リコピンはトマト、スイカ、ピンクグレープフルーツ、アスパラ、人参、パパイヤ、グアバ等に含まれるカロテノイドであり、野菜や果物に多く含まれます。但し、同じ赤色の食品でもいちごやサクランボには含まれていません。
リコピンのカロテノイドは脂溶性ですがビタミン作用はなく、赤色のファイトケミカルの一つとなります。
リコピンには強い抗酸化作用が優れており、βカロテンの2倍、ビタミンEの100倍もの抗酸化作用があると言われます。リコピンの効用は抗酸化作用によって発揮されると言っても良いでしょう。
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リコピンの働き
リコピンは次の効能に期待があります。
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脳梗塞予防
抗酸化作用には血液中のコレステロールが活性酸素によって過酸化脂質になることを防ぎ、血管壁が傷つくことによって動脈硬化や心疾患、脳血管疾患等の循環器疾患予防効果があると言われています。
抗酸化作用には免疫力増強作用によって癌予防効果を得られることに期待があります。
前立腺癌予防
リコピンは体内では精巣に多く存在しています。
活性酸素は精子のDNAを痛めてしまいます。
リコピンの抗酸化作用には活性酸素による精子へのダメージを抑制すると言われます。
リコピンには癌細胞の働きを抑える作用があると言われ、前立腺癌予防効果が世界的に示唆されています。
皮膚や髪を美しくする
抗酸化作用には紫外線から肌を守る働きがあり、紫外線から肌を守ることによってシミやしわを防ぎ、老化防止に役立つことが言えます。
リコピンには皮膚の成長を促す働きもある為、肌荒れにも良いとされています。
この老化防止作用は髪にも有効と言われます。
加齢性黄斑変性症予防
リコピンはルテインやゼアキサンチンと同様に活性酸素による水晶体の酸化を抑制することによって白内障を予防し、紫外線によるダメージから目を守ることによって加齢性黄斑変性症の予防に役立つと言われます。
認知症予防
リコピンの抗酸化作用には炎症を抑える作用があり、これによって脳内の炎症物質の産生を抑えると言われます。
脳細胞のダメージを最小限に抑えることによって脳細胞を健康に保つため、記憶障害やアルツハイマー型認知症の予防に良いことが最近知られるようになっています。
アルツハイマー型認知症の効能を得られるには、リコピン単独で摂取するよりも、オメガ3脂肪酸とイチョウ葉エキスをセットで摂取した方が確実であると考えられます。
骨を丈夫に保つ
リコピンの抗酸化作用には骨吸収を抑制することによって骨密度低下を予防することが知られています。
抗酸化作用によって骨吸収を抑制するとともに、骨量増加の働きもあると言われ、酸化ストレスの軽減が寄与していることが示唆されているそうです。
注意点及び1日あたりの目安摂取量
リコピンは過剰摂取によってアレルギー症状や胃の不調及び不快感、皮膚の変色、低血圧等の症状を呈する場合があるそうです。
1日あたりの目安摂取量は15mgが適切とされています。
まとめ
リコピンの働きについてまとめます。
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第7の栄養素のファイトケミカルの一つであるリコピンには様々な効能に期待があります。
ファイトケミカルは複数のものを取り入れ、リコピンもそのうちの一つとして活用していきましょう。