希少な栄養成分を含む柑橘類「じゃばら」

じゃばらは和歌山県を原産とする柑橘系の果物であり、「幻の柑橘」と呼ばれるように珍しい果実です。

何故、じゃばらという名称が付いているのか?

これは「邪を払う」ことが語源になっているからです。

じゃばらの香り、酸味が魔除けになると考えられてきたことから、縁起物として珍重されてきたという言い伝えがあります。




 

じゃばらに含まれる栄養

じゃばらに主に含まれる栄養には、ビタミンC、クエン酸、カロテン、リモネン、カリウム、ナリンギン、ナリルチン、ヘスペリジン、ナツダイダイン、食物繊維が含まれます。

この中で特に注目されている成分がナリルチンです。

ナリルチンは主に柑橘類に含まれるフラボノイドです。

じゃばらに含まれるナリルチン含有量は他の柑橘類より突出して多く含まれています。

果皮(μg/100mg) 果実(μg/100mg)
じゃばら 6605.6 1106.9
ゆず 889.4 170.5
かぼす 759 142.8
すだち 493.1 40.5
へべす 228.9

じゃばらにはどのような健康効果に期待があるのかと言うと、次の内容のものが挙げられます。

  • 生活習慣病、肥満予防
  • 疲労抑制
  • 浮腫み予防
  • 癌予防
  • 美容効果
  • 感染症予防
  • アレルギー症状抑制
  • リラックス効果、消臭効果

生活習慣病、肥満予防

じゃばらには不溶性食物繊維、水溶性食物繊維の両方が含まれます。

食物繊維は糖や脂肪の吸収を抑えることから、急な血糖値の上昇を抑えたり、体脂肪が付くことを抑制します。

水溶性食物繊維は、腸管内のphを弱酸性に調整し、不溶性食物繊維が腸の蠕動運動を促して、不要なものの排泄を促します。

クエン酸には殺菌作用があり、腸管内の病原菌を殺菌することで、食物繊維とともに腸管内を整えます。

腸内環境が整うと、ダイエット効率が高まりやすくなります。

そして食物繊維により糖の吸収が抑えられると、インスリン分泌量が過剰になることを防ぎます。

余分な糖、脂肪の吸収を抑制すれば、血液中の中性脂肪、LDLコレステロールの上昇を抑えられます。

柑橘類の袋や白い筋の部分には、ヘスペリジンが含まれています。

ヘスペリジンにも中性脂肪の上昇を抑える働きがあると言われます。

カリウムは余分な塩分の排出を促します。

ヘスペリジンが血管を丈夫にし、カリウムと共に血圧が過剰な上昇を防ぐことで、血圧を正常に保ちます。

ナリンギンは脂肪の吸収を抑制することで肥満を予防します。

ビタミンC、カロテン、フラボノイドには、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールを酸化から守ります。

これらの栄養成分が相互的に働き、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、動脈硬化、血栓症、心疾患、脳血管疾患を予防することに期待があります。

疲労抑制

じゃばらにはエネルギー源となる果糖、ブドウ糖と併せ、クエン酸も含まれています。

クエン酸はクエン酸回路によるエネルギー代謝を円滑にさせます。

疲労物質である乳酸の生成を抑えるため、疲労抑制効果があると言えます。

浮腫み予防

じゃばらに含まれるカリウムには、余分なナトリウムを排泄する働きがあることが知られています。

水分と一緒にナトリウムを排出することで、浮腫みが改善され、血行促進、冷え症状の改善に期待があります。

癌予防

じゃばらには、ナツダイダインというフラボノイドの一種が含まれています。

ナツダイダインはへべすライムに突出して多く含まれていますが、他の柑橘類にも含まれています。

このナツダイダインが癌抑制効果と癌細胞の増殖抑制効果があることが知られるようになっています。

また、クエン酸によって血液をアルカリに傾けることで、癌のリスクを軽減すると言えます。

美容効果

果実は過熱せずに食べられることから、ビタミンCの補給源になり、じゃばらもその果実の一つです。

ビタミンCはメラニンを作る酵素を抑制したり、シミを目立たなくする働きがあると言われることから、美白効果があると言われています。

ビタミンC、カロテンはコラーゲン生成に利用され、カロテンは表皮の細胞の新陳代謝を促進することで、表皮を若返らせることに期待があります。

感染症予防

ビタミンCは好中球の活性維持、増強に関わります。

じゃばらに含まれるビタミン類は、粘膜生成に関わることから、ウィルスが体内に侵入することから守ります。

アレルギー症状抑制

じゃばらによる健康効果で一番期待の大きいものが花粉症等のアレルギー症状を抑える働きです。

この働きは、じゃばらに突出して多く含まれているナリルチンによるものだからです。

ナリルチンは特に皮の部分に多く含まれています。

アレルゲンとなる抗原が体内に侵入すると、ヒスタミンやロイコトリエン等が体内に放出され、痒みや皮膚トラブル等の不快な症状が現れます。

ナリルチンには、これらの伝達物質の発生を抑制することから、じゃばらの花粉症予防効果が注目されているのです。

リラックス効果、消臭効果

じゃばらに含まれるリモネンは皮に多く含まれる芳香成分です。

爽やかな香りがリラックス効果や消臭効果、抜け毛予防効果をもたらします。



 

薬物との相互作用

じゃばらにはグレープフルーツにも含まれているナリンギンも含まれています。

高血圧の薬が処方される時の禁忌事項として、グレープフルーツの摂取が挙げられます。

グレープフルーツにはナリンギンが多く含まれており、高血圧の薬の作用を増強し、心拍数を上げるという副作用を起こすリスクがあります。

じゃばらにはグレープフルーツほどナリンギンが多く含まれているわけではありませんが、血圧の薬をはじめ、複数の薬を処方されている場合は、主治医に相談するのが無難です。

 

お茶やパウダーとして

じゃばらは希少な果実ですが、店頭にはお茶として販売されていることがあります。

お茶として摂取した場合でも、ナリルチンによるアレルギー症状の緩和があると言われています。

粉末の場合は、じゃばらに含まれる栄養成分そのものを手軽に摂れるというメリットがあります。

 

ナリルチンの効果が抑制されることも…

じゃばらはナリルチンと一緒にリモネンも含まれています。

リモネンは芳香成分があり、精油としても活用されますが、非常に酸化しやすい成分です。

酸化したリモネンは、アレルギーを誘発する物質に変わってしまい、ナリルチンを壊してしまう場合があります。

 

まとめ

じゃばらによって得られる健康効果についてまとめます。

  • 生活習慣病、肥満予防
  • 疲労抑制
  • 浮腫み予防
  • 癌予防
  • 美容効果
  • 感染症予防
  • アレルギー症状抑制
  • リラックス効果、消臭効果

日本の希少なスーパーフードは、アレルギーによる不快な症状を抑える他、生活習慣病予防などの健康効果に期待があります。

じゃばらを食べる機会は滅多にないかと思いますが、店頭にはお茶で販売されています。

ナリルチン、リモネンによる健康効果に期待がありますが、酸化による質の低下に気を付ける必要があります。

 
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