ビーポーレンとは、ビー(蜂)とポーレン(花粉)のことであり、ミツバチが集めた花粉を巣に持ち帰る為に自らの分泌する酵素で団子状に固めたものです。
古代エジプト、中世のヨーロッパや中国などの各地で、民間療法に使われてきました。
アメリカでは先住民が「命の源」と呼んで宗教儀式で用いたと言われます。
現在ではヨーロッパやアメリカでポピュラーな自然食品です。
ヨーロッパでは栄養素が豊富なことから「パーフェクトフード」と呼ばれ、アメリカではビーポーレンを摂ることで花粉への耐性を作り、花粉症を予防する治療も行われています。
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ビーポーレンの栄養と健康効果
ビーポーレンはアミノ酸、必須脂肪酸、ビタミンB群、ビタミンE、ミネラル、葉酸など栄養成分が豊富です。
花粉そのものが生殖細胞なので生きる為の栄養が多く、更にミツバチは分泌する唾液酵素が栄養成分の効力を強化するのです。
ビーポーレンのパワーについてはまだ解明されていない事が多いそうですが、現在研究によって「前立腺肥大症の改善傾向」「花粉症対策」「抗酸化作用」の症状に効果が見られたとの報告があります。
前立腺肥大症予防の可能性
前立腺肥大症に改善については、メカニズムは解明されていませんが、ある研究所で前立腺肥大のある男性に、高濃度の花粉荷エキス群、低濃度の花粉荷エキス群、プラセボ群に分けて最大尿流量と残尿量を比較してみたところ、高濃度の花粉荷エキス群が摂取前よりも最大尿流量が増加したとの結果がみられました。
みつばちの花粉が前立腺肥大症予防に有用性があることが化学的に実証されています。
抗アレルギー
ビーポーレンが花粉症対策に効果的であるといったことが広まったのは、アメリカの医学博士が行った研究結果を発表されてからです。
研究報告によると、ビーポーレンが花粉症や喘息などアレルギー疾患の患者さんに対して、非常に高い確率で症状の改善効果があったと述べています。
これはビーポーレンに抗アレルギー作用があることが考えられており、痒み、炎症などのアレルギー症状を誘発する「ヒスタミンの過剰分泌」を抑制する働きがあると言われています。
花粉症の原因には食生活や生活習慣、環境等があり、アレルギーを発症しやすい人が増えていることも考えられます。
特に食事内容とアレルギー体質の関連性は大きく、かつての日本では少なかったアトピー性皮膚炎や花粉症の患者さんが急激に増加したのも食生活の乱れが大きな原因と言われています。
現在ではコンビニ食や加工食品、ファーストフード等の食の欧米化、外食に頼ることによって食生活の乱れが顕著になっています。
この食生活の乱れによって栄養の偏りをはじめ、食品添加物の摂取量増加により体質劣化等を招き、その結果、アレルギー体質に陥ってしまっています。
また、動物性蛋白質や動物性脂肪、白砂糖、トランス型脂肪酸をはじめとする身体に良くない油の摂取も体質劣化を招き、おまけに腸内環境まで悪化してしまう為、免疫力の低下を起こしてしまっているのでしょう。
ビーポーレンには免疫力を向上させる働きがあるのは、このようなアレルギー体質の改善によるものと、腸内環境改善効果もあることから、これらが相乗して免疫力アップに繋がっていると考えられます。
つまり、便秘や下痢、その他腸内環境改善による症状改善が期待されます。
抗酸化作用
ビーポーレンには抗酸化作用によるメラニン抑制力があると言われています。
花粉荷のエタノール抽出物についてルミノール発酵法を用いて抗酸化作用を測定したところ、全ての花粉荷に抗酸化作用が認められたという研究報告がなされています。
抗酸化力の強い花粉荷ほど、メラミンの生成抑制が強くなることが解明されているのです。
疲労回復、滋養強壮
ビーポーレンは栄養価が高いことから疲労回復や滋養強壮にも良いと言われています。
鉄分や葉酸、ビタミンB群、アミノ酸も豊富に含まれることから造血作用もあり貧血改善にも有効です。
1日あたりの目安摂取量及び注意点
ビーポーレンはハチミツ由来のほのかな甘みがありますが、ハチミツほどの甘さはありません。
ヨーグルトやサラダのトッピングにしたり、パンや焼き菓子に混ぜて作るといった使い方がお勧めです。1日小匙1杯から大匙1杯の量を継続して摂ると良いでしょう。
但し、ビーポーレンは1歳未満の乳幼児にはボツリヌス菌が発芽しやすく、乳幼児にはボツリヌス菌の繁殖を食い止めることから、命に危険性を与える為、禁忌となっています。
まとめ
ビーポーレンについてまとめます。
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ビーポーレンには上記のような効能が期待されていますが、まだまだ解明されていない部分もあります。