臭素酸カリウムは、白色の結晶粉末剤で酸化剤として作用し、小麦粉改良剤、パーマ液の成分等に用いられています。
イギリス、ドイツ、カナダ、中国では使用禁止となっており、アメリカでは全面的に禁止されていませんが、表示義務はあります。
日本では1953年に食品添加物として指定され、最終的に残存しないことを条件に、使用を許可されています。
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食品添加物としての役割

臭素酸カリウムは、1953年に添加物として認可され、かつてはパン生地や魚肉練り製品改良剤として使用されていました。
パン生地に添加すると、グルテンの構造が変化し、伸展性の向上、膨らみのある仕上がりにしてふんわりした食感にするために用いられてきました。
魚肉練り製品では、ちくわ、かまぼこに使われ、歯切れ、コシを強くすることを目的に使用されてきました。
魚肉練り製品の臭素酸カリウムの使用が禁止になった背景

魚肉練り製品への使用が禁止になったきっかけは、1976年に行った変異原性試験で陽性が出たことであり、発癌性が疑われました。
その後、ラットを用いて長期的に試験を行ったところ、腎腺腫、腎細胞癌を誘発することが確認されました。
魚肉練り製品に350ppm以下で添加した場合、最終残量は1ppmとの研究結果がなされました。
500ppm以上添加すると、残存が認められました。
1982年に厚生省により発癌性が公表され、パン以外使用禁止、更に最終製品への残存なしとの基準に改正されました。
更に、1996年には魚肉に添加した場合の副作用が発生したとの報告があります。
赤身魚、青魚のように脂質の多い魚に臭素酸カリウムを添加すると、大量のエタナールが産生されます。
これが脂質酸化やアミノカルボニル反応を促進し、魚肉練り製品の品質劣化のリスクが考えられることが知られるようになりました。
パンと臭素酸カリウムの関係

パンに臭素酸カリウムを使用する場合は、酸化剤グルテンの酸化を目的としています。
臭素酸カリウムを添加した場合、グルテンのSH基が酸化し、S-Sが増え、パンの食感が大きく変わります。
パン生地に添加された臭素酸カリウムは、臭素酸とカリウムに分解されます。
そして臭素酸から酸素を産生し、小麦に含まれている蛋白質を酸化します。
この蛋白質の酸化によりグルテンの構造が整います。
このような反応を起こした結果、生地の進展性が増し、パンのボリュームが増えて、食感が改善され、しっとりしたきめ細やかな仕上がりになります。
1982年にパン以外の食品以外に、臭素酸カリウムの使用を禁止することが、食品衛生法で定められました。
食品衛生調査会の審議を経て、使用基準が大幅に改正されました。
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更に1989~1992年にかけてJECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門会議)で、国際基準による再評価がされました。
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日本では、パンに臭素酸カリウムが残留しないように、食品衛生法では分解、除去が義務付けられています。
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2024年11月の時点で、臭素酸カリウムが使用されている食品の出荷は終了になっています。
日本のパン業界、日本生協連では、臭素酸カリウムを使用しない方針でもって、他のパン改良剤や酵素製剤で代替しています。
発癌性

ところが、この臭素酸カリウムは70年代に発癌性が疑われるようになりました。
その為、殆どの製造業では使わなくなりました。
ただ、臭素酸カリウムは残留しなければ人体に悪影響を及ぼしません。
厚生労働省では1982年に、臭素酸カリウムを使用した場合には、商品に残留してはいけないことを定めています。
この臭素酸カリウムの残留量が0.5ppbを下回れば、「残留しない」と判断されます。
しかし、残留しない状況が保障出来るかは、必ずとは言い切れません。
まとめ
臭素酸カリウムは強い発癌性が指摘され、最終的に残留がないことを義務づけられていましたが、現在は出荷が終了しています。
パンは臭素酸カリウム以外にも、トランス脂肪酸、グルテン、加工でん粉等についても指摘の声が挙がっています。
パンを完全に断つことは、そう簡単ではありませんんが、多少値段が張っても、パン専門店でお楽しみ程度の頻度で購入し、基本的に主食はお米にから摂ることが、安全性、腸内環境の観点から健康的と言えます。

