ユーグレナは5憶年以上前に誕生したミドリムシという原生動物であり、植物と動物の両方の性質を持っている微細藻類です。
食品でムシという名前が付いていると虫を食べるようで抵抗がありますが、虫ではないのでご安心下さい。
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ユーグレナの栄養
ユーグレナは葉緑体を持ち光合成をすることによって自らの身体に栄養分を作って蓄積します。
その小さい身体にはアミノ酸や脂肪酸、そして豊富なビタミン、ミネラルを含みます。
ユーグレナには18種のアミノ酸が含まれ、必須アミノ酸9種類が含まれています。
脂肪酸にはDHA、EPAをはじめ、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸等を含みます。ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ナイアシン、葉酸、パントテン酸、ビオチン、αカロテン、βカロテン、ルテイン、ゼアキサンチン、プトレッシン、クロロフィル、GABA、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄分、亜鉛、銅、カリウム、ナトリウム、マンガン、βグルカンといったビタミンやミネラル、ファイトケミカル等の成分が盛り沢山です。
ユーグレナはサプリメントや特定保健用食品の他に化粧品や市販品(ヨーグルト、ラーメン、クッキー、和菓子など)に使われています。
これらに使用されているユーグレナは「ユーグレナグラシリス」という品種が使われています。
ユーグレナはクロレラと違って細胞壁がない為、効率的に栄養素を吸収できるという利点があります。
ユーグレナには次の働きがあると言われます。
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三大栄養素の代謝
ユーグレナにはビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸を含み、エネルギー代謝の際に、糖質や体脂肪を燃焼させることによって運動時の疲労を抑制し、有酸素運動を効率的に行う働きがあると言われます。
ユーグレナには蛋白質が豊富で必須アミノ酸も含まれており、蛋白質合成を促すビタミンB6も含まれている為、運動することによって脂肪燃焼しやすい身体を作ります。
また、筋蛋白合成は筋力低下防止にも役立ち、年齢に伴う筋力低下によるサルコペニアの予防に役立てると言えます。
高血圧予防
ユーグレナにはナトリウムとカリウムが含まれ、細胞を正常に働かせ、電解質均衡を保持する作用があると言われます。
そして、ナトリウム過剰状態になった時にはカリウムが余分なナトリウムを排泄する為、電解質のバランスを正す上、血圧が正常値になるようにコントロールします。
また、余分なナトリウムを排泄することによって浮腫み解消にも繋がって体内の血流を促進し、冷えや肩こり、腰痛等の改善効果に期待があります。
造血作用
ユーグレナに含まれるクロロフィルは「緑の血液」と呼ばれることがあります。
人間の血液は赤血球の材料として鉄分が利用され、血液の殆どが鉄分で占められていますが、クロロフィルはマグネシウムを中心として結合された構造をしています。
クロロフィルは体内に入ると血液中の鉄と結合してヘモグロビンの色素となります。
この作用によって造血作用、血球増加作用があり、貧血を改善すると言われます。
ユーグレナには鉄分が含まれ、赤血球の材料となる上、ビタミンB12と葉酸は赤血球合成に関わります。
ユーグレナに含まれるビタミンCは非ヘム鉄をヘム鉄に還元する働きがある為、鉄分の吸収を促進します。
この為、ユーグレナには鉄欠乏性貧血や悪性貧血の予防や改善に期待があると言われます。
抗酸化作用
ユーグレナには抗酸化ビタミンであるビタミンCとビタミンE及びカロテン、ルテイン、ゼアキサンチンが含まれています。
ビタミンCはビタミンEの作用を引き出し、更に協力関係を持ちながら抗酸化作用を引き出し、活性酸素から細胞を守ります。
循環器疾患予防
血液中のコレステロールや中性脂肪は活性酸素によって酸化し、血管をもろくして傷付けやすくします。
抗酸化作用には血中コレステロールの酸化を抑制する為、過酸化脂質の生成を抑えることによって血管に傷が出来ることを防ぐ上、傷口からアテロームが形成し、血管が閉塞されるのを防ぎます。
その為、動脈硬化や心疾患、脳血管疾患などの循環器疾患予防に役立てることが言えます。
ユーグレナにはDHAやEPA等のオメガ3脂肪酸やリノール酸、リノレン酸、オレイン酸が含まれており、血液中のHDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らす作用があります。
