カブはアブラナ科の根菜です。
春の七草の一つであり、スズナのことを指します。
世界中で栽培されていますが、日本では古くから食べられている野菜の一つです。
カブの品種は80種類にもわたり、根の形状や色が様々です。
カブの色には白、黄色、赤、紫があり、よく見かけるものは白です。
旬は3月中旬~5月にかけて、8月下旬~10月上旬が収穫時期です。
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カブの栄養
カブの葉にはカロテン、ビタミンB2、ビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維が含まれ、根の部分は、ビタミンC、葉酸、カリウム、食物繊維、アミラーゼ、イソチオシアネート、グルコシアネートが含まれます。
カブには次のような健康効果に期待があります。
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老化防止
カブの葉には体内でプロビタミンAに変換するβカロテンとビタミンCが含まれ、根にはビタミンCが含まれていることから、抗酸化作用があります。
抗酸化作用は、紫外線からの肌のダメージを守り、シミやしわを予防する働きがあります。
ビタミンCには一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあります。
ビタミンA、ビタミンC、鉄分はコラーゲン生成に関わります。
皮膚の粘膜生成
カブの葉に含まれるβカロテンは体内に入るとプロビタミンAに変換されます。
ビタミンAは体内でレチノールに変換され、レチノールの代謝産物としてレチノイン酸が産生されます。
レチノイン酸は転写因子の核内受容体に結合し、表皮の細胞を若返らせます。
また、皮膚の角質化を予防することから、イボや魚の目を予防すると言われます。
目のトラブル予防
ビタミンAは光刺激反応に欠かせない栄養素です。
ビタミンAはロドプシンの材料となり、アントシアニンによってロドプシンの再合成を促されることによって、光刺激反応が円滑に行われます。
ビタミンAには角膜の修復や角膜上皮細胞を増殖させる働きがあります。
その為、ドライアイや角膜の乾燥から目を守ると言われます。
ビタミンCには、白内障の予防や加齢性黄斑変性症の症状を遅らせる働きがあります。
免疫力強化
ビタミンCは、好中球の活性を維持したり、増強させることに関わります。
免疫系の細胞を強化するとともに、粘膜を生成するため、風邪やインフルエンザ等の感染症予防に寄与していると言えます。
貧血予防
カブの葉には赤血球の材料となる鉄分が含まれ、根には葉酸が含まれます。
葉酸は赤血球の核酸の合成に必要となります。
ビタミンCは鉄を還元して、鉄の吸収を促します。
その為、カブには貧血の予防や改善に期待があります。
老廃物排泄
カブには食物繊維が含まれることから、食物繊維が腸管の蠕動運動を促し、便のかさを増やして老廃物の排泄を促します。
カブに含まれているアミラーゼは、整腸作用があります。
胃腸を守る
カブに含まれるイソチオシアネートは唾液や消化液の分泌を促し、消化活動を促す働きがあります。
アミラーゼはデンプンの消化を助ける酵素です。
御飯を30回以上噛むと甘味を感じるようになるのは、消化酵素によって御飯に含まれる多糖類であるデンプンを二糖類である麦芽糖に分解することによって甘さが生じるからです。
これらの成分は熱に弱いという欠点がある為、生で召し上がりましょう。
癌予防
カブには抗酸化作用があることから、細胞の損傷を防いで癌を予防すると言えます。
イソチオシアネート、グルコシアネートは癌予防効果があると言われます。
グルコシアネートは葉っぱにも根にも含まれる成分です。
アブラナ科の食材の中でも、特にカブに多く含まれている成分です。
殺菌作用
イソチオシアネートには殺菌作用があります。
そのため、サルモネラ、腸炎ビブリオ、大腸菌、ヘリコバクターピロリ等による食中毒から守ります。
まとめ
カブの健康効果についてまとめます。
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カブは身近な食品で手に入りやすく健康効果の高い食品です。
漬物、味噌汁、煮物等、調理方法は多種多様なので、普段の食事に取り入れましょう。
但し、葉の部分はアブラムシが付きやすいので、よく洗浄してから調理することを心がけて下さい。