お酢は日本の伝統発酵調味料の一つであり、様々な健康効果が知られています。
お酢は人類にとって最古の調味料と言われています。
その時代は紀元前数千年にも遡ります。
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お酢の製造方法
お酢の製造方法には「静置法」と「連続法」の二種類があります。
静置法
静置法は伝統的な製法です。
米から作られる場合は、米を蒸して麹菌と水を加え、糖化、アルコール発酵、酢酸発酵を同時進行して製造します。
果物の場合は、アルコール発酵と酢酸発酵が同時進行される行程にて製造されます。
製造には月日をかけ、中には長期間熟成して製造されるものもあります。
この方法で製造されたお酢は、自然な対流によって作られるので、色が琥珀色に仕上がりコクや旨味が強く現れます。
連続法
連続法は原料となるアルコールに空気を送り込み、液の表面、内部に強制的に酢酸発酵をさせて製造する方法です。
大量生産向けに作られた製造方法であり、味は蛋白で値段も安価です。
お酢の種類
酢には穀物酢、米酢、黒米酢、リンゴ酢、梅酢、もろみ酢、ワインビネガー、バルサミコ酢、モルトビネガーがあります。
穀物酢とは小麦やとうもろこし、米など複数の材料をブレンドしたものから製造される酢です。
米酢は白米を原料として作られます。
黒米酢は玄米を原料とし、発酵、熟成によって褐色した酢を言います。
しかし、黒米酢の中には着色したものもあるので、安い商品には注意した方が良いでしょう。
リンゴ酢はリンゴを発酵して作られます。
他の酢より酸味が控えめで甘味があります。
梅酢は梅干を漬ける時に出来るものです。酢酸が含まれないものの梅の栄養成分が含まれます。
もろみ酢はもろみから作られる沖縄の特産品のお酢であり、酸味がまろやかです。
ワインビネガーは果実酢の一つであり、ブドウ糖を発酵させ、更に酢酸菌を加えて発酵させて作られます。
バルサミコ酢もブドウを原料として作られます。製造方法がワインビネガーと異なり、木樽で長期熟成することによって製造されます。
モルトビネガーは大麦を原料として製造されるビネガーです。独特の風味と香りがあり、琥珀色をしています。
お酢の健康効果
お酢には次の健康効果があると言われます。
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お酢にはアミノ酸、酢酸、クエン酸が含まれます。
酢酸には脂肪燃焼を促進することから、肥満、脂質異常症予防に期待があります。
クエン酸は乳酸の生成を抑制することから疲労回復に良いと言われます。
また、酸性であることから、アルカリに傾いた身体のPHの均衡を図ることからも、疲労回復に良いと言えます。
酢酸は胃や腸を刺激して、胃酸分泌を促進し、蠕動運動を促します。
ただし、沢山摂ると胃に刺激を与えてしまいます。
そして、酢は短鎖脂肪酸の一つです。
短鎖脂肪酸は水溶性食物繊維と一緒に摂ることによって腸管内を善玉菌優位にさせます。
腸内環境が改善されると、便秘の解消や免疫力のアップ、肥満予防等、様々な健康効果を享受出来ることに期待があります。
発酵食品という側面からも、善玉菌の摂取源となり、シンバイオティクスとしての効果にも期待があります。
但し、梅酢、もろみ酢には酢酸が含まれていません。
注意点
お酢は健康効果が盛沢山ですが、刺激の強い食品です。
お酢を現役のままで摂れば胃を刺激してしまいます。
店頭には様々な種類のお酢ドリンクが売られています。
お酢が身体に良いからといっても、砂糖や果糖ブドウ糖液糖、着色料が使用されているものは、これらの原材料によって身体に弊害をもたらしてしまいます。
まとめ
お酢には生活習慣病予防は消化機能の向上、腸内環境改善などの健康効果が知られています。
それぞれのお酢の健康効果を享受するには、原材料や製造方法を確認した上で良質なものを選びましょう。