きゅうりは殆ど水分しか含まれず、栄養がないような野菜のようですが、きゅうりにも栄養成分が含まれています。
きゅうりは低カロリーで低糖質であることからも、ダイエットに活用できる食品であると言えます。
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きゅうりの栄養
きゅうりに含まれる栄養成分は、βカロテン、ビタミンC、ビタミンK、葉酸、ビオチン、カリウム、シトルリン、ピラジン、ホスポリパーゼが含まれます。
きゅうりは次のような健康効果に期待があります。
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美肌効果
βカロテンは体内でレチノールに変換されると、ビタミンCやナイアシンとともにコラーゲンの生成をサポートします。
レチノールが代謝されるときにレチノイン酸が産生されます。
レチノイン酸は表皮の細胞を生まれ変わらせて細胞を若返らせる働きがあるとのことです。
シトルリンは肌の新陳代謝を高めると言われます。
シトルリンはアルギニンの前駆体物質として蛋白質の合成に関わり、皮膚の形成を支えています。
きゅうりにはビタミンA、ビタミンCも含まれていることから、皮膚の新陳代謝を促し、皮膚を若えらせたり傷の修復を早めることに期待があります。
ビタミンA、ビタミンC、シトルリンには抗酸化作用があり、紫外線のダメージから肌を守ることによって、シミやしわが出来ることを防ぐことに期待があります。
ビタミンCには一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくすることから、美白効果があると言われます。
目のトラブル予防
βカロテンは体内に吸収されると、レチノール、レチナールに変換されます。
レチノールとレチナールは光刺激反応において重要な役割を担ってます。
βカロテンから生成されたレチナールはオプシンと合成することによってロドプシンを生成します。
ロドプシンとは目の桿体細胞に存在する紫色の物質です。
アントシアニンはロドプシンの合成を促進し、ビタミンAとアントシアニンによって光刺激反応が正常に行われます。
ビタミンAには角膜を修復させる働きがあると言われます。
ビタミンCは加齢性黄斑変性症の進行を遅延させるとのことです。
癌予防
ビタミンA、ビタミンCには抗酸化作用があることから細胞の損傷を防と言われます。
その為、癌予防効果に期待があります。
ビタミンCはNK細胞を活性化させる働きがあるとのことです。
ビタミンAには粘膜を強化させる働きがあることから癌予防に期待があります。
三大栄養素の代謝
きゅうりに含まれるビオチンは三大栄養素が代謝される時に補酵素として活用されます。
ブドウ糖がエネルギーとして利用されると乳酸が発生します。
発生した乳酸は肝臓に運ばれ、再びブドウ糖を作ります。
この時にビオチンが補酵素として利用されます。
アミノ酸からブドウ糖を生成するときも補酵素としてビオチンが利用されます。
脂質の合成、アミノ酸の代謝時にビオチンは補酵素としての役割を担います。
シトルリンが持つ一酸化窒素の産生を促進して血管拡張する働きが、成長ホルモンの分泌を促進し、蛋白質の合成を促し、蛋白質の分解を抑制すると言われます。
シトルリンは運動によって生成される乳酸やアンモニアを素早く除去してエネルギー生成を促進するため、疲労を抑制することに期待があります。
きゅうりにはホスポリパーゼが含まれます。
ホスポリパーゼはリン脂質代謝酵素の一群であり、肥満を調節することに関わっていることが知られるようになりました。
参照元…東京都医学総合研究所
ただ、きゅうりを食べれば脂肪燃焼が促進すると考えるのではなく、インスリン抵抗性やプロスタグランジンとの関連等、総合的な観点から栄養管理を行う必要があるでしょう。
高血圧予防
きゅうりには複数のミネラルが含まれますが、特にカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは血液中のナトリウム量が過剰になると、体外排出を促して血圧を正常に保ちます。
ウリ科の野菜であるきゅうりにはシトルリンが含まれます。
シトルリンには一酸化窒素の産生を促進させる作用があります。
一酸化窒素は体内では血管を拡張して血流を促します。
ピラジンにも同様に血流を促進させる働きがあります。
血流が促されることによって冷えや浮腫み、肩凝りや腰痛の改善に期待があります。
一酸化窒素は血管の老化を抑制したり、動脈硬化を予防すると言われます。
シトルリン、ビタミンA、ビタミンCには抗酸化作用があり、活性酸素による中性脂肪やLDLコレステロールの酸化を抑制するとのことです。
酸化した血液によって血管が傷つき、その修復によって血管が狭窄されることを防ぐと言えます。
ビタミンKには動脈の石灰化を抑制する働きがあり、その観点からもきゅうりは動脈硬化の予防に期待があります。
その為、きゅうりは心疾患や脳血管疾患の予防に良いと言えます。
その他健康効果
きゅうりに含まれるピラジンは、薄毛予防効果に期待があると言われています。
きゅうりには葉酸が含まれ、細胞分裂を正常に行うことをサポートすることから、妊娠時の栄養をサポートします。
きゅうりの血流促進効果は、脳にも良い影響を与え、集中力を高めたり記憶力を維持することに寄与します。
また、一酸化窒素による神経伝達、免疫賦活作用にも期待があります。
まとめ
きゅうりの健康効果についてまとめます。
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一見栄養がないようなきゅうりですが、美肌やダイエットの他にも生活習慣病の予防に多いに役立ちます。
但し、夏野菜で水分が多いことから食べ過ぎは身体を冷やしてしまいます。