桃はバラ科の植物であり、7~8月にかけてが旬となります。
桃の原産は中国と言われますが、日本では弥生時代から食されていたそうです。
桃には白桃と黄桃があり、いずれもビタミンEが豊富に含まれています。
桃は果肉だけではなく、種や蕾、葉は薬効効果があることからこれらも利用されているのです。
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桃の栄養
桃は特に栄養素が突出して多いわけではありませんが、果肉には数多くの栄養素が含まれ、種、蕾、葉からの健康効果にも期待があります。
桃に含まれている栄養素は、ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、カリウム、マグネシウム、鉄分、銅、マンガン、カテキン、タンニン、クエン酸、食物繊維含まれます。
白桃にはフラボノイドが含まれています。
このような栄養組成から、次の健康効果に期待があります。
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腸内環境改善
桃は水っぽいようで食物繊維が豊富に含まれます。
不溶性食物繊維より水溶性食物繊維の方が豊富に含まれ、ペクチンが含まれています。
水溶性食物繊維は善玉菌の餌となり、不溶性食物繊維と協力することによって善玉菌を増やします。
短鎖脂肪酸と摂取すると水溶性食物繊維によって短鎖脂肪酸を生み出しやすくなり、腸内を弱酸性に保ちます。
水溶性食物繊維、マグネシウムは腸管内の老廃物に水分を含ませて排出を促します。
不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促し、老廃物を排出させます。
老化防止、美白
桃には抗酸化作用のあるビタミンC、ビタミンE、タンニン、カテキン、フラボノイドが含まれます。
抗酸化作用には紫外線から肌を守り、シミやしわを予防する役目があります。
ビタミンCには一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあります。
ビタミンC、ナイアシン、鉄分はコラーゲン生成に関わります。
ビタミンEはビタミンの中で一番抗酸化作用がありますが、抗酸化作用としての力を使い果たしてしまうとその力を発揮することが出来なくなります。
桃に含まれるビタミンCがビタミンEの再生を図るため、桃は以外にも抗酸化力のある食品なのです。
桃には食物繊維やマグネシウムが含まれることから、腸内環境改善によって老廃物を排泄し、肌のトラブルの予防や改善を図ります。
その為、桃は美肌効果に期待があります。
循環器疾患予防
桃には抗酸化作用があることから、心疾患や脳血管疾患等の循環器疾患の予防に良い食品と言えます。
体内に活性酸素が大量産生されると、血液中の中性脂肪やLDLコレステロールは酸化されやすくなります。
抗酸化作用によって活性酸素の作用を抑制すると、血液の酸化を防ぐため、血管が傷ぐことや、血栓の形成、動脈硬化を予防することに繋がります。
循環器疾患予防にはフラボノイドが大きく関わります。
フラボノイドはこれらの働きとともに、血管を強化し、血流を促進します。
また、ナイアシンは多くの血管障害に有効であり、頭痛、黒内障、脳血管性攣縮、末梢攣縮症候群等に効くと言われます。
ナイアシンは脂質異常症の改善にも期待があり、中性脂肪やLDLコレステロールを下げるとともに、脂質蛋白を減らしてHDLコレステロールを増やします。
ナイアシンには抗炎症があり、心血管性のトラブルに重要な役割を担うと言われます。
ビタミンEは血小板を凝縮することによって血栓症を予防し、血圧を正常化することが指摘されています。
桃にはカリウムが含まれることから、血液中の余分なナトリウムを排出して血圧を正常に保つことによっても循環器疾患のリスクを下げます。
生活習慣病予防
桃には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維が含まれていることから、糖尿病等の生活習慣病予防に期待があります。
不溶性食物繊維は、腸管からの余分な糖の吸収を抑制します。
水溶性食物繊維は血液中の糖分、中性脂肪、LDLコレステロールが過剰になると、体外に排出させます。
食物繊維の働きによって血糖値が調整されることから、糖尿病、脂質異常症、肥満の予防に期待があります。
ナイアシンには血糖値、耐糖能、インスリンへの影響を与える可能性があることが示唆さされています。
冷え、浮腫みの解消
桃は、カリウムが含まれることから体内の余分なナトリウムを排出させます。
ナトリウムと水分が一緒に排出されると、浮腫みの解消に繋がります。
ビタミンEは血管トラブルの解消とともに血管を広げ、血流を促します。
全身に血液が流れると、冷えや肩凝り、腰痛等の改善が期待されます。
また、血液の流れが円滑になると栄養素の運搬もなされるため、このようなことからも浮腫みの解消や予防に良いと言えます。
免疫力アップ
桃に含まれるビタミンCは、好中球の働きを強化させます。
高ウィルス蛋白質での細胞強化、NK細胞の活性化を支える上に、ビタミンCは粘膜形成にも関わります。
その為、風邪等の感染症予防に良いと言えます。
また、抗酸化作用があることからも、癌予防に期待があります。
そしてクエン酸は癌治療効果で注目を集めています。
疲労抑制
桃に含まれるクエン酸は、エネルギー代謝を正常に行うことをサポートすることから、披露抑制に良いと言われます。
解糖系やクエン酸回路におけるエネルギー代謝ではマグネシウムが補酵素として利用されます。
また、ナイアシンもエネルギー代謝の補酵素として利用されます。
ストレスケア
桃にはセロトニン生成に必要な糖分、ナイアシン、鉄分、マグネシウムが含まれます。
ビタミンCは副腎皮質ホルモンが生成されるときに補酵素として利用されます。
このようなことから、ビタミンCはストレスに対する抵抗性を高めます。
マグネシウムには興奮抑制作用があるとともに、GABAの働きを持続させます。
種の健康効果
桃の種は「桃仁」という白い部分が生薬として利用されています。
この部分が血流促進、婦人科系トラブルの解消、便秘解消に良いと言われます。
また、桃等のバラ科の植物にはアミグダリンが含まれ、特に種の部分に豊富に含まれています。
アミグダリンは血液をアルカリ性に傾ける働きとともに、癌細胞を死滅させると言われています。
一方、アミグダリンは毒性もあるため、摂取量は1~2個程度に留めておきましょう。
桃の種は子宮を収縮させる作用があるため、妊娠中の場合は避けておきます。
乳児へのトラブルを防ぐためにも、授乳中も摂取は避けておきましょう。
蕾の健康効果
桃の蕾にはケンフェロール、クマリン、ナリンゲニンが含まれます。
その為、肥満予防、免疫力アップ、循環器疾患予防、アルツハイマー型認知症予防、抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用等に期待があります。
葉の健康効果
桃の葉は薬草として利用されます。
外用薬として、あせもや湿疹、肌荒れ等の皮膚トラブルの改善に使用されています。
お茶として飲用する場合は、血流促進、整腸作用、生理痛緩和等の作用があります。
注意点
桃には様々な健康効果に期待がありますが、食べ過ぎれば果糖の過剰摂取になります。
果糖の摂り過ぎは中性脂肪を増やすことになり、脂質異常症や脂肪肝の原因となります。
まとめ
桃の健康効果についてまとめます。
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桃は、果肉以外にも様々な摂取方法があります。
桃は1日あたり1個が適量です。