脂質異常症改善効果に期待のモナコリンKが注目の「紅麹 」

紅麹は2000年以上前から中国の伝統的な健康食品として珍重されてきました。

中国の「本草網目」には、紅麹は消化を助け、血の巡りを円滑にする働きがり、内臓強化の効能がある為、漢方薬として利用されていました。

日本において紅麹はもともとは「豆腐よう」の材料、天然の食用色素として使われていましたが、1980年以降にコレステロールの過剰な合成を抑えることが発見されるとともに様々な効能が判明されました。





 

紅麹の働き

紅麹には主に次のような働きがあると言われます。

  • 脂質異常症予防
  • 交感神経抑制作用…等

 

脂質異常症予防

紅麹の代表的な働きとしてLDLコレステロール、総コレステロール、中性脂肪を下げるとともにHDLコレステロールを上昇させる働きがあることが判明されています。

紅麹にはモナコリンKというコレステロール合成阻害物質が含まれています。モナコリンKは肝臓においてHNG-CoA酵素によってコレステロール合成量がコントロールされているからです。

脂質異常症への働きはモナコリンKの他に、紅麹に含まれるβ-シトステロール、カンペステロール、フラボノイド類も関わ和っており、モナコリンKと共に相互的に働きかけて血中コレステロールのコントロールを行っています。

モナコリンKはコレステロール改善の為の医薬品として開発されていますが、食品として摂取する場合は医薬品と違って効果が強く出過ぎることはありません。

 

交感神経抑制作用

紅麹にはGABAが含まれています。

GABAには交感神経を抑制する働きがある為、アドレナリンの分泌を抑え、リラックス効果を得られます。

このリラックス効果は血圧を正常に調整する働きがあります。

また、GABAの興奮抑制作用によって質の良い睡眠を得られるでしょう。

 

その他

紅麹にはこれらの働きの他、血の巡りを良くする働き、内臓強化、癌予防などの効果も確認されています。

紅麹は味噌や清酒、酢の醸造に用いられております。

 

副作用

特に副作用の報告はありませんが、サプリメントで摂取する場合は使用量を守ることです。

また、服用中の薬がある場合は、主治医に相談することをお勧めします。

 

LDLコレステロールの上昇の原因は食事だけとは限らない

実はコレステロール値上昇の危険は、いくら食事に気を付けても増加してしまう場合があります。コレステロール値上昇の原因はコレステロールを多く含む食品の食べ過ぎによると一般的には言われます。

このようなケースも否めませんが、脂質異常症予防の為に食事を気を付けても、コレステロール値が高い場合があります。

これだけ食事に気を付けているのに何故?と思うところです。

これには、体質による影響もあります。

コレステロールは食事摂取によって増える場合と、体内で合成される場合があります。

この体内で合成するものは体質によって左右される為、正しい食習慣を心がけても異常値を呈してしまう場合があります。

コレステロール値が上がる原因は性別によって様々です。

男性の場合は40代を過ぎると生活習慣病の問題が身体に現れてきます。

女性の場合は40代~50代、いわゆる「更年期」となると「エストロゲン」という女性ホルモンが減少し始めます。このエストロゲンは高血圧症や脂質異常症等の生活習慣病から身体を守る働きがあり、悪玉コレステロールの代謝を促す働きもエストロゲンの作用の一つとなっています。

閉経が近づくにつれて女性ホルモンのバランスが乱れることによってエストロゲンの分泌が減少し、LDLコレステロール値上昇を呈してしまいます。

更年期障害だからと言って油断してしまうと、やがては脂質異常症を起こしてしまい、動脈硬化を経て心疾患や脳血管疾患に至るリスクが上がります。

体質的にLDLコレステロールや中性脂肪が上がってしまう場合は、サプリメントを活用して予防に努めると良いでしょう。

 

まとめ

紅麹の効能についてまとめます。

  • 脂質異常症予防
  • 交感神経抑制作用…等

基本はバランスの整った食事です。

それでも必要な栄養成分が満たされないのであれば、サプリメントを活用しても良いですが、サプリメントはあくまでも補助的に使うことを意識しましょう。

 
栄養相談、サポート詳細
 

関連記事

最近の記事

  1. 低脂質でエネルギー、蛋白質の摂取源「レンズ豆」

  2. 原因不明の蕁麻疹…それはダニアレルギーの可能性がある

  3. 煮込み料理に用いられる「セロリ」は葉っぱから豊富な栄養を摂ることが出来る