断食の効果

断食というと、ダイエットのイメージが強いでしょう。

本来断食は、食事を断つことによって休みなく働いている内臓を休ませ、デトックス・解毒を促し、自己治癒力を高め、病気にならない健康な身体を作るというのが本体の目的です。





 

期待度が高いデトックス効果

断食の効果でまず注目されているのがデトックス効果です。

このデトックス効果には宿便の排泄によるものと、有害物質の排泄によるものがあります。

宿便とは「1~2年もの長い間、腸壁にこびり付いている老廃物であり、黒くなった残留便」であると言われます。

ところが腐敗した便が腸内に滞る期間は1~2週間程度なのです。

実はこの「宿便」と言われるものの正体は「餌を断たれた腸内細菌の死骸」及び「毒素を回収した胆汁」を意味しているのです。

胆汁はコレステロールから作られています。

その為、油を原料としたものに親和性があります。

例えば、石油がその一つの例ですが、タール色素を原料とした着色料や、石油を原料とした医薬品と親和性があると言えるのです。

これらは、体脂肪に溜まりやすい性質があります。

肉類にはホルモン剤や抗生物質が使用されていると言われていますが、これらは特に脂身に多く存在しています。

このような化学物質を大量摂取すれば、胆汁はそれだけ多くの化学物質を取り込みます。

その結果、胆汁が汚れ、腸に滞留して宿便になります。

断食は一定期間食事を断つことによって腸の機能を修復し、腸内環境を改善する働きがあります。

腸内環境を整えることは便秘や下痢の改善以外にも様々な効果があり、太りにくい体質作り、セロトニン分泌促進作用による精神安定作用、免疫力増強、感染症予防、抗アレルギー等脳腸相関に応じたものがあります。

 

有害物質は身近なところに存在する

有害物質は重金属、有害ミネラルも含まれており、農薬、食品添加物、薬物、たばこ、アルミ製の調理器具、アルミ、ベーキングパウダー等様々な有害物質を日常的に取り入れています。

有害物質は脂溶性の為、脂に溜まりやすい性質があります。

食事から摂った脂質は細胞膜の成分となることから、人体では細胞膜と脂肪組織に脂肪が存在します。また、体内の脂肪のうち約60%が脳に存在すると言われます。

これら有害物質の更に細かく説明すると、農薬には石油とアルミニウム、カドミウム、ヒ素等が使われています。

食品添加物は主に石油と化学物質で作られています。

アルミはアルツハイマー型認知症の原因と言われ、アルミ調理器具等のアルミ製品、ベーキングパウダー、胃薬等に含まれています。

たばこにはカドミウム、ニコチンが含まれています。

マグロ等の大型の魚には食物連鎖の影響により、小型の魚に比べると水銀含有量が多く含まれています。

ワクチンにも水銀が保存料として含まれている物もあります。

また、中国では米のカドミウム汚染が問題視されています。

有機水銀は90%が腸から吸収され、水銀は脳に溜まりやすいと言われます。

 

有害物質の排泄に断食はお勧めの手段

この有害物質を排泄するのに断食は有効的と言われます。

普段、消化を優先的に利用している酵素を代謝酵素に回すことによって、細胞の再生を促します。

つまり、飢餓状態になりサーチュイン遺伝子が働くことによって細胞の再生が促されます。

さらに脂肪燃焼物質のケトン体を100倍以上分泌させる事によって脂肪を通常の100倍以上燃やし、脂肪細胞に溜まった有害物質をデトックスするのです。

 

幸福感

ケトン体をエネルギー源とした脳は、α波を増やし、脳下垂体からβエンドルフィンという物質の分泌量も増やします。

α波はリラックスの脳、βエンドルフィンは快感物質の為、幸福感を惹起させます。

βエンドルフィンは「脳内モルヒネ」とも言われますが、危険なものではありません。




 

脂肪燃焼効果

通常脳はブドウ糖をエネルギー源としていますが、断食をすると体内のブドウ糖がすぐに使われてしまいます。

体内のブドウ糖が使われてしまうと、ケトン体を生成してエネルギー源として利用されるようになります。

体脂肪がケトン体に変換されることにより、脂肪燃焼効果があり、体脂肪に溜まった毒素を排泄することにも繋がるのです。

 

自己治癒力

断食をすると自己融解を起こします。

これは血管内のアテロームやイボ、ポリープ、癌細胞等体内に溜まった不要な物質を溶かすことによって、自らの肉体を浄化します。

この自浄作用によって自己治癒力を高める効果があります。

 

オートファジー

断食にはオートファジーという効果もあります。

これは細胞内に溜まった不要な蛋白質を再利用して、細胞内を大掃除する働きです。

断食中には尿酸値が上がることがあります。

これは断食中にケトン体が増えることによって尿酸が排泄されにくくなることによって起こる現象であるので、通常通りの食生活に戻せばケトン体も通常通りに戻ります。

但し、断食は病的な組織を壊す為、細胞内の存在する核酸が代謝されることによって尿酸が増加するとの考え方もあります。

尿酸には身体に有害な活性酸素を除去する作用もあるのです。

しかし、尿酸値が高くなりすぎると痛風特有の痛みがない一方、血管が硬くなり、動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めてしまいます。




 

癌治療効果に期待も

断食は免疫力アップに有効ですが、高齢者や癌の化学療法を受けている患者に有益であることが発見されています。

短期間食事を断つことによって細胞が刺激を受け、新しい白血球を生み出し、感染に打ち勝ち、病気を遠ざけることによって免疫系を回復させるということです。

 

断食に依存しすぎないように

身体に有用な効能を示す断食に強力なデトックスに期待してしまいますが、断食でデトックス出来るから不摂生な食生活や喫煙しても良いわけではありません。

断食の効果を効率的に行うには生活習慣や食習慣を正し、出来るだけ体内に有害物質を取り込まない努力をすることを心掛けましょう。

 
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