コレウスは、インドやネパール、タイの山岳地帯に自生するシソ科の常緑多年草、コレウスフォルスコリの根を用いたものであり、根の抽出物をフォースリーンと呼びます。
インドでは伝統的にピクルスを食用としています。
伝統医学では、狭心症、喘息、気管支炎、皮膚炎、排尿痛、不眠、引きつけ等に効果があると言われています。根には、ジテルペン化合物であるフォルスコリンが含まれています。
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コレウスの働き
コレウスには以下のような働きがあると言われます。
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血圧降下
フォルスコリンは細胞膜表面に存在するβ受容体を介さずにアデニーズサイクラーゼを活性化して細胞内のcAMP(環状アデノシンリン酸)の産生を増加させます。
cAMPが増加すると、気管支や血管の平滑筋が弛緩され、気管支拡張や血圧の低下が認められると言われます。
ダイエット効果
フォルスコリンは白色脂肪細胞や褐色脂肪細胞のcAMPレベルを高めて、脂肪の燃焼を高めると同時に、甲状腺ホルモンを刺激して基礎代謝量を上げる作用があることが指摘されています。
この為、フォルスコリンにはダイエット効果があるとして注目されています。
根に含まれるコレウスEIという成分には、糖質の消化酵素であるαアミラーゼやαグルコシターゼ、脂肪の消化酵素を阻害することが認められており、ダイエット素材として欧米では利用されています。
体質改善
一方、フォルスコリンには、cAMPを介してテストステロン生成を促進し、筋肉に対してアナボリックという筋肉合成及び筋肉成長促進作用が知られており、アスリートやボディビルダーに注目されています。
また、アナボリックには脂肪燃焼しやすい体質を作る働きもある為、痩せ体質を作る働きがあることが言えます。
アレルギー疾患等その他
フォルスコリンには脂肪細胞からヒスタミン遊離を抑制する働きや、血小板凝集作用があると言われます。
喘息や蕁麻疹等のアレルギー疾患、心不全や高血圧、月経痛にも活用されているとのことです。
点眼薬として
フォルスコリンは点眼薬としても利用されています。
点眼薬として緑内障を改善する働きがあると言われます。
副作用
現在、コレウスフォルスコリやフォルスコリンの安全性に関した充分な検討はされていないようです。特に副作用についての報告もありません。
ただし、体質や健康状態によっては下痢などの症状を起こすが場合があります。体質的に合わない場合もありますが、サプリメントには他の栄養成分と調合して作られている場合があり、他の成分が原因となって副作用のような症状が起こる場合もあります。
摂取上の注意点
フォルスコリンには血圧を下げる作用があるため、低血圧による眩暈や吐き気を引き起こす場合もあります。
このような症状を起こさない為にも、サプリメントの用法及び用量は守って頂く必要があります。
また、高血圧薬の服用、緑内障薬の処方、心疾患治療、妊娠中及び授乳中の方、低血圧の場合は摂取を控えた方が安全でしょう。
まとめ
フォルスコリンについてまとめます。
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ダイエット効果や痩せて異質を作るコレウスですが、基本はバランスの取れた食事、生活習慣を実践することです。
ファーストフード等の高カロリー食、清涼飲料水の常時摂取をしたところで、サプリメントによるダイエット効果は期待できないでしょう。
効果がないと言って大量摂取してしまっては過剰摂取障害を引き起こすことがあります。
あくまでもサプリメントは補助的に活用することです。