アントシアニンと鉄分が豊富は「カシス」に期待する健康効果

カシス古代ヨーロッパから自生していたと言われます。カシスはユキノシタ科スグリ属に分類され、直径cmの赤い果実が実る高さ約1~2mの落葉の低木です。

日本に伝来されたのが1868年でしたが、栽培が行われるようになったのは近年と言われます。

カシスの色素成分はアントシアニンであることから、抗酸化作用による健康効果に期待があるでしょう。





 

カシスの栄養及び期待する効能

カシスにはビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、アントシアニン、βカロテンが含まれています。

カシスは生産地によってアントシアニンの含有量が異なります。

紫外線量の多いニュージーランド産のものは夏の強い紫外線から実を守ることから、アントシアニンの含有量が多く含まれます。

その含有量は430~700mgと言われ、他国産のものより3~4倍もの含有量を誇っています。

カシスには次のような健康効果に期待があります。

  • 抗酸化作用
  • 目のトラブル予防
  • 循環器疾患予防
  • 抗癌作用
  • 抗アレルギー
  • 肝機能維持
  • 骨形成
  • 造血作用
  • 美肌、美白効果…等

 

強い抗酸化作用がある

カシスには抗酸化力の強いビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが含まれます。

アントシアニンにも抗酸化作用があると言われます。βカロテンは体内に入るとビタミンAとして働きます。

ビタミン類の中でも特にビタミンEは抗酸化作用が強く、ビタミンCはビタミンEの抗酸化作用を再生することによってビタミンEの抗酸化作用をサポートすると言われています。

 

目のトラブル予防

アントシアニンは目の網膜にあるロドプシンという色素の生成に関わります。

角膜・水晶体に含まれるコラーゲンを安定させる働きがあることが知られています。

カシスにはコラーゲン生成に関わるビタミンCも含まれています。

その為、眼精疲労や視力低下を予防することに期待があります。

アントシアニンには血管トラブルの予防及び血管拡張により毛細血管の血流を促すと言われています。

糖尿病合併症による毛細血管トラブルによって引き起こされる糖尿病性網膜症や網膜剥離を予防することに役立つとされています。

カシスに含まれるアントシアニンはカシス独自の効果が2つあると言われています。

カシスのアントシアニンは近くのものを見続けたことによるコリをほぐすと言われます。

アントシアニンには血流改善の効果があると言われることからこのような効能があることが言えるでしょう。

カシスのアントシアニンにはピント調節効果があることも知られています。

更に、カシスのアントシアニンは体内吸収が早いという特徴があります。

また、カシスには粘膜生成に関わるビタミンB2やビタミンCも含まれます。

その為、ドライアイや涙目、痒みや充血の改善や予防に期待があります。

ビタミンAやβカロテンが網膜細胞の保護や光刺激反応に重要な役割を持っています。

このようなことから、カシスは目のトラブルに良い食品であることが言えます。

 

循環器疾患予防

カシスに豊富に含まれるアントシアニンには血管拡張作用があると言われ、更に血小板の凝固を抑え、全身の血流を促すことによって冷え症や浮腫みの改善に期待があることが言えます。

アントシアニンは活性酸素を除去することから、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪の酸化を防ぐと言われます。

この為、酸化されたLDLコレステロールや中性脂肪によって血管が傷つくことを抑制する為、アテローム形成や血管狭窄の予防に繋がります。

このようなことからカシスには高血圧や脂質異常症及び動脈硬化や心疾患、脳梗塞等の循環器系疾患予防に役立てます。

 

抗癌作用

カシスには抗酸化作用によって細胞が傷つくことを防ぐと言われている上に、ビタミンCも含まれています。

ビタミンCの作用の一つとしてNK細胞の活性化をもつ抵抗性インターフェロンの分泌促進作用が挙げられます。

このようなことから、カシスには抗癌作用があることに期待があります。

 

抗アレルギー

アントシアニンにはヒスタミンが体内で放出されるのを抑えることが知られています。

その為、アントシアニンによって花粉症の様々な辛い症状を軽減すると言われています。

カシスにはアントシアニンが含まれることから、花粉症予防に期待のある食品であることが言えます。




 

肝機能維持

カシスにはビタミンB1が含まれ、アルコールを摂取した際にアルコールの殆どが肝臓に送られアセドアルデヒド代謝時にアルコール脱水酵素が働き、大量のビタミンB1が利用されます。

ビタミンCにはアセドアルデヒドの分解を促進すると言われます。

 

骨形成

カシスには骨や歯の材料となるカルシウムと、カルシウムを骨に定着させる働きがあると言われるマグネシウムが含まれています。

カシスは骨形成骨粗鬆症予防に役立つ食品と言えるでしょう。

 

造血作用

カシスには赤血球の材料となる鉄分が豊富に含まれています。

併せて鉄分を二価鉄から三価鉄にするビタミンCも含まれており、鉄分の吸収を促進することから鉄欠乏貧血の予防や改善に期待があります。

 

美肌、美白効果

カシスにはコラーゲン生成に関わるビタミンC及び皮膚の形成に関わる亜鉛、鉄分が含まれます。

これらの栄養素の組み合わせは傷の修復を早めることから、創傷治癒目的で活用されています。

また、カシスの抗酸化作用には皮膚が紫外線からダメージを受けることから守ることによってシミやしわ、たるみを予防すると言われています。

更に、ビタミンCにはシミやそばかすを目立たなくする働きがあることが知られています。

このように、カシスには美肌効果や美白効果に役立てる食品であると言えます。

 

注意点

アントシアニンが注目されるカシスですが、以下の症状が見られる場合は摂取に注意しましょう。

腎機能低下

腎不全によって腎機能が低下すると、腎臓から尿の排泄量が少なくなってしまいます。

カリウムは電解質の均衡や高血圧予防に良いと言われているミネラルでありますが、腎不全が進行するとカリウムが排泄出来なくなり、血液中のカリウム濃度が濃くなります。

血中カリウムが増えると不整脈を起こしやすくなり、最悪の場合は心不全によって死に至ってしまう場合があります。

C型肝炎、NASH

カシスには鉄分が多く含まれ、鉄分は積極的に摂ってもらいたいミネラルですが、C型肝炎、NASH(非アルコール性肝硬変)に罹っている場合は、肝臓での鉄の代謝が正常に行われなくなっています。

この症状を呈していると、鉄分を摂取することによって肝臓に鉄分が蓄積され、鉄分が参加することによって肝機能悪化の進行を招いてしまうからです。

 

まとめ

カシスについてまとめます。

  • 抗酸化作用
  • 目のトラブル予防
  • 循環器疾患予防
  • 抗癌作用
  • 抗アレルギー
  • 肝機能維持
  • 骨形成
  • 造血作用
  • 美肌、美白効果…等

カシスは強い抗酸化作用があることから、目のトラブル予防や美肌効果に期待が大きいと言えます。

カシスは1日あたり50gが適度であり、アントシアニンの摂取に観点からも適切と言えるでしょう。

 
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