インスリン作用が生活習慣病予防に役立つ「バナジウム」

バナジウムは18世紀にスウェーデンの化学者によって発見された元素であり、スカンジナビア神話の女神「バナジス」に由来しています。

バナジウムは地球上に広く存在しており、花崗岩、海や湖や河川、土壌、岩総、植物等に存在しています。ところが天然水として採水出来る場所は限られてしまっています。

バナジウムは日本では富士山麓から採取されたミネラルウォーターに含まれていることで知られています。富士山麓には7層にもなる玄武岩の地盤があり、そこからバナジウムを多く含む天然水が採れるとのことです。





 

バナジウムの効能とは?

バナジウムの効能には次のものが知られています。

  • インスリン様作用
  • コレステロール合成抑制
  • 脂質代謝促進

 

インスリン様作用

バナジウムにはインスリン様作用があると言われることから、糖尿病治療に良いことが知られています。

バナジウムはインスリンと同じ働きをするミネラルと言われています。

血糖コントロールに関連するホルモンはインスリン、グルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、レプチン、甲状腺ホルモン、成長ホルモン等があります。その中で唯一血糖値を下げるホルモンがインスリンです。

インスリンは骨格細胞でGLUT4(インスリンによって調節されグルコーストランスポーター)を細胞膜に移行させることによって血糖値を下げます。

インスリンは通常、食事摂取後に食後の急激な血糖値の上昇を抑える為に分泌されます。

食品によっては食後血糖値を上げやすいものや上昇しにくいものがあり、その中でもGI値が高い糖質類は食後血糖値を上げやすい食品に該当します。

食後に血糖値が上がればその分相応のインスリンが分泌されます。

更に身体に良くない食習慣や生活習慣があり、内臓脂肪が蓄積している場合、インスリンが分泌されていてもインスリン抵抗性によって働きを阻害されてしまいます。

インスリンは太るホルモンと言われることから、過剰分泌によって体脂肪を増やしてしまうという悪循環を起こしてしまいます。

バナジウムはダイエットに良いことを耳にしたことがある人もいるかと思いますが、インスリンと同じ働きをするバナジウムを摂取することによって、インスリンの過剰な分泌を抑制することを考えると、肥満や糖尿病、脂質異常症をはじめとする生活習慣病予防に有効的であると言えるでしょう。

 

コレステロールの合成抑制

バナジウムにはコレステロールの合成抑制が知られています。

コレステロールの合成抑制は脂質異常症予防に役立ち、更に動脈硬化や高血圧の予防へと繋がります。動脈硬化のリスクを下げることによって、脳梗塞や心筋梗塞から守るということが言えます。

また、血糖値上昇抑制やコレステロールの合成抑制によって脂質異常症改善効果に期待があり、血液中の糖分やコレステロール値が正常になると、全身の血の巡りも良くなります。

血流促進されると、体内の老廃物の排泄が促され、健康値の改善や浮腫みの改善に繋がり、冷え性や肩こりの改善にも繋がることに期待があります。

 

脂質代謝促進

バナジウムは脂質代謝を促進すると言われています。

脂質代謝促進と聞くとダイエット効果を期待されるかと思いますが、ダイエットに良いと言われる食品を摂るだけではダイエットに繋がりません。

脂質を代謝させるには、バナジウムや脂質代謝に関わるビタミンB群を摂取する他に、有酸素運動を持続的に行うことです。

 

バナジウムを含む食品

バナジウムを含む食品は牛乳、卵、そば、ひじき、わかめ、昆布、あさり、しじみ、エビ、カニ、ホヤ、マッシュルーム、パセリ等が挙げられます。

海藻類やきのこ類、貝類、甲殻類に主に含まれていると言えるでしょう。




 

1日あたりの目安

健康効果の期待出来るバナジウムは摂り過ぎにも注意が必要です。

日本においてはバナジウムの1日あたりの摂取基準が定められていませんが、アメリカの食事摂取基準では1日あたり1800μgと定められています。

但し、この1800μgのバナジウム量はバナジウムを多く含む食品を常識的な範囲で摂っていれば過剰摂取の心配はそれほどないと考えられます。

アメリカの上限量をミネラルウォーターに換算すると、およそ10ℓ分となります。日本人で1日10ℓの水分を摂取する人は滅多にいないと思いますが、一般的な1日あたりの水分量である1~2ℓ程度でしたら問題ないでしょう。

ただ、一度に大量摂取するよりも、コップ1杯程度の量を複数回に分けて飲用することを継続した方が効果的と言えます。

そして大事なのは美容やダイエット効果に期待して特定の食品を大量摂取することよりも、栄養バランスのとれた食生活を心掛け、適度に身体を動かし、禁煙を心掛け、ストレスを溜め込まないことです。

 

摂取上の注意点

次のようなケースは摂取に注意しましょう。

糖尿病の治療を受けている時

糖尿病には食事療法や薬物療法等、その人の状況に応じて治療方法を医師が判断しています。

糖尿病が軽度な時は食事療法によって血糖コントロールを図りますが、食事療法だけでは困難な場合、薬が処方されることがあります。

薬は食品と違って即効性があり、作用も早く現れやすいです。そして糖尿病の方は血糖コントロールが健康な方に比べて困難です。

バナジウムのインスリン様作用に期待をして、バナジウムと血糖降下剤を一緒に摂取してしまった場合、低血糖症状を起こしてしまうリスクがあります。

低血糖症状の自覚症状として脱力感や倦怠感等がありますが、低血糖症状が重度になると意識不明状態を起こしてしまう場合があります。

高血糖も低血糖も身体にとって危険ですが、低血糖が高血糖よりも危険と言われるのはこのような理由があるからなのです。

糖尿病の薬物療法を受けていてもバナジウムを含む食品を特に避ける必要はありませんが、比較的バナジウムが摂取しやすいミネラルウォーターにから摂る場合は、医師に相談して指示を仰いでもらう方が無難でしょう。

臓器の弱い方

バナジウムは臓器への刺激が強いと言われています。

その為、臓器の発達が未熟な乳児や、臓器の機能が弱っている高齢者は特に注意が必要です。

バナジウムの臓器への刺激を抑えるには、冷たく冷やしたものを提供しないことです。

冷たいバナジウム水は胃腸に刺激を与えてしまい、下痢や嘔吐を起こしてしまう場合があります。

下痢や嘔吐は脱水を起こす上にミネラルも排泄してしまうので、電解質の均衡に支障をきたしてしまいます。

 

まとめ

バナジウムの効能についてまとめます。

  • インスリン様作用
  • コレステロール合成抑制
  • 脂質代謝促進

 

糖尿病や肥満の予防に期待があるバナジウムですが、効能を過度に期待することよりも、普段から健康的な食生活を送ることが糖尿病や肥満の予防の近道です。

 
栄養相談、サポート詳細
 

関連記事

最近の記事

  1. 活性酸素が体内の細胞を傷付けるメカニズム

  2. 中心静脈栄養の問題点

  3. 自然治癒力