βグルカンには血液中のLDLコレステロールを溶かして体外に排出する働きがあります。
ユーグレナにはこれらの作用によって脂質異常症や高血圧症の予防効果もあり、更に循環器疾患予防に良いとされます。
目のトラブル予防
ユーグレナには抗酸化作用のあるルテインとゼアキサンチンが含まれ、ルテインとゼアキサンチンには紫外線等の有害な光から目を守る働きがあります。
ルテイン、ゼアキサンチンは活性酸素を無害化し、黄斑部を守り視力低下や加齢性黄斑変性症、白内障等の目のトラブルを予防します。
ユーグレナには粘膜生成に関わるビタミンB2、ビタミンCも含まれます。
βカロテンは体内においてビタミンAに変換し、網膜細胞や光刺激反応に関わり、夜盲症の予防に役立ちます。
ビタミンB2やビタミンCが目の粘膜を強化することによってドライアイや涙目、充血、目の痒み、白内障から守ると言われます。
癌予防
ビタミンCにはNK細胞を活性化する働きがあると言われます。
ユーグレナにはβグルカンも含まれ、βグルカンには自らの免疫応答を高めることによって癌細胞を攻撃するという作用があると言われ、ユーグレナの持っている抗酸化作用と共に癌予防に期待が出来ると言われます。
老化防止、皮膚を若く保つ
ユーグレナは抗酸化作用によって紫外線から肌を守り、シミやしわ、たるみなどの肌トラブルを予防すると言われています。
ビタミンCにはシミやそばかすを目立たなくする作用がある上、コラーゲン生成にも関わっています。
皮膚の形成にはアミノ酸が大きく関わり、亜鉛や鉄分、ビタミンCと共に傷の治りを早めるのに役立ちます。
褥瘡やスキンテア等の皮膚の創傷治癒には栄養が大きく関わり、これらの栄養素が相互的に作用することによって治癒効果を発揮します。
骨形成
ユーグレナには骨や歯の成分となるカルシウム、リンとカルシウムを骨に定着させる働きのあるマグネシウムが含まれています。
そして骨芽細胞の生成に必要なビタミンK、身体を作る蛋白質、骨の形成に必要なコラーゲン生成に欠かせないビタミンC、鉄分も含まれています。
ユーグレナには骨形成に必要な栄養素が数多く含まれており、骨粗鬆症予防効果に期待があります。
また、お子様の成長のためには骨を成長させることも大事です。そして骨の栄養となるものを摂取すれば、怪我の治りを少しでも早めることにも繋がります。
出産トラブル予防
ユーグレナに含まれる亜鉛には円形脱毛症を予防する働きがあると言われており、男性にとって必要な栄養成分です。
亜鉛には男性ホルモンや精子、精液を生成する働きもあります。
精子を生成することによって男性由来の不妊症予防効果に期待があります。
ユーグレナに含まれる葉酸は核酸の合成に関わり、細胞分裂を正常することにより胎児が正常に成長出来るようにサポートします。
ユーグレナはこのような出産トラブル予防に役立てると言えます。
強いデトックス作用
ユーグレナに含まれるβグルカンは水溶性食物繊維の一種であり、マグネシウムとともに便の通りを促す為、ユーグレナには便秘解消や腸内環境改善に良い食品であると言えます。
更にクロロフィルにはダイオキシンや鉛、カドミウム等の有害物質や重金属を排出すると言われ、強力なデトックス効果に期待があります。
有害物質の排泄によって消臭効果をもたらします。
リラクゼーション
ユーグレナにはトリプトファン、炭水化物、ビタミンB6、鉄分、マグネシウムが含まれ、セロトニン生成に関わる栄養素が複数含まれています。
マグネシウムによって神経過敏を抑え、脳や神経機能を正常に保つビタミンB1もクロレラに含まれるので、イライラを抑えます。
鉄分は赤血球の材料に必要な成分であり、赤血球が作られてから寿命を迎える120日になると、一部がフェリチンとなって貯蔵され、トリプトファンがセロトニンの材料として使われるのに利用されます。
カルシウムには興奮抑制作用があり、ビタミンCにはストレスに抵抗する働きがあります。
更に早朝に日光浴をすることによって自律神経を整え、セロトニン生成を促します。
ユーグレナにはGABAも含まれセロトニン生成に必要な栄養成分とGABAの効能と相乗して、睡眠の質を高める、リラックス効果があると言えるのです。
注意点
ユーグレナを摂取する時に注意して欲しいのはワーファリン等の抗血栓薬を服用しているケースです。
ユーグレナに含まれるビタミンKが薬の作用を弱めてしまう為、一度に大量摂取することは避けておきましょう。
まとめ
ユーグレナについてまとめます。
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はビタミンやミネラルが豊富であることから、沢山の効能に期待があります。
但し、栄養成分が豊富なことから、これらの栄養素の過剰摂取障害を起こさないためにも、サプリメントから摂取する時は、1日の摂取量を守るようにしましょう。