ガルニシアとは、インド南西部、スリランカ、タイなどに広く自生するオトギリソウ科の常緑中高木、ガルニシア・カンボジアの果皮を用いたものです。
ガルニシア・カンボジアは5~9月に黄橙色のオレンジ大の南瓜に似た実を付けます。
果実や果皮は柑橘類に似た強い酸味があり、塾した果実は果物として生食される他、南インドやタイではカレーの調味料として用いられています。
乾燥した果皮には酸味成分としてクエン酸に似た「ヒドロキシクエン酸」が含まれ、ダイエット効果が注目されています。
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糖質が体脂肪となって蓄積されることを防ぐ
食事で吸収された糖質はブドウ糖となって吸収され、必要に応じてエネルギーとして利用されます。余剰となったブドウ糖は脂肪酸となり、中性脂肪として体内に蓄えられます。
ガルニシアにはブドウ糖が脂肪に変換するのを阻害する働きがあります。
(拡大図は上の画像又は青文字をクリック…ガルニシアエキスの作用pdf)
ブドウ糖は解糖系を経てピルビン酸となり、ミトコンドリア内でTCAサイクルの中でクエン酸に変換されます。
クエン酸は細胞内に移動してクエン酸リアーゼの作用を介して脂肪酸の合成が行われます。
この時、ヒドロキシクエン酸がクエン酸リアーゼに結合し、クエン酸がアセチルCoAに変換されるのを阻害します。
アセチルCoAは本来マロニエCoAを経て脂肪酸となり、最終的に脂肪となって蓄えられますが、アセチルCoAに変換されることを阻害されることによって、その後の行程に進まなくなる為、脂肪酸の合成が抑制されます。
脂肪燃焼促進
また、アセチルCoAの生産減少はマロニルCoAの濃度の低下を招きます。
これによって血液中の脂肪酸の燃焼が促進されます。
その結果、糖質の過剰摂取が脂肪蓄積に変換されるのを抑制すると同時に、体脂肪の分解が促進されてダイエット効果に繋がるとされています。
血糖を一定に保つ働きもある為、空腹感を抑制し、食べ過ぎの防止にも役立ちます。
この他に、脂肪の酸化能力を促進することによって持久力が高まることが知られています。
さらに、ガルニシアには、体内に蓄積されている脂肪酸の燃焼を促進すると言われています。
ガルシノーツとは?
ガルニシアには「ガルシノール」という成分が含まれており、抗酸化作用や抗炎症作用があると言われています。
抗酸化作用により、体内に活性酸素が蓄積するのを抑制し、過酸化脂質の産生抑制効果により血管内のアテローム形成を抑制し、動脈硬化をはじめ、脳血管疾患や心筋梗塞等の生活習慣病予防効果や癌予防、アンチエイジング効果があると言われます。
抗炎症作用は炎症によって引き起こされる疾患と関わりがあります。
慢性的な炎症は、DNAの損傷や癌遺伝子の変異によって癌にかかるリスクが高くなることが考えられます。しかし、現段階ではそのメカニズムはまだ、解明されていないようです。
また、ガルシノールは、胃の酸性状態を緩和する働きもあります。
ガルニシアはサプリメントを活用した方が効率的
ガルニシアは食品からの摂取が難しい成分なので、サプリメントを使った方が効率的と言われます。
他のダイエット効果のあるサプリメント同様に、健康的でバランスの良い食事、適度な運動を心がけることが基本となります。
ファーストフード、インスタント食品、清涼飲料水、スナック菓子等暴飲暴食したところで、効果が期待出来ないでしょう。
摂取上の注意点
ガルニシアは医薬品ではありませんので、摂取量を守っている限り、副作用は特にありません。
毒性についても特に問題いないとの意見もありますが、ラットの長期毒性試験で毒性が示唆されているとの報告があることから、サプリメントで摂取する場合は、1日あたりの目安量を守っていただく必要があります。
ガルニシアは食事の30~1時間前に摂取することが目安となっていますが、商品によっては配合されている栄養素との関係がある為、各商品の使用方法を確認した上で摂取すると良いでしょう。