レンズ豆はメソポタミア地域を起源とし、その後、エジプト、ギリシャ、ローマへと伝来されました。
レンズ豆はその名のとおり凸レンズのように中央に膨らみがあり扁平な形をしています。
レンズ豆の表皮は褐色、緑褐色、褐色等があり、グリーン、褐色、赤の種類があります。
実を言うとレンズの由来はこのレンズ豆が由来となって、現在当たり前のようにレンズと呼ばれています。
レンズ豆は現在主にインド、トルコ、カナダで生産されています。
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レンズ豆の栄養
レンズ豆は100gあたりのエネルギー、蛋白質の含有量はひよこ豆とそれほど変わりませんが、脂質含有量が100gあたり1.2gと低脂質です。
ビタミンB群、葉酸、カルシウム、マグネシウム、鉄分、食物繊維、レクチンが含まれます。
レンズ豆には以下のような健康効果に期待があります。
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エネルギー代謝
レンズ豆はエネルギー、蛋白質及びビタミンB群が含まれることから、摂取したエネルギーがビタミンB群によって利用されます。
エネルギー消費は嫌気的条件下においてグルコースが利用されます。
その後、有酸素運動にて好気的条件下においてTCAサイクルにてエネルギー代謝が行われます。
TCAサイクルは炭水化物、脂質、蛋白質の合流経路であり、これらの相互変換に関わります。
ここでビタミンB群によって主なエネルギー源となっている三大栄養素の代謝が行われる為、疲労を抑制しながら、エネルギー消費によって余分なエネルギーが体脂肪として蓄積される事を防ぎつつ、体脂肪を燃焼していきます。
レンズ豆は必須アミノ酸全てを含みますが、メチオニンの含有量が低めなので、大豆や魚介等の他の蛋白源と一緒に摂るとアミノ酸スコアを上げられます。
蛋白質の代謝に関わる
レンズ豆は蛋白質が多めに含まれ、ビタミンB6が含まれており、筋蛋白合成にも関わります。
筋肉量を増やすことはお子様の成長や高齢者のサルコペニアフレイル予防にも役立つ食品であると言えます。
筋肉の割合を増やすことによって体脂肪率を減らし、その結果、有酸素運動によるダイエット効果を得られやすい身体作りにも期待があります。
骨密度低下予防
レンズ豆にはカルシウム、マグネシウムが含まれます。
カルシウムは骨や歯の材料となり、マグネシウムはカルシウムを骨に定着させる働きがあります。
その為、お子様の成長に役立つ上、閉経期の女性や高齢者の骨密度低下の予防に役立てると言えます。
ストレスケア
蛋白質には神経伝達物質の合成にも関わります。
ビタミンB6もセロトニン、ドーパミン、GABA、アドレナリン等の神経伝達物質の合成に関わります。
カルシウムには興奮抑制作用があると言われます。
炭水化物、トリプトファン、ビタミンB6,マグネシウム、鉄分はセロトニン生成に携わります。
有酸素運動や日光浴を取り入れることによってリラクゼーション効果を高めることに期待があります。
妊娠の成立
レンズ豆には鉄分、カルシウム、葉酸が含まれることから妊娠中の方に必要な食品であることが言えます。
鉄分やカルシウムは胎児の身体を作るのに必要な栄養素です。
これらが不足することによって母体の栄養が胎児に吸収されてしまい、貧血、骨や歯が弱くなる原因となってしまいます。
但し、鉄分やカルシウムを過剰摂取してしまうと葉酸の吸収を抑えてしまう為、栄養バランスの摂れた食事を摂ることを心掛けます。
葉酸は核酸の合成に関わり、胎児の正常な成長を促します。
腸内環境改善
レンズ豆には食物繊維が豊富に含まれ、食物繊維が善玉菌の餌となって腸内環境改善を図ることに役立てると言えます。
また、食物繊維によって腸の蠕動運動が促され、更に便のかさを増すことから、腸内に溜まった老廃物や有害物の排泄を促すと言われます。
腸内環境改善によって排便コントロール状態を改善し、免疫力増強、太りやすい体質の改善、美肌効果等に期待があります。
注意点
レンズ豆の摂取の際は以下のことに注意しましょう。
レクチンによる腹部膨満感
レンズ豆にはレクチンが含まれ、生の状態で摂取した場合、腹部膨満感やお腹を壊すと言われます。
ただ、レンズ豆を生で食べることは通常有り得ないことなので、レクチンによる害の心配は滅多にないでしょう。
腸管トラブル
レンズ豆は非常に食物繊維が多く、腸内環境改善に役立てる食品と言えますが、腸閉塞に罹っている場合も摂取を控えます。
腸閉塞によって腸管のつまりや狭窄が見られる場合、神経障害によって腸の動きが鈍くなっている症状が見られる時は過剰摂取に注意しましょう。
まとめ
レンズ豆についてまとめます。
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レンズ豆はエネルギーや蛋白質の補給源として活用出来る食品です。
脂肪が少ない食品なので、脂肪制限の指示を受けている場合は積極的に活用してみると良いでしょう。