サイトを作ろうとしたきっかけの出来事

「もし病気等で口から食事が食べられなくなったら、その後はどうしたいですか?」

食欲は健康のバロメータと言っていいほどです。

元気な時は何を食べても美味しく感じるし、不調な時は何を食べても美味しくなく感じます。

この美味しくない時が風邪等の一時的なものなのであれば、症状が改善してからも通常通り食事を食べることが出来ます。

人は死が近づくと、これまで食事をきれいさっぱりと食べている人でさえも、食事への意欲が低下します。

これは医療や福祉の現場を見てきて感じてきたことでした。

突然食欲がなくなると、何とかして栄養を摂って命を繋ぐために何とかして対策を講じます。

私が栄養士として従事して年数が浅い頃は、それほど重度な患者さんも多くありませんでした。

ミキサー食やキザミ食は少数派であり、割と常食を食べていた方の割合が多かったのです。

しかし、2000年代になると患者様や利用者様の傾向が徐々に変わってきます。

私は複数個所の病院や施設を経験してきましたが、約20年程前に就職した施設は、近隣の施設に比べると重度な方が入居されていました。

他の施設よりも経管栄養の方が多く、常食を食べられる方は数少なかったです。

そんな中、栄養ケアマネジメントの実施が始まりました。

翌年には診療報酬制度が改定され、管理栄養士の業務は栄養管理として位置づけられました。

しかし、自分が関わる利用者様の身体状況は、栄養管理によって改善させることが困難なケースばかりでした。

正直、ここまで来たら手遅れという状態です。

だったら、強引に延命を図るのであれば、緩和ケアを行いながら人生の最後を有意義に過ごせるようにサポートしてあげる方がその人のためなのでは…

かと言って、当時のご時世では就職難の時代であり、自分の望む就職先に転職することはほぼ無理な時代でした。

これが医療療養型となると、対象者の状況は深刻です。

医療療養型において診療報酬を獲得するには、要介護状態且つ医学的管理が必要であることが条件となっています。

この医学的管理の重要度が高い程、国からの収入も増えます。

これが重症な方を受け入れていると現場は大変なことになります。

本来だったら長期に渡って医療を施す上で症状の安定を図り、施設や在宅に支援出来れば良いのですが、施設側からすると余りにも医療依存度の高い方の受け入れは拒否されやすいのです。

その結果、余儀なく医療療養型病院で寝たきりの生活を余儀なくされます。

身体状況の悪化も極めて顕著で、褥瘡に関してあらゆる対策を講じても、体交換をするして体圧がかかる度に圧のかかる箇所に褥瘡が出来てしまうケースもあります。

食事を食べられる方が少ない一方意識喪失の方が多く、経口摂取が無理となって経管栄養に移行し、度重なる肺炎によって経管栄養でさえも困難となり、中心静脈カテーテルを挿入して中心静脈栄養を行うものの、それでさえも困難となり、最終的には末梢静脈栄養へと切り替わり、最期を迎えます。

福祉施設に入所されている方にも意思疎通が困難な方が多いですが、医療療養型病床で尚且つ重傷者を受け入れていると、声掛けに全く反応のない「生きた屍」のような方が多く、働くスタッフまでもが元気を失ってしまいます。

しかし、働くスタッフ異常に悲惨なのは寝たきりになってしまった患者様本人です。

経口摂取が出来なくなり、寝たきりになるまでの経緯には何等かの理由があります。

でも、このような状態に陥ることを本人は望んでいるのでしょうか?

中には患者様や利用者様が著しい認知症になり、家族(キーパーソン)が本人の代弁をするのですが、患者様(利用者様)も家族(キーパーソン)一人のパーソナリティーである以上、必ずしも同じ考えを持っているとは限りません。

一番良いのは患者様(又は利用者様)が意思疎通出来るうちに、終末期のケアについて話し合っておくのです。

既にご本人様が意思疎通な状態に陥ってしまうと、下手をしたらキーパーソンの意向が反映されてしまう場合があります。

例えば「長生きしてほしい」とキーパーソンが望んでいるのであれば、ご本人様は本当にこれを望んでいるのか?

その真相は本人のみぞ知る…ということですが…

もし、病気等で食事を口から食べられなくなったら、その後はどうしたいですか?

この質問に誰もが「針や管を入れられてまで長生きしたくない」と返答します。

そして、管理栄養士に求められるものは延命治療ではなく、疾病予防は介護予防です。

この寝たきりの方を延命治療することは、本当に人を幸せにすることなのか?

疾病予防や介護予防は早ければ早いほど対策すべきと思っています。

また、世の中には身体に悪い食べ物が出回っています。

普段何気に食べている食品添加物等、決して人体には安全と言えない物質が塵も積もれば山となるように体内には蓄積されることによって、体内のリズムが狂い、原因不明の疾病に至っています。

健康を維持するのは栄養ばかりではありません。

食品は安全性の観点から食品を選ぶことも健康寿命を延ばすことに繋がります。

心のケアも健康の秘訣の一つです。

自然体で振舞っているほど、心も身体も健康になります。

自然の中に身を置き、自然に出来上がったものを自然に食することが人の身体にとってベストであり、地球の運行に適った健康法でありながら、尚更、身体が持っているホメオスタシス、免疫力、自然治癒力を発動しやすくなるのです。

栄養と美容は紙一重であることが言えます。

普段から身体に良いものを摂ることを心がけていれば、アンチエイジング効果を享受できます。

それは内面からのアンチエイジング効果の為、健康が軸となって若さと美しさを保つことが出来ます。

当サイトでは健康食について触れていますが、食品についてはあくまでも情報の一つとして捉えていただければと思います。

普段は栄養バランスのとれた和食中心の食生活を心がけ、スーパーフードやサプリメントで更に栄養分を補いたいというのであれば、参考にしていただけると幸いです。

 
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