ココナッツシュガーはココヤシの蕾部分の先端を切り取り、蜜を取り出してから何度も煮詰めて糖分と成分を凝縮して作られたものです。
ココナッツオイルやココナッツミルクはココヤシの実の胚乳から抽出される為、ココナッツシュガーと採取される部分が違います。
ココナッツシュガーはサラサラとした質感のある薄茶色の粉末状の砂糖であり、優しい甘さがあり癖のない味です。
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ココナッツシュガーの栄養成分
ココナッツシュガーは低GI食品で血糖値を上げにくく、健康効果を期待出来ることに注目されている甘味料として位置付けられています。
カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リン等のミネラルも含まれている上、ビタミンB群、グルタミン酸等も含まれています。
ココナッツシュガーのメリットには以下のことが挙げられます。
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低GI
ココナッツシュガーはGI値が35とアガペシロップに次いで低く低GI甘味料と言われます。
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このように他の甘味料と比べてもGI値がかなり低いことが分かります。
GI値が低いと食後血糖値の急激な上昇を抑えることが出来ます。血糖値の上昇が緩やかなことから、膵臓から分泌されるインスリン量も少なく量で済み、インスリンの過剰な分泌による肥満防止効果があると言えます。
血糖の急激な変動を抑え、膵臓の血糖コントロールホルモンの分泌機能に負担をかけないことから糖尿病の方や糖尿病で甘い物が食べたいけれど、血糖値の急激な上昇が気になる方には比較的安心して使える甘味料であることが言えます。
また、イヌリンを含むことによって腸管からの吸収を緩やかにするため、更に食後血糖値の急激な上昇を抑えることに期待が出来ます。
通常糖分は身体に蓄積されて体脂肪となってしまいますが、ココナッツシュガーに含まれるビタミンB群がエネルギー代謝に関わることから、エネルギー源として消費され、体脂肪として蓄積しにくく、このような観点からも肥満防止に良いと言われています。
但し、基本的には糖分の為、摂り過ぎは却って肥満の原因となります。
ミネラルが豊富
ココナッツシュガーはミネラルが豊富に含まれています。
ココナッツシュガーはココヤシの実から摂れるココナッツウォーター同様に電解質バランスがとれています。
ココナッツシュガーを水に溶かして飲むと体液とほぼ同じ浸透圧となり、アイソトニック飲料としての効果を発揮します。
例えば熱中症対策として水分補給としてココナッツシュガーを溶かした水を摂取することによって、汗によって失われた水分やミネラルを補給することによって、熱中症から身を守ることに期待があるのです。
イヌリンを含む
ココナッツシュガーにはイヌリンが含まれています。
イヌリンは不溶性食物繊維でありプレバイオティクスとして善玉菌の餌を増やす働きがあります。
イヌリンには腸の蠕動運動を促す働きがある為、プロバイオティクスと一緒に摂取すると腸内環境改善効果が得られます。
ビタミンB群が含まれている
ココナッツシュガーにはビタミンB群が含まれ、B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンを含みます。
ビタミンB群は三大栄養素のエネルギー代謝に関わり、糖質や脂質は運動時にエネルギーとして利用されます。
ココナッツシュガーには16種類ものアミノ酸も含まれています。
ココナッツシュガーはアミノ酸とビタミンB6の両方を含む為、蛋白質は筋肉の生成や皮膚や髪の成分として利用されます。
セロトニン生成に関わる
ビタミンB1には脳や神経を正常の保つ働きがあり、ナイアシンはトリプトファンの生成に関わることによってセロトニンの生成に関わります。
ビタミンB6もセロトニン生成の原料となる為、副交感神経を優位にし、安眠効果を得られやすくなります。
またビタミンB6、B12には神経伝達物質を正常に働かせる機能がある為、鎮静作用や睡眠障害を抑制する働きがあると言われています。
ココナッツシュガーにはアミノ酸の中で特にグルタミン酸が含まれていることから、更に脳やストレスケアに良いとされています。
注意点
ココナッツシュガーの糖分は約4割がフルクトース(果糖)からなっています。
これによって食後血糖値が他の甘味料より高くなりません。
しかし、果糖は摂りすぎることでデメリットを生じます。
肝機能悪化
フルクトースは摂取されると9割が肝臓に蓄えられます。
フルクトースの含有量が多いココナッツシュガーを摂り過ぎてしまうと、肝臓がキャパシティを超えてしまい、中性脂肪となって蓄えられてしまいます。
肝臓に中性脂肪が溜まると脂肪肝となり、肝機能障害を起こし、進行すると肝硬変や肝臓癌に至ってしまいます。
また、肝機能が低下すると肝臓の働きそのものが弱る為、三大栄養素の代謝が正常に行われなかったり、解毒作用が働かず、体内に毒素が溜まる等、様々な弊害を及ぼします。
糖化
ココナッツシュガーはアンチエイジングに良いと言われていますが、摂り過ぎは却って老化を進行させてしまいます。
ココナッツシュガーの糖分の4割を占めるフルクトースは「還元性」があり、蛋白質や脂質と結合しやすい性質があります。
フルクトースの過剰摂取によって蛋白質や脂質と結合すると「糖化」を起こしてしまい、老化物質である「AGEs」を産生してしまいます。
AGEsは細胞に様々な害を与える為、老化を進行させるとともに、骨を弱くしたり糖尿病の合併症を引き起こしたりします。
GI値が低いので糖尿病の方には安心そうですが、摂り過ぎは却って病状を悪化させてしまいます。
甘味料として利用する方法
ココナッツシュガーはコーヒーや紅茶等の甘味料として使ったり、手作りのクッキーやケーキに砂糖の代わりに活用してみると良いでしょう。
ココナッツシュガーは値段が高くて購入に躊躇するかもしれません。製造方法によっても様々ですが、価格は高くてもオーガニックの方が安心であると言えるでしょう。
中にはカラメル色素が入った商品や精製された商品もあります。
精製されたものは、ココナッツシュガーが持っているビタミンB群やアミノ酸、ミネラル類等の栄養成分が失われてしまっています。
添加物の入ってない商品の場合、食の安全面では安心ですがその一方で長期保存が出来ず、傷んだものを摂取することのよって却って身体に害になる恐れもあります。
無添加のものを購入する場合は短期間で使い切るようにしましょう。
まとめ
ココナッツシュガーについてまとめます。
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ココナッツシュガーはビタミンB群やイヌリン、ミネラル等が含まれ、身体に有益なところもありますが、甘味料である以上、摂りすぎはデメリットになります。
使うのであればちょっとした甘味付け程度に使用すると良いでしょう。