びわはバラ科の植物であり中国が原産です。
日本では四国、九州で自生しています。
びわの由来は実の形が楽器の琵琶に似ていることから付けられたそうです。
旬は5~6月の初夏にあたります。
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びわの栄養
びわにはβカロテン、βクリプトキサンチン、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビオチン、葉酸、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、マグネシウム、銅、マンガン、クエン酸、りんご酸、クロロゲン酸、タンニン、食物繊維が含まれます。
食物繊維は100gあたり水溶性が0.4g、不溶性が1.2g含まれます。
種の部分にはアミグダリンが含まれます。
びわには次のような健康効果に期待があります。
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美肌効果
びわに含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンC、ビタミンEも含まれるため、抗酸化ビタミンを摂ることが出来ます。
ポリフェノールであるクロロゲン酸やタンニンにも抗酸化作用があります。
つまり、抗酸化作用によって紫外線から肌のダメージを守るため、シミやしわを予防することに期待があります。
ビタミンAは表皮の細胞若返らせ、ムコ多糖類の生合成を促進して細胞膜の抵抗性を増強させ、粘膜を強化させます。
ビタミンCは一度出来てしまったシミやそばかすを目立たなくする働きがあります。
ビタミンAはエラスチンの生成に関わり、ビタミンAとビタミンCはコラーゲン生成に関わります。
抗癌作用
びわには抗酸化作用のある栄養素が複数含まれています。
抗酸化作用は細胞の損傷を抑えることから癌予防に期待があります。
骨密度低下予防
びわに含まれているβクリプトキサンチンは骨吸収を抑えて、骨のカルシウムが血液に流出することを抑制します。
その為、びわは骨粗鬆症予防に良い食品の一つと言えます。
免疫力強化
びわには粘膜生成に必要なビタミンA、ビタミンB2、ビタミンCが含まれ、風邪等のウィルスからの感染を防ぐと言えます。
ビタミンCは好中球の働きを増強することによって免疫力を高めます。
抗酸化作用があることからも、免疫力をアップ します。
疲労抑制
びわにはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、マグネシウムといったエネルギー代謝に関わる成分が含まれます。
これらのビタミンB群やマグネシウムは解糖系やクエン酸回路でエネルギー代謝が行われる時の補酵素として利用されます。
その為、運動時における疲労を抑制します。
びわにはクエン酸、リンゴ酸が含まれていることからエネルギー燃焼を効率的に行います。
これらの栄養成分が疲労回復及び筋肉疲労の予防に有用的と言えます。
目の健康維持
びわには体内でビタミンAに変換するファイトケミカルが含まれ、目の光刺激反応を正常に行うことに関わります。
ビタミンAやビタミンB2は目の粘膜生成に関わります。
その為、ドライアイ、涙目、加齢性黄斑変性症、白内障の予防に期待があります。
ビタミンCは加齢性黄斑変性症の進行を遅らせる働きがあります。
生活習慣病予防
びわには不溶性食物繊維が豊富に含まれます。
不溶性食物繊維は腸管からの余分な糖の吸収を抑えるため、食後の血糖値の急激な上昇を抑えます。
βクリプトキサンチンは血中濃度が高まるとインスリン抵抗性が高まります。
βクリプトキサンチンには脂肪細胞の肥大を抑える働きがあります。
クロロゲン酸は糖質分解酵素の働きを阻害することから、糖の吸収を抑えて血糖値の上昇を防ぎます。
クロロゲン酸には脂肪分酵素の働きを抑える働きがあると言われています。
その為、体組織や臓器に脂肪が沈着することを防ぎます。
そして、びわに含まれるβクリプトキサンチンは肝障害や肝硬変、脂肪肝、アルコール性肝炎を改善すると言われます。
なことから、びわは肥満や糖尿病、脂質異常症、脂肪肝等の生活習慣病予防に期待があります。
食欲増進
クロロゲン酸は胃の粘膜を刺激して胃酸の分泌を促します。
この働きによって食欲が増進されます。
種の栄養に注目
びわの種にはアミグダリンが含まれています。
アミグダリンは酸性になった身体をアルカリ性に傾け血液を浄化します。
アミグダリンはβグルコシターゼという酵素に分解されることにより癌細胞を死滅させ、その一方で正常な細胞を活性化させるとのことです。
アミグダリンはシアン化水素を発生することから毒性が懸念されます。
しかし、その毒性は60μg以上摂取した場合に見られるとのことであり、常識的な量を摂る限りそれほど心配ないでしょう。
種は粉末のものが販売されているので、商品の1日あたりの使用量を守って摂るようにしましょう。
注意点
びわは大量摂取すると、タンニンの過剰摂取に繋がります。
便秘
びわは食物繊維が含まれる為、排便を促す食品と言えますが、びわに含まれるタンニンは、大量摂取をすると腸の蠕動運動を鈍らせてしまい、便秘を起こす原因となります。
鉄分の吸収抑制
タンニンは金属と結合しやすい性質があります。
タンニンの過剰摂取は鉄分の吸収を抑制させてしまいます。
まとめ
びわについてまとめます。
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びわを選ぶ時はプルームという白い粉が付いたものを選ぶと新鮮な状態で召し上がれます。
びわは保存が利かないため、早めに召し上がりましょう。