秋になるとイチョウの木の実となる銀杏は、秋の味覚の一つです。
茶碗蒸しや土瓶蒸し、銀杏御飯…そして懐石料理に用いられることから、ちょっとリッチなイメージがあるかもしれません。
種実類であることから、ビタミンB群やミネラル類の摂取源にもなります。
Table of Contents
銀杏の栄養
銀杏にはβカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛が含まれます。
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三大栄養素の代謝
銀杏にはエネルギー代謝に必要なビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、マグネシウムが含まれます。
これらは解糖系やクエン酸回路におけるエネルギー代謝の補酵素として利用され、糖や脂肪の利用を高めます。
銀杏は脂肪燃焼を促し、エネルギー代謝をサポートしていると言えます。
銀杏にはビタミンB6も含まれ、蛋白質の代謝にも関わります。
抗酸化作用
銀杏には体内でビタミンAに変換するβカロテン、ビタミンC、ビタミンEが含まれています。
ビタミンの中でもビタミンEの抗酸化作用はトップクラスであり、ビタミンCはビタミンEの抗酸化作用を引き出す形でサポートします。
循環器疾患予防
抗酸化作用の働きは、活性酸素の産生を抑制することによって、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪を酸化から守ります。
酸化したLDLコレステロールや中性脂肪は血管を傷つけたり、血液をドロドロにしてしまいます。
そして血管が傷つくと血管を修復しようと血管内にアテロームが形成され、血管内が狭窄してしまいます。
抗酸化作用は、このような状態を未然に防ぐ為、動脈硬化や血栓症、心疾患、脳血管疾患予防に役立つと言われています。
老化防止
抗酸化作用には紫外線による肌のダメージを守り、シミやしわ、たるみなどの肌トラブルを予防する働きがあると言われます。
銀杏にはほどほどにビタミンCも含まれており、ビタミンCはコラーゲン生成に関わる上、しみやそばかすを目立たなくする働きがあるとされています。
鉄分や亜鉛は皮膚の修復作用が促すと言われます。
癌予防
抗酸化作用は、細胞が傷つくことを防ぐことによって、癌予防に期待があるとされます。
また、ビタミンCにはNK細胞を活性化する働きがあることが知られています。
高血圧予防
銀杏のミネラルは特にカリウムが多く含まれています。
カリウムは、体内のナトリウム量が過剰になると、カリウムはナトリウムの排泄を促して血圧を正常に保ちます。
ナトリウムの排泄とともに余分な水分も排出されるので、浮腫みの解消にも期待があります。
リラクゼーション
銀杏には興奮抑制作用のあるナイアシン、マグネシウムが含まれ、抗ストレス効果のあるビタミンCも含まれています。
マグネシウムはGABAを持続させる働きがあります。
また、セロトニン生成に関わるナイアシン、ビタミンB6、鉄分、マグネシウムが含まれます。
銀杏の毒性
銀杏はビタミンやミネラルの摂取源となる一方、食べ過ぎると毒性を示します。
その毒性となる物質がメチルピリドキシンです。
銀杏の大量摂取はメチルピリドキシンを摂り過ぎてしまうことに繋がり、嘔吐、下痢、呼吸困難、痙攣が見られます。
特に子供に見られやすいため、日本中毒センターでは5歳以下の子供には銀杏をたべさせないように注意喚起しています。
但し、大人でも中毒症状を起こす場合があるので、いずれにしろ食べ過ぎないようにしましょう。
メチルピリドキシンはビタミンB6と構造が酷似しています。
銀杏にはビタミンB6が含まれているものの大量摂取はメチルピリドキシンの過剰摂取となり、ビタミンB6の作用を阻害してしまいます。
銀杏は摂り過ぎると、ビタミンB6欠乏症のような症状を呈してしまいます。
銀案の一日あたりの摂取量は大人で6~7粒程度に留めておきましょう。
まとめ
銀杏の健康効果についてまとめます。
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銀杏は秋の味覚と一つとして楽しめる食品である一方、毒性のある食品です。
一日当たりの目安量を守り、小さい子供には与えないようにしましょう。