ポリソルベートとは、ソルビタン脂肪酸エステルの仲間であるオレイン酸ソルビタンに酸化エチレンを加えた際に生成される非イオン界面活性剤です。
非イオン界面活性剤はエステル型、エーテル型、エステル・エーテル型に分類されます。
ポリソルベートは20、60、65、80との数字が表記されており、この数値が高い程油に近い性質があり、低いと水に近い性質があります。
主に医薬品や化粧品に用いられ、食品添加物としては、乳化剤として用いられています。
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エマルジョンとポリソルベートの種類
エマルジョンとは、水と油のように互いに溶け合わない2種類の溶媒のうち、一方が微細な乳化粒子となり、液体中に均一に混ぜ合わさった乳化物のことを言います。
水を外部相とし、油分の親水基に水が結合し、その中心部に油分の疎水基が分散しているものを水中油滴型エマルジョン(O/W型エマルジョン)と言います。
一方、油分を外部相とし、水分の親水基に油が結合し、その中心部に水分の疎水基が分散しているものを油中水滴型エマルジョン(W/O型エマルジョン)と言います。
ポリソルベートには、それぞれ次の性質があります。
種類 | 別名 | 性質 |
ポリソルベート20 | モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン |
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ポリソルベート60 | モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン |
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ポリソルベート65 | トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン |
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ポリソルベート80 | オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン |
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このうち、ポリソルベート80は、このうち、O/W型エマルジョンによる乳化の役割を担います。
用途と安全性
食品として使用する場合は、アイスクリーム、ショートニング、チョコレート、ドレッシング、マヨネーズ、洋菓子、チーズ、インスタントラーメンの調味料等に用いられます。
原材料としてショートニングと表記されていることがあります。
但し、ポリソルベートは、どれも安全性に議論されているところであり、染色体に異常をきたすリスクがあると言われています。
食品安全委員会では、反復投与毒性、遺伝毒性、発癌性、生殖発生毒性は見られなかったとのことです。
1日あたりの許容上限量は10mg/kg 体重/日とされています。
しかし、安全性には懸念があるとの声もあります。
まとめ
ポリソルベートは毒性が見られないと国では言われていますが、日常的な加工食品の摂取をすれば、それだけ摂取量が多くなります。
ポリソルベートが使用されている食品は、この他にも食品添加物が使用されていたり、トランス脂肪酸や人工甘味料が使われていることもあります。
いずれにしろ、出来るだけ自炊を心掛け、加工食品の摂取を控えておくことが無難でしょう。