イチョウ葉は、日本からヨーロッパへ渡り、1960年代にドイツでイチョウ葉エキスとして開発されました。
イチョウ葉エキスとはイチョウの葉を乾燥させ、アルコールで有効成分を抽出したものです。
イチョウは生命力がとても強く、約2憶5千年も前から地球上に存在していたと言われています。
現在海外では認知症や記憶障害、耳鳴り、眩暈などを改善する医薬品として扱われています。
日本では法律によりイチョウ葉エキスはサプリメントとして流通しています。
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イチョウ葉エキスの働き
イチョウ葉にはフラボノイドとギンコライトの2つの成分が注目されています。
イチョウ葉エキスの作用には次のものが挙げられます。
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フラボノイドの働き
イチョウ葉エキスの注目されている成分の一つのフラボノイドには以下のような働きがあります。
抗酸化作用
フラボノイドは、抗酸化作用によって活性酸素を除去し、過酸化脂質の生成を抑えます。
活性酸素は紫外線やストレスによって体内に沢山発生し、大量に発生すると細胞を傷付け、老化を早めるとともに癌や生活習慣病を引き起こすと言われています。
抗酸化作用により癌や生活習慣病の予防及びアンチエイジングに効果が期待されるのです。
認知症予防
フラボノイドは認知症の予防に良いとされています。
フラボノイドの抗酸化作用は脳の老化を防ぎ、血液を固まりにくくすることにより、脳への血流増加、神経伝達物質の働きの調整及び改善を図ります。
脳血管性認知症やアルツハイマー型認知症の症状の緩和や予防にも役立っていると言われています。
血栓予防
フラボノイドは血小板活性化因子を抑え、血栓を出来にくくして血液をさらさらにする働きがあります。
血液がさらさらになることによって、血流促進作用が働き、末梢動脈疾患による痛みや痺れを緩和すると言われています。
血小板活性化因子抑制効果は、アトピー、喘息、花粉症などの症状の改善に有効的とも言われています。
また、血流改善によって高血圧や冷え性、肩こりや眩暈などの症状の改善効果が期待されます。
血管強化
フラボノイドには血管強化作用がある為、糖尿病性網膜症の色認識の改善効果に期待があります。
高血糖が続くと毛細血管が傷つきやすくなります。
目の網膜は毛細血管が沢山通る場所であり、毛細血管が傷つくことにより出血を起こしたり、色認識の働きが悪くなり、視力低下を招き、最悪の場合は失明に至ってしまいます。
フラボノイドは血管強化作用によって、このような症状から身を守ってくれます。
ギンコライド
イチョウ特有のテルペノイドのギンコライドは、植物の中ではイチョウにしか含まれていない貴重な成分です。
ギンコライドには活性酸素などの有害物質から脳細胞を守る、記憶力や集中力を高める働きがあります。ギンコライドの脳細胞を守る作用は認知症の予防や改善にも期待があるのです。
アレルギー
一方、イチョウ葉にはアレルギー物質であるギンコール酸という成分が含まれています。
ギンコール酸は生の葉や生の実を食べると重いアレルギー症状が現れるので、絶対に生で食べてはいけません。
イチョウ葉エキスとして摂取するには、必ずイチョウ葉エキスとしてギンコール酸を除去しなければならないのです。
1日あたりの目安摂取量及び注意点
イチョウ葉エキスの1日あたりの目安摂取量は120~240㎎と言われています。
過剰摂取に注意
過剰摂取してしまうと、頭痛や胃腸障害、下痢の症状を起こす可能性があるのです。
薬物療法を行っている時
イチョウ葉エキスは血小板活性因子抑制効果によって、ワーファリンやアスピリンなどの薬剤やインスリンなどを飲み合わせている場合は注意が必要です。
薬を服用中の方は主治医に相談し、的確な指示を受けることをお勧めします。
まとめ
イチョウ葉エキスの働きについてまとめます。
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イチョウ葉エキスを選ぶ目安は、(財)日本健康・栄養食品協会が安心して利用できる「健康補助食品」として認められたものだけに表示を許可しているマークであるJHFAマークがあるサプリメントや健康食品を選びましょう。