血糖値を左右する全身のエネルギー源「グルコース」

グルコースは御飯やパン、麺類、果物、甘味料等殆ど全ての食品に含まれている単糖類です。

グルコースは本来全身のエネルギー源としての役割があり、唯一脳にとってのエネルギー源です。腸から吸収されたブドウ糖はすぐに血糖値を上げます。

グルコースはフルクトースに比べると甘さが7割程度であり、カロリーも少し低めです。

 

グルコースの働き

ブドウ糖には以下の働きがあります。

  • 筋肉や内臓をはじめ、全身のエネルギー源
  • 神経作用を正常に保つ
  • 赤血球の栄養となる
  • 脳にとって唯一の栄養源

このようなことからグルコースは糖質からのエネルギー源として非常に重要な役割があります。

 

血糖値を上げる

グルコースは血糖値を上げやすいことから、糖質に偏った食事や甘味料の多量摂取によって糖尿病や脂質異常症、肥満を招いてしまいます。

血糖値の乱高下は膵臓からのインスリン分泌機能が正常に働かなくなる原因となり、血糖管理が難しくなる状況となってしまいます。

このようにならない為には、偏食や糖質過多の食生活を日常的に送らないことです。

 

低血糖時の緊急対応として

グルコースは糖尿病の患者様に時折使われることがあります。

血糖値を急激に上げるものを糖尿病の患者様に与えたら危険ではないかと思いますが、ブドウ糖を与えるのにはそれなりの意味があります。

糖尿病は血液中の糖分が上がるだけではなく、血糖値を上手くコントロールが出来ないことによって諸症状が現れます。

健康な人は食後に一旦血糖値は上がりますが、次の食事時間まで下がるものの、極端に低くはなりません。

一方糖尿病に罹っている人の場合、食後血糖値が高くなり、その後血糖値が下がる時に、正常範囲を下回り、低血糖を起こしやすくなります。

これが入院患者の場合は、血糖値が下がり過ぎるのを防ぐ為に食事時間を早めて提供する場合があります。

この低血糖対策としてブドウ糖が用いられます。

高血糖症状は喉の渇きや頻尿等の自覚症状がありますが、一方低血糖は眩暈や冷や汗、倦怠感を訴えます。

低血糖が進んで昏睡状態に陥ることを予防するための緊急手段として、低血糖症状が見られた時に摂取します。

つまり、糖尿病患者が飴を持ち歩いているのはこの為なのです。

但し、大阪のおばちゃんが飴を持ち歩いているのは必ずしもこのような理由とは限りませんので、くれぐれも誤解をしないようにしましょう。

 
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