子供の頃に食事をよく噛むことを教育されていても、食事の時間が取れないほど忙しくて早く済ませてしまう人もいるのではないのでしょうか?
食事を早く済ませることはいいことありません。
それは、言い換えると、食事をよく噛んでゆっくり食べることは、それだけメリットがあることなのです。
Table of Contents
食事を噛むことのメリット
食事を噛むことのメリットには次のものが挙げられます。
栄養の消化吸収を促す
食事を噛むことは食品の繊維を切るとともに、唾液に含まれるアミラーゼという消化酵素によって食物を消化させます。
その為、咀嚼が不十分だと、胃袋での消化活動に負担がかかります。
嚥下活動を円滑にする
食物を咀嚼して唾液によって練り込まれると「食塊」という粘度状の物質になります。
食物は、原型が残り、パサつきがあると誤嚥を起こしやすくなります。
よく噛んで食べることは誤嚥性肺炎の予防にも良いと言えるのです。
口腔内を清潔に保つ
食事を噛むことは唾液の分泌を促します。
唾液には抗菌作用があり、虫歯や歯周病、口臭を予防します。
肥満予防
食事をよく噛んで食べることはゆっくり食べることにも繋がります。
満腹中枢は、食事が始まってから時間をかけて働きます。
その為、急いで食べてしまうと満腹感が得られないために、ついつい食べ過ぎてしまいます。
ゆっくり食べることは、食事を食べているうちに満腹感を得られるため、肥満予防に繋がります。
小顔効果
食事を噛むことは頬や顎の筋肉を使います。
筋肉を動かすことは筋肉量を保つとともに、顔を引き締める為、小顔効果に期待があります。
顔の筋肉が発達すると、発音も良くなります。
解毒作用
唾液に含まれる酵素には有害物を解毒する働きがあります。
食品は栄養がある一方、有害な成分がないとは言い切れません。
食品添加物をはじめ、身体に有害な成分を含んだ食品も多く、完全に有害物質を除去することは現実的ではありません。
食事をよく噛めば唾液が分泌します。
唾液の解毒作用によって、ある程度、有害物質の毒性を抑えられることから、食品中の発癌性を抑えると言えます。
若返り
食事を噛むことは唾液の分泌を促します。
唾液の分泌が促されると「バロリン」というホルモンが分泌されます。
この「バロリン」には若返り効果があると言われます。
唾液に含まれるEGFは、皮膚や肺等の表皮細胞に対して増殖を促すことからも、細胞の新陳代謝を高めて組織を若返らせることに期待があります。
リラクゼーション
噛むことは脳内ホルモンを分泌させます。
その為、セロトニンの分泌を促し、精神の安定を図ります。
認知症予防
噛むことは脳を刺激します。
身体を動かすことは血流を促しますが、これは咀嚼においても然りです。
その為、認知能力を高めるとともに、食事をよく噛んで食べる習慣は、認知症予防にも繋がると言えます。
食生活の改善
現代人は米を食べることよりも、パンや麺を食べることの方が増えています。
しかし、パンや麺を中心とした食生活は、あまり噛むことを必要としません。
また、噛む習慣がないことから顎の退化が見られています。
米も精白されたものが中心となっているため、少ない回数で飲み込んでしまいます。
穀類は全粒穀物から摂ると、自然と咀嚼回数が増えるようになります。
少なくとも30回は噛むようにしましょう。
出来れば50回、100回噛むと、唾液による殺菌作用や解毒作用を発揮します。
唾液による殺菌作用が強ければ、口腔内を清潔に保ち、更なる解毒作用に期待があります。
唾液の殺菌作用や解毒作用を強めるには、動物性食品の大量摂取を控えることです。
本当に美味しい食品とは?
本当に美味しい食品とは、噛めば噛むほど美味しさが増す食品です。
外食、ファーストフード、加工食品、お惣菜は味がしっかりしています。
しかし、その味は化学の味で誤魔化されています。
何故、このように化学の味で施されているのかというと、素材が良くないからです。
一方、無農薬野菜を化学調味料を使わずに調理した食品の味は、化学の味のように激しい旨味は感じないものの、噛めば噛むだけ食材そのものの味を味わうことが出来ます。
その味わいは、身体を喜ばせることに繋がるのです。