腎機能障害の指標になる「シスタチンC」とは?

シスタチンCとは、血液中に含まれる蛋白質の一つです。

シスタチンCは酵素による細胞質や組織のダメージを抑制するとともに、細菌やウィルスの増殖を抑える働きがあります。

シスタチンCは早期の腎機能障害の腫瘍マーカーとして用いられます。





 

腎機能障害の指標として

シスタチンCは腎機能障害の指標とする物質の一つです。

シスタチンCは体内のあらゆる場所で生成されます。

不要になったシスタチンCは腎臓に運ばれ、やがて尿中に排泄されます。

腎臓が健康なうちはシスタチンCが排泄されますが、腎機能が低下するとシスタインCの排泄が十分に行われなくなります。

このようなことから、シスタチインCは腎不全、糸球体腎炎、腎硬化症等の腎機能の指標に用いられます。

また、血流不全を起こしている場合も、シスタチンCが上がる場合があります。

 

筋肉量の推定

シスタチンCはクレアチニンと違い、筋肉量の影響を受けないものの、筋肉量を推定する可能性があります。

これはクレアチニンから算出されたeGFRと、シスタチンCから算出されたcGFRgysとの乖離が見られた為です。

男性:eGFRcys(ml/分1.73m²)=(104×CysC(※)-1.019×0.996年齢(歳))-8
女性:eGFRcys(ml/分1.73m²)=(104×CysC-1.019×0.996年齢(歳)×0.929)-8
※…CysC:血清シスタチンC濃度(mg/l)

クレアチニンから算出したeGFRとシスタチンCから算出されたcGFRgysとの乖離が見られると、骨格筋量の減少が見られることから、筋肉量を推定することが可能と考えられています。

 
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