癒も困難になります。

このようなケースにはアルギニンを用いるよりもオルニチンやグルタミンを活用した方が有用であると言えます。

子供の成長

成長ホルモンは子供の二次成長の時に分泌量がピークになります。

成長ホルモンの分泌は骨や筋肉の成長につながり、その中でも骨端線をいかに伸ばすのかが肝心となります。

骨に必要な栄養を摂り、身体を動かすことによって骨に刺激を与えます。

オルニチンには疲労抑制効果によって睡眠の質を向上すると言われており、脳や身体を成長させるには十分な睡眠をとることです。

成長ホルモンの分泌や疲労抑制の観点から、オルニチンは子供の成長をサポートするとアミノ酸であると言えます。

ただ、子供の成長に関してはサプリメントの摂取によって巨人症や末端肥大症を起こす場合がある為、食品から摂るようにしましょう。




 

1日あたりの摂取量及び注意点

オルニチンに1日あたりの摂取量は400mg~1gとされています。

オルニチンの効能を効率良く得られる為には、数回に分けて摂取すると良いと言われます。

オルニチンには基本的には副作用はありません。

食品から摂る事によって過剰摂取になる心配は殆どありませんが、サプリメントは用量を守らないと過剰摂取障害を起こすことも考えられます。

また、妊娠中及び授乳期の方は、摂取に関して医師に相談すると良いでしょう。

 

まとめ

オルニチンの働きについてまとめます。

  • オルニチン回路の活性
  • 解毒
  • 肝機能維持
  • 疲労抑制
  • コレステロール値の上昇抑制
  • 胆石症予防
  • 二日酔い予防
  • 筋蛋白合成
  • 皮膚の形成
  • 子供の成長

エネルギー代謝や肝機能維持に重要な役割のあるオルニチンですが、1日あたりの摂取量を守った上で、自身の健康に役立てて下さい。

 
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