バジルはインドを原産として、古くから地中海地方で栽培されるシソ科の一年草です。
バジルはイタリア料理には欠かせないハーブであり、葉はスパイシーで爽やかな甘い香りと辛みがあり、トマトとの相性が良いとされています。
葉にはタンニン、バジルカンファーのほか、精油成分としてエルトラゴール、オイゲノール、リネオール、リナロールなどが含まれています。
バジルの精油には抗酸化作用、抗菌・抗ウィルス作用、抗癌作用、血小板凝集抑制作用、などが知られています。
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鎮静作用
バジルの香り成分はリナロール、カンファー、オイゲノールであり、鎮静作用によって精神的な疲労を緩和する働きやリラックス効果があります。
また、この鎮静作用が腹痛や吐き気、胃痙攣といった症状を鎮めてくれるのです。片頭痛にも効果的とも言われています。
バジルの香りは食欲促進効果があり、更に胃炎や胃酸過多などの胃腸の症状を改善する働きもあるとのことです。
風邪や咳の症状を抑える
殺菌、抗ウィルス作用には風邪やインフルエンザ、気管支炎、口内炎など細菌性の病気の予防に効果的と言われており、解熱効果もあります。
また、止痒効果もあり、生葉を揉んだものを痒い部分に塗ると虫刺されや炎症を鎮めてくれます。
バジルには微量ですが、サポニンが含まれており、このサポニンが咳止めとして役立てています。
バジルの香り成分シネオールは、蚊の苦手な香りであるので、虫よけにも活用出来ると言えます。
中枢神経に働きかける
バジルには心身及び中枢神経の強壮作用があるので、身体のさまざまな機能を高めてくれる働きが期待されます。
抗癌作用
バジルの抗癌作用はβカロテンと考えられているそうです。
βカロテンは体内でビタミンAに転換されるものとされないものがあり、ビタミンAに転換されないものはそのままβカロテンとして、癌や動脈硬化、老化などを引き起こす活性酸素から身を守る抗酸化作用があります。
種子はダイエット効果
バジルの種子はグルコマンナンの層で覆われ、水分を含むとゼリー状になり、約30倍に膨れ上がります。
この為、食べると満腹感が得られ、食物繊維も多いので、ダイエット効果が期待されます。
また、水分を含んだバジルの種子は、目に入ったゴミを取ってくれたり、咳や花の通りを良くする働きがあるとも言われています。
水分を含んだバジルの種子はチアシードとは違うものです。
日本ではチアシードを「バジルシード」や「ニューバジルシード」という名前で商品化されたものもありますが、バジルシードの方が遥かに水分を含んだ時の膨らみが大きいのです。
精油として使う場合は肌荒れに注意
バジルには肌荒れを引き起こす刺激性の強いエストラゴールが含まれているので、精油を直接肌に付けないように気を付けましょう。
また、エストラゴールには発癌物質として知られています。量は明確ではないですが、使用量は少量にとどめた方が良いでしょう。