ピタヤは「ドラゴンフルーツ」と呼ばれているスーパーフードの一つです。
熱帯地域で育つことから、暑い季節におけるスタミナ源として活用出来、大量の汗をかくことによって失われるミネラルの補給源ともなる食品です。
Table of Contents
ピタヤの概要
ピタヤは熱帯地域に生息するサボテン科ヒモサボテン属に分類され、サボテンの果実のことを指します。
原産地は中央アメリカや余りか北部といわれています。
一般的には「ドラゴンフルーツ」と呼ばれていますが、果皮がうろこ状になっていることからそう呼ばれています。
ピタヤの大きさは10~15㎝ほどで、果肉の中にはゴマのような種子が散らばっていて、果肉や軟らかくサクサクした食感です。
味はさっぱりとした甘さがあり、酸味は殆どありません。
皮が赤く果肉が白いホワイトピタヤが一般的ですが、皮が黄色いイエローピタヤや、果肉が赤いレッドピタヤ、果肉がピンクのピンクピタヤなど、20種類以上の品種があります。
現在では中央アメリカのほか、ベトナムやマレーシア等の東南アジア、イスラエルでもさかんに栽培が行われています。
日本には20年ほど前から栽培されるようになり、その殆どが沖縄で生産されています。
ピタヤの栄養
ピタヤにはビタミンB群、葉酸、カリウム、マグネシウム、フラボノイドが含まれます。
|
カリウムが豊富
ピタヤにはカリウムが100gあたり350㎎含まれ、バナナとほぼ同じくらい含まれています。
カリウムはナトリウムと共に浸透圧の調整に関わっており、ナトリウムが多い場合は体外に排出される役割を持っています。
塩分を摂りすぎると喉が渇き、水分を多く摂るのは血中ナトリウム量を調整するためですが、体内の水分量が増えることによって血液量が増えて血圧が上がります。
この時、カリウムは水分と一緒にナトリウムを排出させるので、高血圧症予防や浮腫みの改善に役立つのです。
但し、カリウムは大量の汗をかくと体外に排出され、欠乏すると食欲不振、脱力感、筋無力症、精神障害などの欠乏障害を起こす為、特に汗をかく夏場には気を付けてもらいたいものです。
疲労抑制
ピタヤにはカリウムとともにマグネシウムも含まれています。
カリウムとマグネシウムは細胞内電解質を構成するミネラルで、エネルギーの産生や体液循環保持等に関わっています。
ピタヤにはビタミンB群も含まれており、これらが相互して疲労回復促進や夏バテ予防に役立ててくれます。
熱い地域で育つ食品ならではの効能であり、「身土不二」にかなっているのではないでしょうか。
循環器疾患予防
ピタヤの果肉のピンク色の部分にはベタシアニンという色素成分であり、更にフラボノイドも含まれているので抗酸化作用があると言われています。
また、抗酸化作用があることから、血液中の過酸化脂質の産生を抑制できるため、血管の硬化やアテローム形成を防止して動脈硬化の予防に携わり、更にカリウムの高血圧症予防効果と伴うことにより、脳血管疾患や心筋梗塞の予防にも役立ちます。
美肌効果
ピタヤには葉酸が豊富に含まれています。
葉酸はビタミンB12と共に赤血球の合成に関わっています。
葉酸はアミノ酸の代謝を助ける働きがあるので、蛋白質と一緒に摂取すると、肌に届いたアミノ酸により肌の新陳代謝が促され、美肌効果が期待されます。
ピタヤには抗酸化作用があることから、活性酸素による肌のダメージを抑制し、アンチエイジングに役立ちます。
骨形成に関与
マグネシウムにはカルシウムを骨に定着する働きがあり、ピタヤに豊富に含まれています。
ピタヤにはカルシウムはあまり含まれておりませんので、カルシウムを多く含む食材と合わせると、骨粗鬆症予防に良いとされています。
リラクゼーション
ピタヤには、ビタミンB1も含まれ、マグネシウム、ビタミンB1が精神的な健康の維持を図ります。
マグネシウムには、神経興奮抑制作用、及び筋肉の緊張を緩和する働きがある上、GABAの働きを持続する、といわれています。
マグネシウムにはセロトニン生成にも関わっています。
ピタヤに豊富に含まれるビタミンB群のうちのビタミンB1と摂ることによって、精神面における健康面の維持し、怒りや鬱をコントロールすることに期待できるのです。
胎児の成長
ピタヤは、葉酸が含まれています。
葉酸は、核酸の合成に関わる成分であり、胎児の正常な成長のために欠かせない栄養素です。
葉酸を補給する食品の一つとして活用できると言えるのです。
注意点
美肌効果や浮腫み対策に期待のあるピタヤですが、注意点もあります。
その為、沢山食べ過ぎてしまうと、次のような弊害が現れる場合があります。
食べ過ぎはお腹を壊す
ピタヤは、熱帯地域で栽培されることから、身体を冷やす食品であります。
沢山食べれば、身体を冷やしてしまい、お腹を壊してしまいます。
食物繊維が含まれているからといって、腸内環境改善に期待したものの、食べ過ぎてしまうと、下痢や腹痛を起こす場合があります。
食べ過ぎは女性にとって悪影響
冷えは、女性の大敵です。
妊娠中の場合、胎児の成長に影響を与えてしまったり、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症を起こしてしまう場合があります。
腎機能低下
腎機能が低下している場合、排泄機能が十分に働かなくなり、カリウムが排泄されず、体内に蓄積されやすくなります。
まとめ
ピタヤの効能についてまとめます。
|
ピタヤの食べ方は生食で摂ることが一般的です。サラダに使用したり、ジャムにする等の調理方法があります。
ピタヤは、食べ過ぎによる冷えを予防するためにも、一日あたりの摂取量を、200グラム以下にとどめておきましょう。