サイリウムとは、ヨーロッパから西アジアを原産とするオオバコ科の多年草、プランタゴ・プシリウム等の種子の外皮を破砕したものを用います。
オオバコのことをインドでは「サイリウム」、インドでは「イサゴール」と呼んでいます。
フランスやスペインの地中海沿岸で栽培されているオオバコのハスク(外皮)はブラックサイリウム、主にインドで栽培されているオオバコのハスクはブロンドサイリウムと呼ばれています。
日本に自生しているオオバコと比較すると大型のオオバコです。種子は薄い半透明の膜で覆われており、この膜がハスクです。
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肥満予防
サイリウムのハスクには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が含まれており、水分を吸収すると30~40倍に膨らみます。
サイリウムにはキシロース、アラビノース、ガラクチュロン酸を主成分とする水溶性の難消化性多糖類や、ヘミセミロース、セルロース、リグナンなどの不溶性食物繊維が含まれています。
不溶性食物繊維は水分を含むと便のかさを増やし、腸の蠕動運動を活発にして便通を整えます。
糖分の吸収を遅らせたり、コレステロールの吸収を抑制する働きもあり、血糖値やコレステロール、中性脂肪の上昇を抑える為、糖尿病、脂質異常症、肥満等の生活習慣病予防に役立ちます。
胃で食物繊維が膨れて満腹感が得られやすいことから、食べ過ぎによる肥満予防にも役立ちます。
お菓子作りに活用
サイリウムは、即席麺、シリアル、粉末飲料等に利用され、商品化しているものもあります。また、粉末としても販売されています。
粉末の商品はお菓子作りの材料として活用出来、サイリウムの食物繊維によって糖質の吸収が抑えられ、糖質も殆ど含まれない為、食後の急激な血糖上昇予防に効果的であり、低カロリーです。かといって砂糖を大量に使用して良いわけでもありません。
砂糖の使用量を抑えるか、又は麦芽糖、黒糖、甜菜糖等比較的GI値の低い物をあまり沢山使いすぎない程度に使用すると、GI値が低めで糖の吸収を控えたお菓子が出来上がります。
注意点及び1日あたりの目安摂取量
サイリウムは食物繊維の為、水分摂取量が少ない、もしくは水なしで摂取すると、食道や胃腸での通過障害を起こしてしまう場合があります。
また、経口薬の吸収を低下してしまう為、経口薬の服用と時間を空けて摂取するのが良いでしょう。
1日あたりの摂取目安量として10g前後が適度でしょう。