良質な脂質を含み、ポリフェノール効果絶大の「ココア」

ココアは、カカオマオスの実の中にある種子のカカオ豆から出来ています。特に南米大陸に古くから沢山自生してきており、大変貴重なものとして扱われました。

ココアは17世紀以前まではカカオをすり潰しただけの状態で飲まれており、チョコレートに近い硬さの、非常に濃いココアだったと言われています。

ココアの製法は「バンホーテン」によって開発され、現在のココアとなっています。

この製法とは、カカオマスから油脂であるカカオバターを分離されることで、ココアになるという製法です。そこで、油脂が多い部分はチョコレートへ、油脂が少ない部分はココアとなります。





 

ココアの栄養と効能

ココアには様々な健康効果に期待があります。

ココアに含まれる栄養成分はオレイン酸、リノール酸、カカオプロテイン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、カルシウム、マグネシウム、リン、亜鉛、銅、リグニン、テオブロミン、フラバノール、プロシアニジン等が含まれます。

このような栄養組成であることから以下のような健康効果があると言われます。

  • 生活習慣病予防
  • 腸内環境改善
  • 除菌効果
  • エネルギー代謝
  • 骨形成
  • 血流改善
  • ウォーミングアップ
  • 抗酸化作用
  • 胎児の成長…等

 

脂質の中ではオレイン酸が多い

ココアは脂質が多いですが、ココアに含まれている脂質は良質なものです。飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸が含まれており、飽和脂肪酸はステアリン酸とパルミチン酸、不飽和脂肪酸はオレイン酸、リノール酸であり、この中で一番多く含まれているのがオレイン酸です。

オレイン酸は体内における吸収率が引く為、ココアは太りにくい食品であることが言えます。

 

腸内環境改善

ココアに含まれる蛋白質は「カカオプロテイン」という難消化性蛋白質です。
プレバイオティクスとして働き、大腸に届いた時に便のかさを増やしたり、善玉菌の餌として役立っています。

ココアは便秘に良いと言われることから、食物繊維を含んでおり、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方がココアには含まれています。

生活習慣病予防

腸内の有害物質を排泄し、腸内環境を整える他、血糖値の上昇抑制、血液中の余分な脂質を排泄するなどの働きがあります。

この為、糖尿病予防や脂質異常症の予防に役立てます

ココアに含まれる不溶性食物繊維の「リグニン」には腸の蠕動運動を活発化させる働きがあるので、更にこれらの働きを高められることによってメタボ予防に役立てます。

更にリグニンには便臭やガス臭を抑える効果もあると言われています。

除菌効果

腸内環境が改善されると、腸管に溜まった有害物質を排出します。

ココアに含まれる遊離脂肪酸FFAにはピロリ菌殺菌効果や大腸菌O-157を死滅させる働きがあることが知られています。

ココアに含まれるオレイン酸、リノレン酸には、ピロリ菌除菌効果があるとのです。

 

エネルギー代謝

ココアにはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、マグネシウム、亜鉛が含まれ、解糖系やクエン酸回路における補酵素としてエネルギー代謝に携わります。

糖類が解糖系を経てピルビン酸になるには、ビタミンB1とマグネシウムが必要不可欠となります。

ピルビン酸がアセチルCoAに変化するにはビタミンB1が必要ですが、この時は好気的条件下によってこの変化が行われます。

アセチルCoAはその後のクエン酸回路を経ますが、エネルギーの代謝においてビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸が補酵素として利用されます。

このようにエネルギー代謝を正常に行うことから、糖分や脂質が燃焼され、ダイエットや疲労抑制効果に期待があるのです。

 

骨形成

ココアにはカルシウム、マグネシウム、リンが含まれており、骨の形成にも関わります。骨を丈夫にするには、骨の栄養となるカルシウムが必要です。

体内にカルシウムが不足すると、血中カルシウム濃度が下がり、骨からのカルシウムが血中に放出されるため、骨密度が低下します。

骨密度を維持する為にカルシウムが必要となり、更にマグネシウムがカルシウムの骨の定着をサポートするので、ココアには骨を丈夫にする働きがあると言えます。

 

血流促進

ココアにはテオブロミン、フラバノール、プロシアニジンが含まれ、これらの成分によって血管拡張効果があると言われます。

血管拡張により血流改善され、冷えや浮腫みの解消に効果的であり、痩せ体質に変えていく働きに期待があるでしょう。

 

ウォーミングアップ

ココアの一番注目させる成分にはカカオポリフェノールが挙げられます。

カカオポリフェノールにはウォーミングアップを持続させる効果があります。

ココアを飲むことによってウォーミングアップ後、関節の働きや筋力を持続するので、動きやすい身体状況を長時間持続させる働きがあるのです。

 

抗酸化作用

カカオポリフェノールには抗酸化作用があることで知られています。

生活習慣病予防

血中コレステロールや中性脂肪が過酸化脂質になるのを予防し、血管内のアテローム形成を予防する働きがあるので、動脈硬化症や脳梗塞、心筋梗塞等の生活習慣病予防に役立てます。

また、中性脂肪の酸化を抑制することから肝機能を維持することにも期待があります。

老化防止

ポリフェノールの抗酸化作用は、紫外線からの肌のダメージを守る働きもあるので、アンチエイジング効果もあります。

免疫力アップ

抗酸化作用は細胞の老化や損傷から守ることから癌予防にも期待があります。

そしてココアにはNK細胞を活性化させる働きがあると言われます。

NK細胞が活性化することによって、免疫力アップが図れ、風邪やインフルエンザの予防に効果があると言われます。

 

胎児の成長他

ココアは女性にも男性にも嬉しい働きがあります。

ココアには葉酸が含まれています。

葉酸は細胞分裂に欠かせない栄養成分であるため、妊娠中において胎児の成長に必要とまります。

そしてココアには亜鉛も含まれ、精子や精液の生成に関わることから男性由来の不妊症対策にも役立ちます。

亜鉛には味覚障害の予防や男性の薄毛対策等、その他様々な効能があると言われています。

 

選ぶのなら純ココア

ココアの健康効果を得るには「純ココア」を選びます。

調整ココアは砂糖や牛乳が加わっている為、ダイエット効果や生活習慣病予防効果を十分に発揮されない可能性があります。

砂糖が入っていないココアは割高なので手を出しにくく、甘さがないと一見損するかと思います。

調整ココアは値段が手ごろですが、ココアの栄養による効能を享受するどころか生活習慣病の原因にもなりやすく、これによって医療費が嵩んでしまっては寧ろ不経済です。

 

まとめ

ココアを摂ることによって期待できる健康効果についてまとめます。

  • 生活習慣病予防
  • 腸内環境改善
  • 除菌効果
  • エネルギー代謝
  • 骨形成
  • 血流改善
  • ウォーミングアップ
  • 抗酸化作用
  • 胎児の成長…等

健康効果で注目されているココアですが、その効能を得るには純粋なものを選ぶことです。

もし、甘さを加えるのであれば、白砂糖や人工甘味料は使用しないようにしましょう。

 
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