デトックス効果の強いウリ科の食品に含まれる「シトルリン」

シトルリンは1930年に日本の研究者によりスイカから発見された成分であり、ウリ科の植物に比較的多く含まるアミノ酸の一種です。

スイカの原種と言われるカラハリ砂漠の野生スイカには特に多く含まれ、過酷な環境を生き抜くパワー源であると考えられています。

日本では2007年に食品として認可されました。





 

シトルリンには蛋白質を構成する働きはない

アミノ酸には「取り込まれたら必要に応じて人体の構成に関わる蛋白質に変化する」、「取り込まれた蛋白質がアミノ酸に分解後、組み替えた形で蛋白質を構成する」というように蛋白質との相互関係があります。

しかし、シトルリンは遊離アミノ酸の為、シトルリン単体が人体で蛋白質を構成する働きは持っていません。

 

シトルリンの働き

シトルリンは主に次のような働きがあります。

  • アンモニアの解毒
  • 血行促進
  • 血管の老化防止
  • 疲労軽減
  • 皮膚の形成…等

 

アンモニアの解毒

食事を介して摂取されたシトルリンはオルニチン回路においてアンモニアを尿素に変える過程において関わっています。

また、シトルリンは、オルニチン回路の行程及び腸内におけるグルタミン合成によって体内でも作られます。


(拡大図は上の画像又は青文字をクリック…オルニチン回路pdf

 

アンモニアはオルニチン回路に入るとカルバモイルリン酸と呼ばれる物質に変換されます。

カルバモイルリン酸はオルニチンカルバモイルトランスフェリンという酵素と反応し、オルニチンを利用しながらシトルリンを合成します。

シトルリンはアルギニノコハク酸シンターゼという酵素と反応し、アスパラギン酸とアルギニノコハク酸を合成します。

アルギノニコハク酸はアルギノニコハク酸リアーゼという酵素と反応し、アルギニンとフマル酸に変わります。ここで生成されたアルギニンがアルギナーゼという酵素と反応し、尿素とオルニチンに変化します。オルニチンは再度体内で利用されます。

シトルリンはオルニチン回路の行程の中で合成され、アンモニアの解毒に関わっているのです。

 

血行促進

シトルリンには一酸化窒素(NO)の産生促進作用があります。

一酸化窒素とは自然界ではボイラーやガソリン、石油ガスや山火事によって発生する物質であり、大気汚染の原因となる物質です。

一方、体内では血管を拡張し、血流を増やす役割があるのです。

シトルリンはアルギニンとの関わりが深く、アルギニン単独でアルギニンのみを多く摂取するよりも、シトルリンと一緒に摂取した方が血中アルギニン濃度を上昇させるのです。

アルギニン濃度が上がるとNOが生成されることにより血管が拡張されます。

血流が低下すると、目の下のくま、皮膚の老化、のぼせ、毛穴の栄養不良、肩こり、内臓機能低下、冷え、疲労、脱水等の症状が現れます。

血管が拡張されることにより血行が促進し、冷えや浮腫み等血流低下による症状が改善されるのです。

NOは、血管拡張作用の他に抗炎症作用や動脈硬化予防にも関わっています。

また、シトルリンには抗酸化作用もあるので、過酸化脂質の増殖を抑えて動脈硬化を予防し、脳卒中や心疾患、癌等から身を守ります。

 

血管の老化防止

それにはシトルリンのNO産出作用によって血管の老化を抑制します。

また、脳の血流を促進することによって集中力や記憶力に良い影響を与えると考えられています。

NOにはこの他に神経伝達、免疫賦活作用もあります。




 

疲労軽減

NOの血管拡張作用は、成長ホルモン分泌促進効果や筋肉を合成する蛋白質分解抑制及び合成促進にも関わっています。

運動によって生じる乳酸やアンモニア等を素早く除去してエネルギー生成を促進するため、疲労感を軽減する効果があるとのことです。

 

皮膚の形成

シトルリンは天然保湿成分もあり、血流改善によって肌の新陳代謝を促す効果がある為、アンチエイジングも良いとされています。

更にシトルリンはアルギニンの前駆物質として蛋白質の合成を促進する作用がある為、皮膚の形成に欠かせません。

また、この機能が褥瘡の治癒に関わり、アルギニンとシトルリンを併せて摂取することにより、治癒を早める効果があります。

シトルリンは抗酸化作用によって更にアンチエイジング効果を高めるます。

しかし、循環器疾患を発症してからアルギニンを摂取すると却って進行を早めてしまうとの報告もあるので、予防という意味で活用するのが望ましでしょう。


 

シトルリンを含む食品及び1日あたりの目安摂取量

シトルリンは主にウリ科の植物に多く含まれていることから、スイカ、キュウリ、メロン、苦瓜、冬瓜、ヘチマに主に含まれます。

クコの実、ニンニクにも含まれます。

但し、食品から摂取する場合は、1日の摂取目安量である800㎎を摂るには相当な量を摂らなければなりません。

スイカが1/7個、メロンが1.3個、キュウリ56本の摂取は無理があるので、栄養状態改善等特にシトルリンの摂取が必要な場合は、サプリメントやシトルリンが含有された栄養補助食品を活用すると良いでしょう。

また、シトルリンの過剰摂取による健康被害の報告はありませんが、サプリメントから摂る場合は1日あたりの摂取量を守るようにしましょう。

 

まとめ

シトルリンの働きについてまとめます。

  • アンモニアの解毒
  • 血行促進
  • 血管の老化防止
  • 疲労軽減
  • 皮膚の形成…等

普段から健康的な食事の摂取及び腸内環境を健康的に保つことにより、シトルリンが持つ栄養素の効能を効率よく活用することが大切です。

 



 
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