記憶力をアップさせるアルカロイド変性物質「ビンポセチン」

ビンポセチンとは、ツルニチニチソウ植物由来の化合物であり、ツルニチニチソウの葉に含まれるビンカミンというアルカロイドが変性した新生物質で、記憶力向上や認知症改善のために用いられています。

ヨーロッパでは医薬品として用いられ、アメリカではサプリメントとしても販売されています。





 

記憶力向上の仕組み

ビンポセチンの記憶力向上、認知症改善の働きがあるのは、脳の血流改善を図ることが考えられます。

脳の毛細血管で血栓が出来ると、脳血管内に梗塞が発生します。

この時、ビンポセチンは脳の血流量を増やし、脳の毛細血管を拡張します。

そうなることで赤血球が酸素や栄養の運搬を円滑に行えるようになります。

また、ビンポセチンは血小板の凝集を抑えることから、血栓が形成されることを抑制します。

そして、ビンポセチンには脳へのエネルギーの生産を高めます。

これは脳の栄養となるブドウ糖と酸素の供給を早めることになります。

脳にブドウ糖が供給され、その役割をこなすと、記憶力や認知機能を向上させ、感情のコントロールを行います。

また、これらの輸送スピードがアップすることで、脳内の毛細血管に梗塞が起こることを防ぎます。

更に、ビンポセチンは脳に存在する青斑核に働きかけ、注意力をコントロールします。

これはビンポセチンが青斑核のニューロンを活性化させ、ノルアドレナリンを放出し、前頭葉を刺激することによって発生します。

その結果、注意力、集中力、情報処理能力を高められるのです

 

ビンポセチンが手に入らない場合は?

ビンポセチンが認知機能の向上に良いと言われるものの、日本では規制があることから、手に入れることが困難なこともあります。

ビンポセチンの代用としてイチョウ葉エキスを用いる方法もあります。

イチョウ葉エキスにはフラボノイドが含まれます。

フラボノイドは抗酸化作用によって脳の老化を防ぎ、血栓が形成されることを防ぐとともに、脳の血流を増進させる働きがあります。

そして、このフラボノイドの働きは、神経伝達物質の働きを調整してくれます。

イチョウ葉エキスに含まれるギンゴライドには有害物質から脳を守る働きがあり、記憶力や集中力を高める働きがあると言われます。

ジメチルアミノメタノール(DMAE)にも集中食や記憶力、認知力を高める働きがあると言われています。

ビンポセチンとは働きかけ方が違うものの、脳機能向上のために役立つと言えるでしょう。

 
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