皮膚の栄養となる貴重なパルミトレイン酸を含むマカダミアナッツ

マカダミアナッツは美容効果があることで注目されており、チョコ菓子によく使われています。

種実類なのでミネラルが豊富ですが、他の種実類と比べると比較的含有量が少なめです。

しかし、マカダミアナッツは低GIであり、脂肪を主に含みます。

その脂肪はオレイン酸とオメガ7脂肪酸であるパルミトレイン酸であり、オメガ7脂肪酸の貴重な摂取源です。





 

マカダミアナッツの歴史

マカダミアナッツはヤマモガシ科マカダミア属に属し、原産地であるオーストラリアや名産として知られるハワイ以外にも、南アフリカやケニア、グアテマラ、ブラジルなど様々な国で生産しています。

マカダミアナッツは歴史の浅いナッツと言われています。

1957年、オーストラリア東海岸の亜熱帯森においてのことです。

それ以前から先住民族がマカダミアナッツを食していたそうで、食用の歴史は短くないと推定されています。

マカダミアナッツが食用として利用価値が知られたのは1920年代でした。

初めは商業生産を目指した品種改良がおこなわれ、1940年代には甘味や脂肪分の強いものが作られるようになりました。

1950年代にはハワイを代表する農作品となっています。

マカダミアナッツは、オーストラリアの化学者、ジョン・マカダムの名前にちなんで命名されました。

マカダミアナッツは食用以外にも製菓材料や化粧品用オイルなど様々なジャンルで需要が高まってきています。

 

マカダミアナッツの栄養

マカダミアナッツの油脂はオレイン酸やパルミトレイン酸などの一価不飽和脂肪酸の割合が高いことです。

オレイン酸はオメガ9脂肪酸で知られていますが、パルミトレイン酸はオメガ7脂肪酸になります。

マカダミアナッツは油脂の他に、ビタミンK、カリウム、マグネシウム、鉄分、銅、セレン、食物繊維が含まれています。

マカダミアナッツのメリットには以下の点が挙げられます。

  • 良質な脂質を含み、循環器疾患予防に良い
  • 腸内環境改善
  • 癌予防
  • 肥満、糖尿病予防
  • 美肌効果
  • 疲労抑制…他



 

循環器疾患予防

マカダミアナッツの大きな特徴としてオメガ7脂肪酸であるパルミトレイン酸が含まれていることです。

マカダミアナッツにはカリウムが含まれ、カリウムは血液中のナトリウム量が上昇すると、ナトリウムの排泄を促進して排出を促して血圧を調整します。

パルミトレイン酸には血管を強化し、高血圧や動脈硬化、脳卒中の予防効果があると言われます。

オレイン酸にはLDLコレステロール値上昇抑制効果があり、高血圧、脂質異常症、動脈硬化の予防に良いと言われます。

マカダミアナッツに含まれるオレイン酸とパルミトレイン酸には、血行改善、代謝促進作用があります。

パルミトレイン酸は血液、血管に働きかけることによって血行促進し、オレイン酸には血液をサラサラに改善する働きがあるので、血行不良による冷え性の改善にも役立ちます。

また、血行促進による代謝促進効果も期待出来ます。

マカダミアナッツにはセレンが含まれ、セレン抗酸化作用に関わる他にもセレンそのものが強い抗酸化作用を持ちます。

抗酸化作用によって血液中の中性脂肪やLDLコレステロールが活性酸素の過剰産生によって酸化されることを防ぎ、血管が傷ついたり硬くなることを防ぎます。

マカダミアナッツには、高血圧症、血行不良、冷え、脂質異常症、動脈硬化、血栓症、心疾患、脳血管疾患の予防に期待がある食品であると言えます。

 

腸管内のデトックス

マカダミアナッツには食物繊維が豊富に含まれています。

マカダミアナッツに含まれている食物繊維は主に不溶性食物繊維です。

不溶性食物繊維は善玉菌の餌となることからプレバイオテ6ィクス効果があるとされ、腸内を善玉菌優位にします。

マカダミアナッツにはマグネシウムが含まれ、マグネシウムには便を軟らかくする働きがあります。

オレイン酸は腸管内の便の排出を円滑にさせる働きがあります。

セレンやマグネシウムには強いデトックス効果があると言われます。

つまり、マカダミアナッツは老廃物排泄を促進する食品であるといえます。

腸管内の老廃物が排泄されると、免疫力アップや美肌効果、ダイエットしにくい体質の改善、メンタルヘルスにおいて身体に良い影響をもたらします。

セレンには有害物質や重金属の毒性の働きを弱めると言われます。

抗酸化作用には細胞の損傷を防ぐ働きがあります。

強いデトックス作用や抗酸化作用、セレンの働きによって、マカダミアナッツは癌予防に期待のある食品であることが言えます。

 

