サルナシは名称にナシと付いていますが、キウイと同じマタタビ科の植物です。
コクワ、ベビーキウイと呼ばれることがあります。
収穫される時期は種類によってまちまちですが、9~11月頃と言われます。
サルナシには「サルナシ」「シマサルナシ」「ウラジオマタタビ」等、複数の種類がありますが、一般的に食されるのが「サルナシ」「シマサルナシ」です。
サルナシは皮が緑色もののであり、シマサルナシは皮が茶色です。
ビタミンC、ビタミンE、クロロフィル、ルテイン等が豊富に含まれており、美容効果にもかなり期待があります。
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サルナシの栄養
サルナシにはビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、βカロテン、カリウム、マグネシウム、鉄分、クロロフィル、ルテイン、ペクチン、ポリフェノール、アクチニジン、PG102等が含まれています。
サルナシに期待する健康効果には、次のものが挙げられます。
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美肌効果
サルナシにはビタミンC、ビタミンE、βカロテンが含まれています。
これら抗酸化ビタミンの他に、ポリフェノールやルテイン、クロロフィルといった抗酸化作用ががある成分も含まれています。
抗酸化作用には、紫外線によるダメージから守り、シミやしわなどができるのを防ぐ働きがあります。
ビタミンC、鉄分、βカロテン(ビタミンA)は、コラーゲンの生成に関わっています。
サルナシにはビタミンCが豊富に含まれており、その含有量はレモンの10倍とも言われています。
ビタミンCには一度できてしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあることから、サルナシには美白効果があると言えます。
βカロテン(ビタミンA)には表皮の新陳代謝を促し、細胞を若返らせることからも、美肌効果に期待があります。
サルナシにはマグネシウムやクロロフィルといったデトックス作用のある成分や、食物繊維であるペクチンが含まれるため、腸内環境改善による美肌効果に期待があります。
循環器疾患用
サルナシには抗酸化作用のある栄養成分が複数含まれています。
抗酸化作用の働きには、中性脂肪やコレステロールを酸化から守るものがあります。
酸化した中性脂肪やコレステロールによって血管壁が傷つくことを未然に予防します。
また、アテロームの京成や血管の硬化を防ぐことから、循環器疾患の予防に期待があります。
サルナシにはイソケルセチンが含まれていることが知られるようになり、イソケルセチンにはケルセチンをより多く体内に送り込む働きがあることから、ケルセチンの働きを強化すると考えられます。
イソケルセチンには、血栓症予防に有意義な効果が認められたという報告がなされています。
癌予防
サルナシには複数抗酸化成分が含まれていますが、その中でも、ビタミンC、ビタミンE、βカロテン、ルテイン、クロロフィルは豊富に含まれています。
抗酸化作用によって細胞を損傷から守り、その働きが癌を予防すると言われます。
目のトラブル予防
サルナシには、ビタミンC、ルテイン、βカロテンが含まれています。
ルテインは活性酸素から水晶体を守る働きがあります。
ルテインは紫外線から目を守り、加齢性黄斑変性症予防や白内障予防に期待のあるファイトケミカルです。
また、目から紫外線が侵入することを和らげるため、紫外線による老化の進行を防ぐことに期待があります。
ビタミンCの働きの一つとして、白内障予防や加齢性黄斑変性症の進行を遅延させるものがあります。
また、ビタミンCはコラーゲン生成に関わることから、目の水晶体を安定させることを支えています。
βカロテン(ビタミンA)は目の網膜細胞を保護したり、光刺激反応に重要な役割を担っています。
ビタミンAは、表皮の細胞を若返らせることから、ドライアイから目を守ります。
有害物質の排出促進及び腸内環境改善
サルナシにはクロロフィル、マグネシウムが含まれています。
クロロフィルにはマグネシウムが含まれています。
マグネシウムは、腸管に溜まった老廃物に水分を含ませ、排出を促す働きがあることから、便秘を解消する働きがあると言えます。
マグネシウムそのものに強いデトックス作用があり、水銀やカドミウム、鉛等の有害物質を排出を促します。
ペクチンは主に果実に含まれる水溶性食物繊維です。
水溶性食物繊維は、マグネシウムのように、老廃物に水分を含ませて、排出を促す働きがあります。
また、腸内環境を弱酸性にして、善玉菌が優位になる環境を作ります。
そのため、サルナシは腸内環境を整える食品の一つであることが言えます。
消化促進
サルナシには、アクチニジンという蛋白質分解酵素が含まれています。
消化管内では食物由来の蛋白質の分解を促進し、蛋白質の消化吸収を促します。
これによってアミノ酸の吸収が促されるようになります。
サルナシにはビタミンB6が含まれているので、ビタミンB6が蛋白質やアミノ酸の働きをサポートし、蛋白質による対組織の形成や神経伝達物質の形成等、諸々の働きを助長しています。
消臭効果
クロロフィルには強いデトックス作用があることから、消臭効果を得られることに期待があります。
また、悪臭因子を分解することがあることからも、消臭効果があると言われています。
貧血予防
サルナシには鉄分が含まれています。
また、緑の血液と言われるクロロフィルも含まれています。
クロロフィルは血液中の鉄分と結合してヘモグロビンの色素になります。
サルナシにはビタミンCが豊富に含まれ、鉄分の吸収を促します。
その為、鉄欠乏性貧血の予防や改善に期待があります。
高血圧、むくみ予防他
サルナシにはカリウムが豊富に含まれます。
カリウムは体内のナトリウム濃度が高くなると、ナトリウムの排出を促して、体内のミネラルバランスを整えます。
ナトリウムが過剰になることを防ぐため、高血圧や心疾患が発症することを防ぎます。
また、水分と一緒にナトリウムを排出させるため、浮腫みを解消することに期待があります。
浮腫みが解消すると、血流が促進され、冷えや肩こり等の改善にも期待があります。
抗アレルギー
サルナシにはPG102という抗アレルギー成分が含まれていることが発見されています。
このPG102は、IgE抗体の生産を抑制することから、アレルギー症状を抑えると言われています。
花粉症や目の痒み、皮膚炎等、様々な症状を軽減することに期待があります。
サルナシにはビタミンCが豊富に含まれ、ビタミンCは美肌効果の他にも、沢山の働きがあります。
注意点
サルナシはカリウムが豊富に含まれます。
カリウムは腎疾患や循環器疾患予防に寄与しますが、腎不全が進行すると、尿が排泄されにくくなり、血液中のカリウムが蓄積しやすくなります。
カリウムが蓄積すると、腎性心不全を発症する事に繋がり、命に支障をきたしてしまう場合があります。
まとめ
サルナシについてまとめます。
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サルナシは甘味が強く、口当たりが負いうえに、ビタミンC、ビタミンE、クロロフィル、ルテイン等が豊富に含まれています。
その為、美容効果に期待の大きい食品です。
果実として食べる以外にも、ジャムや果実酒等にも用いることが出来ます。