料理の色を映える「パプリカ」は肌をも美しくする

パプリカはビタミンCの含有量が非常に多く、その含有量はビタミンCが豊富と言われているゴーヤや緑ピーマンの含有量を遥かに上回ります。

パプリカのビタミンCは熱で壊れない上に、抗酸化成分も豊富です。

パプリカは色鮮やかなことから、料理の色合いも美しくしますが、食べたあなたの肌も美しく若返らせることに期待があるでしょう。






 

パプリカの栄養と期待する効能

パプリカはナス科のトウガラシ属の多年草で、中南米を原産としています。

パプリカはカラーピーマンの一種であり、日本で流通しているものや赤や黄色、橙色が主ですが、紫色、茶色、緑色、白、黒の8種があります。

また、肉厚で辛みがなく甘さがあることから「アマトウガラシ」と呼ばれることもあります。

パプリカは、ビタミンC、βカロテン、ビタミンE、カリウム、葉酸が豊富に含まれています。パプリカは色によってそれぞれが持つファイトケミカルの効能がありますが、ビタミンやカリウムの含有量はどの色のものでも共通して豊富に含まれています。

パプリカの一番期待するところは「美肌効果」ですが、パプリカを食べるメリットには次のものが挙げられます。

  • 美肌効果
  • 循環器疾患予防
  • 癌予防
  • 粘膜保持
  • 目のトラブル予防
  • 貧血予防
  • 血流改善
  • 胎児の正常な成長
  • 薄毛対策

 

美容効果に関わる栄養成分が豊富

パプリカは野菜の中でもビタミンCが突出して多く含まれ、100gあたりの含有量が赤パプリカで170ng、黄パプリカで150mgであり、その含有量はビタミンCが豊富に含まれていると言われる緑ピーマンやゴーヤの76mgより遥かに上回ります。

パプリカにはβカロテン、ビタミンC、ビタミンEと抗酸化ビタミンが含まれており、βカロテンは体内ではプロビタミンAとしてビタミンAの効能を発揮します。

赤パプリカにはリコピン、橙パプリカにはゼアキサンチン、黄パプリカにはルテインが含まれており、これらにも抗酸化作用があります。

抗酸化作用と言えば、紫外線から肌を守ることで知られています。

赤パプリカには特にβカロテン及びカプサイシンが含まれ、強い抗酸化作用がある為、紫外線のダメージによるシミやしわ、たるみを予防し、老化防止に役立つと言われます。

パプリカにはビタミンEが含まれ、ビタミンCがビタミンEの再生を図ります。

ビタミンCにはシミの原因となるメラニンに直接働きかけたり、メラニンを作る酵素チロシナーゼを抑制する働きがあるとのことです。

その為、シミやそばかすを目立たなくすると言われます。

ビタミンCはコラーゲンの生成に関わります。

ビタミンCにはこのように美肌効果に期待のある栄養素ですが、熱に弱いという欠点もあります。

しかし、パプリカのビタミンCはビタミンPによって熱損失から守られています。

パプリカから美肌効果を得るには、蛋白質や良質な脂質も摂ることが前提となります。

 

循環器疾患予防

抗酸化作用には血液中のコレステロールが活性酸素によって過酸化脂質になることを防ぎ、血管壁が傷つくことによって動脈硬化や心疾患、脳血管疾患等の循環器疾患予防効果があると言われています。

 

癌予防

抗酸化作用には免疫力増強作用及びビタミンCの持つNK細胞の活性化促進作用によって癌予防効果を得られることに期待があります。

赤いパプリカのファイトケミカルであるカプサイシンにも癌予防効果が見られることから、特に赤パプリカは抗癌作用に更に期待出来ると言えます。

赤パプリカに含まれるリコピンは前立腺癌予防効果があることで知られています。


 

粘膜保持

パプリカにはβカロテンはビタミンCによる粘膜保持機能があると言われます。

粘膜を保持することによって口腔内や喉、肺の粘膜を保護し、口内炎や風邪等のウィルスによる感染症の予防に役立てます。




 

目のトラブル予防

βカロテン、ビタミンCの粘膜保護機能及び、βカロテンによる網膜細胞保護作用に加え、黄パプリカにはルテイン、橙のパプリカにはゼアキサンチンが含まれています。

これらの効能がドライアイや角膜乾燥症及び白内障や加齢性黄斑変性症等の目のトラブルの予防に良いと言われます。


 

貧血予防

ビタミンCには非ヘム鉄をヘム鉄に還元することによって鉄分の吸収を促す働きがあると言われます。

葉酸には赤血球の生成に関与し、ビタミンEには赤血球の破壊を防ぐ作用があると言われます。

その為、貧血予防や改善にパプリカが役立つことが言えます。

 

血流促進

パプリカにはカリウムが含まれている為、血液中の余分なナトリウムを排泄して電解質の均衡を図り、血圧を正常な状態に調整する働きがあると言われます。

その為、血流が改善されるとともに冷え性改善効果に期待出来ます。

ビタミンEにも冷え性改善効果があると言われ、血流改善によって肩こりや腰痛などの緩和に繋がることに期待があると言えます。

赤パプリカに含まれるカプサイシンにも冷え性改善や血流改善効果がある為、パプリカの中でも赤パプリカはこれらの働きに更に効果的であることが言えます。


 

胎児の正常な成長をサポート

葉酸には細胞分裂を正常にする働きがある為、胎児の成長に必要不可欠です。

その為、葉酸摂取の観点からも、妊娠中の方にパプリカはお勧めの食材であることが言えます。

 

薄毛対策

黄色いパプリカにはピラジンという苦み成分が含まれます。この成分は男性の薄毛予防に有効的と言われています。

パプリカは脂溶性ビタミンが含まれることから油と一緒に摂取すると吸収力がアップします。

ビタミンCは水に溶けだしやすく熱に弱いですが、パプリカにはビタミンPも含まれています。

 

パプリカのビタミンCは熱による損失が殆どない

このビタミンPがビタミンCを熱による損失を防ぐ為、加熱してもビタミンCの効能が得られると言われます。

つまり、加熱しても豊富に含まれるビタミンCを摂取出来る為、ビタミンCの効能を殆ど得られると言っても良いでしょう。

 

まとめ

パプリカを食べるメリットについて最後にまとめます。

  • 美肌効果
  • 循環器疾患予防
  • 癌予防
  • 粘膜保持
  • 目のトラブル予防
  • 貧血予防
  • 血流改善
  • 胎児の正常な成長
  • 薄毛対策

美容効果に期待のあるパプリカは、癌を始めとする疾病予防に期待が出来ます。

値段も手頃で料理における汎用性もあるので、炒め物からサラダ、ホイル焼き、パスタとありとあらゆる場面で活用出来ます。

但し、美容効果があるからといって大量購入して買い占めることのないようにしましょう。

 
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