糖尿病、肥満予防

不溶性食物繊維は腸管から余分な糖分の吸収を抑えます。

パルミトレイン酸にはインシュリン分泌を促す働きもあると言われます。

オレイン酸には糖質を脂質に変換する量を抑える為、肥満防止に役立ちます。

マカダミアナッツは、食物繊維が豊富で低GIな食品です。

低GIであることは、血糖値や中性脂肪の上昇を抑える食品である溶けます。

その為、糖尿病や肥満、脂質異常症、脂肪肝等の生活習慣病予防に期待があるでしょう。

 

美肌効果

パルミトレイン酸は、もともと人間の皮膚に存在しています。

30歳をピークにパルミトレイン酸が減少し始めます。

不足は老化肌の原因となり、肌のバリア機能や保湿機能が低下によって老化が進行します。

マカダミアナッツに含まれるパルミトレイン酸が皮膚の栄養となって、美肌を保持することに繋がっていきます。

更にオレイン酸が皮膚の皮脂を構成している為、美肌を作る役割があります。

マカダミアナッツには腸内環境改善に関わる成分も含まれ、腸内環境改善による美肌効果も期待出来ます。

オレイン酸やパルミトレイン酸は酸化しにくい性質を持っています。

抗酸化作用によって過酸化脂質の生成を抑える働きがあります。

これらの働きがあることから、マカダミアナッツは美肌効果に期待ある食品であることが言えます。




 

三大栄養素の代謝

マカダミアナッツには三大栄養素の代謝に欠かせないビタミンB群が含まれています。

糖質の代謝にはビタミンB1、マグネシウムが補酵素として利用されます。

糖分がビタミンB1、マグネシウムによってピルビン酸に変換されると、ビタミンB1によってアセチルCoAに変換され、クエン酸回路にてエネルギーとして利用されます。

この時、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸が補酵素として利用され、有酸素運動における疲労を抑制します。

このようなエネルギー代謝が正常に行われるのは、ビタミンB群が摂れてこそなのです。

ビタミンB6は、脂質や蛋白質の代謝に関わりますが、蛋白質はビタミンB6なくして本来の働きを十分に発揮しません。

つまり、マカダミアナッツには三大栄養素の代謝に必要な成分がしっかり含まれている食品であることが言えるのです。

 

ビタミン類やミネラル類による効能

マカダミアナッツには赤血球の材料となる鉄分、鉄の代謝に関わる銅が含まれています。

マカダミアナッツにはマグネシウム、ビタミンKも含まれている為、骨形成に関わります。

ビタミンKには止血作用があり、大量出血を抑える働きがあります。

但し、マカダミアナッツのミネラルの含有量は、他の種実類より少し少なめです。

複数の食品と組み合わせながらミネラルの補給源として活用しましょう。

 

注意点

マカダミアナッツを摂る場合は次の点に注意しましょう。

腸疾患

マカダミアナッツは食物繊維が多く、デトックス効果に期待のある食品ですが、腸管トラブルを起こしている場合は不溶性食物繊維を含み、脂肪分が豊富なマカダミアナッツはデメリットとなります。

腸閉塞に罹っている場合は腸管の神経障害や狭窄によって腸管が正常に機能せず、食物繊維によって腸管を詰まらせるリスクがあります。

また、炎症性の腸疾患やお腹を壊していると、炎症を悪化させたり、お腹を壊してしまうことがある為、腸疾患に罹っている場合は控えておきましょう。

腎不全末期

マカダミアナッツに限ったことではありませんが、ナッツ類は全般的にカリウムが含まれます。

腎機能が低下していると、排泄機能が働かなくなり、カリウムが蓄積しやすい状態となります。

ナッツ類の過剰摂取はカリウムの大量摂取に繋がり、血中カリウム濃度が上がることによって不整脈を起こす危険性があります。

摂りすぎは肥満に

マカダミアナッツは低GI食品ですが、脂質含有量が多いことから高カロリー食品です。

食べ過ぎれば太りますし、沢山食べれば肥満が解消するものではありません。

 

まとめ

マカダミアナッツについてまとめます。

  • 良質な脂質を含み、循環器疾患予防に良い
  • 腸内環境改善
  • 癌予防
  • 肥満、糖尿病予防
  • 美肌効果
  • 疲労抑制…他

マカダミアナッツはオレイン酸や貴重なパルミトレイン酸の補給源として活用出来ます。

また、間食として用いるのにお勧め出来る食品の一つです。

1日の摂取目安量は10g、つまり5粒程度が理想的とのことなので、この範囲内で摂るようにしましょう。


 
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