アサイーはブルーベリーやラズベリーに外見が似ていますが、実はヤシ科エウテルペ属に分類されています。
アサイーは「ミラクルフルーツ」「ブラジルの奇跡」「アマゾンのミルク」などと称されており、南米ブラジルのアマゾン下流域が原産です。
アサイーの木は何前年も前から南アメリカに存在し、アマゾン周辺に売らしていたネイティブアメリカンの人々は、数千年前からアサイーを利用してきたと伝えられています。
アサイーは非常に酸化しやすいので、生の果実を手に入れることが困難です。以前は国外の輸出が困難でしたが、加工技術の発展や冷凍設備の進化によって冷凍品やすり潰しのものが国外に輸出するようになりました。
日本ではパウダータイプ又ははピューレが市販されています。
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アサイーの栄養と期待する効能
アサイーは赤道直下の強い紫外線と大量に降り続ける雨などの環境の中、アサイーは紫外線や活性酸素から身を守るためにポリフェノールをはじめとする抗酸化物質や鉄分、食物繊維、カルシウムなどの栄養素を蓄えています。
また、アサイーにはアミノ酸、オレイン酸、リノレン酸、ビタミンB群、ビタミンEも含まれています。
但し、パウダーやジュースに加工されたものはβカロテン以外のビタミンが殆ど喪失されてしまっているので、不足するビタミンを補う必要があります。
アサイーのポリフェノールにはアントシアニン、プロアントシアニン、フラボノール、エラグ酸などが含まれています。
アサイーはアントシアニン類の中でも吸収が早く抗酸化作用が強いとされるシアニジン系が多く含有されているとの報告があります。
アサイーの抗酸化力は諸説がありますが、抗酸化作用のある食材として取り入れる分には問題ないそうです。
このような栄養組成により次の効能に期待があります。
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目の機能を維持
アントシアニンにはロドプシンの再合成を助ける作用があります。
ロドプシンとは目の網膜にある紫色の色素で、ロドプシンに光が当たることによって、目が見えることを認識します。
ロボプシンは光に当たることによってビタミンAに分解され、再びロドプシンを合成します。この作用によって眼精疲労を回復し、視力を改善する働きがあるとされています。
循環器疾患予防
アサイーには数多くの抗酸化成分が含まれています。
抗酸化作用には脳梗塞や動脈硬化などの生活習慣病や癌の予防に役立てます。
活性酸素は中性脂肪やLDLコレステロールを過酸化脂質に換えてしまいます。
過酸化脂質が増えると血管壁がもろくなって傷が出来やすくなり、血管内に出来た傷からアテロームが形成され、血管を塞いでしまいます。更に血管が硬化する上に狭くなるので、血圧が上がり、脳梗塞や心疾患のリスクが上がります。
アントシアニンにはビタミンPと似たような働きがあり、血流の流れを促したり、血栓を予防すると言われます。
アサイーには循環器疾患の予防効果に期待があると言えるのです。
老化防止
アサイーにはオレイン酸やリノレン酸が含まれます。リノレン酸やオレイン酸はホルモンバランスを整える働きがあります。
肌の乾燥や小じわ対策にも有効で、更にポリフェノールの抗酸化作用との相乗効果により、アンチエイジング効果が期待出来ます。
抗酸化作用にはAGEsを抑制することから、糖化による老化防止を予防できると言えるでしょう。
貧血予防に関与
アサイーには鉄分が含まれており、赤血球の成分を作るのに必要不可欠です。
鉄分を摂ることによって貧血予防や改善に役立てられます。
骨の栄養
アサイーは「アマゾンのミルク」と言われるようにカルシウムが豊富に含まれています。
カルシウムは骨の栄養となります。
アサイーにはビタミンやリノレン酸、オレイン酸も含まれ、骨密度の低下や筋肉のけいれんの予防に期待があります。
疲労回復
アサイーにはアミノ酸も含まれるので疲労回復効果もあると言われます。
ビタミン、ミネラルはエネルギー代謝時に補酵素として働き、エネルギーの利用をサポートするため、カルシウムとともに疲労回復を助長します。
抗炎症、抗アレルギー作用
アサイーの含まれるアントシアニンは抗炎症作用があり、アスピリンの10倍もの作用があると言われます。
ヒスタミン量の量を抑えることから、花粉症予防に期待があります。
糖尿病の悪化防止
アサイーにはエラグ酸が含まれています。
エラグ酸はレジスチンの分泌を抑えると言われます。
レジスチンとはアディポサイトカインの一つであり、インスリン抵抗性を上昇させると言われています。
インスリン抵抗性とはメタボリックシンドロームや生活習慣病の悪化と関わりがあります。
レジスチンの分泌を抑えることから、インスリン抵抗性を維持し、糖尿病や肥満の予防や悪化防止に良いと言えます。
アサイーには抗酸化作用によって糖化を抑制したり、アントシアニンによって毛細血管を保護することから、糖尿病の合併症予防に役立つと言えます。
アサイーの毒性と1日あたりの摂取量
アサイーの毒性については特に報告はされていないようです。
しかし稀にアサイーを摂取すると胃痛や腹痛などの消化器系の不調を感じる方や、湿疹、痒みの症状が現れる方もいるそうです。身体に合わなければ無理に摂取しない方が無難でしょう。
また、妊娠中や授乳中の方への安全性についてのデータが十分ではありません。多量の摂取は控えた方が安心です。
アサイーは粉末で1日3gを目安に摂取すると良いでしょう。
まとめ
アサイーの効能についてまとめます。
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アサイーには抗酸化成分が豊富に含まれていることから、アンチエイジングや疲れ目対策に注目されがちですが、生活習慣病の予防にも役立つ食品であると言えます。